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ハズレジョブ【シャーマン】の覚醒~ハズレ扱いだけど、実は初めから無敵のジョブでした~  作者: LA軍@呪具師(250万部)アニメ化決定ッ
異世界商人と鋼鉄の冒険者

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第59話「出禁」

 事情を聴いた後は、そこに向かってシャーマンで驀進していく。

 一応、ギルドやらから通達がきているのか、途中の村々や関所で足止めを食うことなく順調に進むことができた。


 そうして、長い一日を終えて街道脇で野営をすることに。


「──停止っ!」


 ギキー……!


   プシュゥゥゥウ……!


 エンジンから白煙を噴き上げ真っ赤になるくらいに酷使しらシャーマンがようやく停止した。

 ……戦車なんて一日中走らせるもんじゃねーなー。


「うだー! お尻いたーい!」

「はは、さ、さすがに疲れました」


 今日が初日のアマンダとロベルトはクッタクタになって地面につっぷしている。

 乗り始めは大興奮していたが、数時間もたてば騒音と熱気と排煙に目を回してしまったらしい。まぁ、それは藤堂たちも一緒だけどね。


「おーい、休む前に警戒しろっ!」

「はーい」


 カミラの指示に、涙目のアマンダが近くの森に探知の魔法を放っている。

 どうやら、この野営地も100%安全ではないらしい。


「……つーか、なんで町に入らないんだ?」

「アンタ、ビルボアで何したか忘れたのかい?……少なくとも、この国にいる限り、アンタは当分出禁だよ!」


 なんあなあ?!


「そ、そんな理由で?!」

「そんな理由で、だよ!」


 ぶーぶー!

 抗議する!


「こっちのセリフだよ。何が悲しくて街道上で野営しなきゃならないんだよ──ぶつぶつ」


 あ、カミラさんご機嫌斜めだ。

 こりゃ、まずいね。


「……ミールちゃん、甘いのある?」

「あるよー」


 道中、ずっと食べていたミールちゃんからとっておきの干菓子を受け取ると、カミラの機嫌を取る藤堂なのであった。

 そして、警戒が終わったころになると、ようやく野営準備開始。


「不味いね。ちょっと暗くなるのが早いかも」

「走れるだけ走ろうと思って無茶しすぎたかな?」


 藤堂が町を出禁なこともあって(少なくともこの国では)、さっさと先に進もうとカミラはかなりの強行軍を指示していた。

 それが日没の時間を間違う原因になったのだが……。


「ま、こっちにはこれがあるからのんびり構えようぜ」

「これって……なにそれ?」


 藤堂は暗くなるのを見越して、さっさと『補給』画面からMPを使用して発電機と投光器を購入していた。

 野営になるとわかった時から絶対に必要になると思ったからね。


「これはこうしてこう──……ミール、燃料とって」

「はーい!」


 軽々とドラム缶を担ぐと、発電機の傍に置いて燃料ポンプとつなぐミールちゃん。

 最近この子は米軍装備に慣れてきて、使いこなし始めている。


 うーむ。ダークエルフの少女が米軍装備を扱うこの光景よ。


「そんで点火」


 ドルン!!


  ドッドッドッド!


 軽油で動く軍用発電機が勢い良く唸りだし、電力を作り始める。

 それを使って今度はこっちだ。


「投光器をセットして──ミール、脚広げてくれ」

「んー」


 ずる!


「お前の足じゃねーよ! 投光器の脚!」


 なぜか、コマネチポーズのミールちゃんに突っ込みを入れつつ、合計に2器のそれをセットする。

 全方位型と、指向性型の二種類だ。


 ちなみに指向性型は森のほうを向くように設置しておく。


 トイレがあっちなのと、念のための警戒方向だ。


「おぉー! あっかるいねー」

「なにこれ、魔法?!」

「す、すごいですね──ちょっとうるさいですが」


 三者三葉驚いているカミラたち。

 まぁ、投光器なんてみたことないだろうしな。


「これから野営のときはなるべく使おうと思うから慣れてくれ」

「わ、わかった。しかし、うるさいね」

「そこは我慢してくれ」


 さすがに発電機の音はどうにもできん。


「まぁいいか。でも、これだけ明るかったら設営も楽だな──おい、アマンダとロベルト。さっさとテントを立てるよ」

「はーい」「はい!」


 慣れた様子で薄暗がりに沈み始めた野営地で天幕を設営していくカミラたち。

 もっとも、その薄暗がりは投光器によって払われていたけどね。


「俺たちもさっさとやっちまおうか」

「うん!」


 こっちはこっちで軍用の小型テントを設営していく。

 もっとも、小型とは言っても6人用天幕なのでそれなりにデカイ。それ以上の小型となると、ポンチョを活用したシェルターになってしまうので、夜を超すならテントしかない。こればっかりは軍用品なので仕方ないだろうね。


「さて、こんなもんかな?」

「トードー。こっちに池あるよー」


 なぬ?!


 ミールが耳をピクピク動かして伏流水の存在を察知したらしい。


「あぁ、あるよ。街道上の野営地は大抵こういった水場の傍に設置されているからね。ここは綺麗な水が沸いているから、日中に給水地点でもあるのさ」


 ほほう。

 ということは結構な水量だな。


 水がないだろうから諦めていたけど、これくらいの水量があるなら、アレ(・・)がいけるだろう。


「「「アレ?」」」


 上機嫌な藤堂の様子に首を傾げる3人。

 しかし、まぁ──水場があって野営とくればあれしかないでしょうに!


 そう!


「シャワーを浴びようぜ!」



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