きらめく星
きらめく星
星はあちこちにある。
でも、それぞれが自分だけの一番輝く光を、
一番綺麗に見せている。
「次の文化祭、うちのクラス遊びに来てね~!ちゅっ!」
「う、うん…!」
「で、うちのクラス何やる?」
「ナンパ居酒屋!」
「カジノ!」
「クラブ!」
「お前ら未成年だろ!?とにかく早く決めないと先着で取られるぞ!」
「もうこれでいいじゃん!!」
「やだってば!!」
クラスのみんなは、自分の主張ばかりぶつけ合っていた。
ほとんど駄々みたいなものだった。
「マイゴはどうする?」
「え、え?俺は特に…」
「どっちか選びなよ~」
様子を見ると、男子はカジノ、女子はナンパ居酒屋を選んでいた。
「俺は……」
「お前、彼女いるだろ?こっち選んだら文化祭の日の仕事全部免除してやる。彼女と一日中遊んでも文句言わねえ!」
「おお…」
「ちょっと!そんなのあり!?買収じゃん!」
「いいだろ、交渉ってやつだよ~」
「で、どっち?」
「俺は…やっぱり一緒にやるのがいいと思う。」
「ってことは…?」
「カジノにする!」
「なんでぇぇ…!」
「正義は勝つ!!!!」
「ってわけで、うちはカジノになった。」
「ユラちゃんのクラスは?」
「メイドカフェ!」
「……それって、あれ系じゃないの?」
「違う違う!うちはヴィクトリアンメイド!」
「そんなに疑うなら見に来てよ!」
「で、役割分担は?」
一番の問題は役割分担。
ここで声を上げられなければ――
「で、お前ボディーガード当たってスーツ着るの?」
「うん…なんで分かっ…」
「ははっ、受け入れろよ。彼女のメイド姿見たいだろ?」
「それは…そう。」
「いや~似合ってるじゃん。ほら手袋も。」
「大丈夫かな?」
「うん!そのまま、あそこのドアのとこ立ってて。」
「え…見張り?」
「そう。動かないでね。」
「う、うん…」
「なんで俺にだけこんな厳しいんだよ…」
たぶんカジノ選んだからだろう。
一時間か、二時間か。
「はい、昼休憩!交代!」
「やっと終わった…足いてぇ…」
「ユラちゃんでも見に行くか。」
数歩歩いた先。
白い帽子に、足首まであるスカート。
控えめなメイド。
でも、俺の目には一人だけ特別なメイド。
誰とも比べられない存在。
そのメイドは、客を案内していた。
「いらっしゃいませ。こんなに素敵な装いのご主人様は初めてです。ご案内いたします。」
「その声なに?」
「こういうのなの!メイドだから!」
「そ、そうか…?」
「こほんっ、ご注文は何になさいますか?ご主人様。」
「サンドイッチと紅茶で…!」
「素晴らしいご選択です!」
料理を待つ間、
俺はテーブルのバラの花瓶ばかり見ていた。
「サンドイッチと紅茶をお持ちしました。」
「おお…」
「何をそんなに見ていらっしゃるのですか?」
「あなたが美しすぎて、目を離せなかった。」
「まあ…光栄です。」
「これ…いつまでやるの?ちょっと恥ずかしくなってきた…」
「もうちょっとだけ…!」
「昼休憩終了!第二部開始!」
「じゃあ、行こっか。」
「我がメイドよ。」
「もうっ!恥ずかしいってば!」
「たこ焼きいかがですか~!」
「手作りペンダント~!」
いくつかの屋台を通り過ぎたとき――
「あなたの夢は?」
ただの占いだった。
でも、なぜか惹かれた。
「俺の…未来?」
「ユラ、やってみよ。」
「う、うん!」
「何をお知りになりたいですか?」
「将来です。」
「ふむ…」
「スリスリ…マジカル…」
水晶に手をかざすと、
何かを見たように言った。
「名前は?」
「雪山マイゴです。」
簡単な質問の後――
「勉強はあまり順調じゃないね。」
「えっ!?なんで分かるんですか!?」
ユラはすっかり引き込まれていた。
「君、内気だろ?」
「えっ!?なんで!?ほんとにそうなの!」
「ユラ…ちょっと落ち着いて…」
「でも、その殻を破れば運が開ける。」
「ほんとですか!?じゃあ今日で変わる!」
「ちょ、落ち着けって…」
まもなく、仮面舞踏会が始まります――
「レンちゃん!行かなきゃ!」
「え、まだ聞きたいこと…!」
「いいから来て!」
「これ、つけて!」
「ちょっと恥ずかしい…」
「いいから!」
会場は大きなホールだった。
「優勝チームには一万円分の景品!」
「一万円!?」
ユラの目が輝いた。
「優勝するよ!」
「え、ちょっ――」
突然引っ張られ、踊ることに。
体が固まる。
「なんでそんな動きなの!?」
「緊張してるんだよ!」
(このままだと…俺のせいで負ける…)
そのとき、心の中で声がした。
――やっちまえ。
「ユラ!」
彼女を抱き上げ、回る。
最後――
キスをした。
歓声が響いた。
そのあと、外で。
「ごめん…勝ちたくて…」
覚えているのは――
街灯の下で、
彼女からキスされたことだけだった。
「お母さん、ただいま。」
「ちょっと座って。」
「お父さんの転勤で、韓国に引っ越すことになったの。」




