02
色とりどりの
宝石も
価値がわからないなら
ただのごみ
‐アヤトリ‐
学校から家に帰っている途中、ふと視線を感じて私は立ち止まった。
いつもは気にしないのになぜか今日に限って気になってしまったのだ。
人通りが少ない道だからか視線を感じる方を振り返ってみるとすぐに誰が見ていたのかわかった。
そこにはニヤニヤと笑う男の人がいた。
ぞわりと不快感が心のなかに溢れてくる。
その人はこの町の中で明らかに浮いている着物姿で
首に赤い目のような水晶のついているチョーカーをつけている。
その男の人の緑のショートの髪は普通はあり得ない色で染めているのかもしれないな、と心の中で思った。
全てにおいてどこか人と違う彼。
私が何より嫌だったのは蛇と同じ鋭い金の目で私を見ていたことだ。
「何か用ですか?」
駄目だとわかっていても問いかけてしまう。
男の人は気味悪く笑ったまま
「あんた、無防備だって言われない?」
逆にそう聞き返してきた。
馬鹿にされた気分だった。
まるで今、自分がここにいるのは間違ってるって言われた気がした。
こんなことならさっさと帰ればよかったと思いながらその男を睨むと
「俺みたいな怪しい奴に声かけられたら普通、走って逃げねぇ?」
大きく一歩こちらに足を踏み出して男は言った。
ビクッと体が強張ったが強がって
「べ、別にあんたくらいならすぐ逃げれるもん」
そう言ってしまった。