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病弱な妹


匠「ただいま」


美緒「あ、おかえりなさいお兄ちゃん」


匠の帰りを出迎えたのは妹の美緒だった。生まれつき病弱で、幼い頃は入退院を繰り返していた。現在は匠と同じ中学校の一年生だが、ひと月の半分程しか出席出来ていない。


匠「なんだ、起きてたのか美緒。体調は良いのか?」


美緒「うん、今日は熱もあまりないしただ寝てるのも退屈だったから」


匠「そっか。まぁ無理はするなよ」


美緒「うん、わかった」


二、三言葉を交わすと匠は自分の部屋へ入る。寝具に机、大量の本以外は何もない殺風景な部屋だ。


匠「ふぅ…ん?」


ふと壁にかけてあるカレンダーに目がとまる。6月6日、明日の日付に丸がつけてあった。


匠「…あぁ、俺の誕生日か。美緒の奴、俺がまた忘れないように勝手に丸を書いたな」


数年前、匠が自分の誕生日を忘れ美緒が発案した誕生日会をすっぽかして図書館に行っていたことがあり、それ以来美緒は匠の部屋のカレンダーにしるしをつけるようになった。


匠「そうか、明日だったな」


誕生日などどうでもよかったが、毎年美緒が誕生日を祝ってくれることは嬉しかった。

匠「そういえば去年はこれを貰ったんだっけ」


枕下に置いてあった去年美緒から貰った本を寝転びながら読んでいると、いつの間にか匠の意識は深い闇へと堕ちていった。



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