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僕達が生きる明日へ  作者: 愁真あさぎ
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第九章

禁止区域に到着した悠呂達は、誰にも気づかれないように木陰にコラルロッドを止め、そこから様子を見る事にした。

「…昨日となんら変わりはねぇな。相変わらず、向こうの景色も原っぱだな。」


「うん…。」


と二人は会話を交わすとそれぞれに視線を向けてみる。

何も変わりがないと視線を戻そうとした悠呂に、はじめは慌てたように声を掛けてきた。

「おいっ!悠呂!あそこっ…あそこ見て見ろよ!」

とはじめが指差す方向に目を向けてみる。

「警備兵だ…。」


とはじめは声をひそめて言うと、悠呂は無言で頷いた。

「なんでこんなとこに警備兵がいんだ?」


「禁止区域だからじゃないかなぁ?」


「禁止区域だからって…じゃあ、何で昨日はいなかったんだよ?」


「…それもそうだね。」


と二人は固唾を飲むように警備兵のいるフェンスを無言で見つめた。

「悠呂…。」


「ん?」


「お前の予感…的中してっかもな。」


と話すはじめの生真面目な横顔を見て悠呂は、強く頷いた。

「んっ?警備兵が動いたぞ?」


と言うはじめの言葉に、悠呂は視線を警備兵に戻した。

そこには姿勢正しく敬礼をした警備兵が、誰かを迎えているようにも見える。

警備兵が向ける視線の先を辿ると、昨日の少女が一人の老人の車椅子を押している姿が見えた。

「おいっ!あれって…。」


と言いかけたはじめを遮るように

「しっ…静かに。」


と制した。

その少女は、警備兵と二言、三言話を交わすと警備兵の手で開られたフェンスの向こうに歩いて行った。

「あの子…昨日、僕を突き飛ばした子だったね。」


「おう…しっかし、あのフェンスの向こうに何があんだ?あんなじいさん入れて…。」


「…うん。気になるね。」


「悠呂…どうする?」


少し考えて

「もうしばらく様子を見るよ……動くにしても、あの警備兵がいたんじゃ。」


といつになく真剣な面差しの悠呂の顔に半ば、驚いてはじめは頷いた。

「しかし悠呂、俺達だけで動くのは危なかねぇか?」


「…そうだね。でも、調べてみて対した事じゃなかったら?」


「おまえ…っほっ本気かよ?」



と言ったはじめを悠呂は、真っ直ぐ見た。


前置き長かったので、これからガンガン行こうと思ってます。引き続きご意見、ご感想お待ちしています。どうか宜しくお願いします。

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