表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハズレジョブ【シャーマン】の覚醒~ハズレ扱いだけど、実は初めから無敵のジョブでした~  作者: LA軍@呪具師(250万部)アニメ化決定ッ
異世界転移と鋼鉄の遭難者

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/62

第29話「絆」(序章完)

ブックマークと、評価の☆つけてね!

カクヨムでは1~2話先行中


あと、完全趣味作の新作も投稿しました。↓↓にリンクあるので是非とも!

「ま、魔族?」


 それってあれだよね?

 魔王の──。


「うむ。魔王に連なる種族じゃ。魔王の血縁といってもよいかもな」


 な!


「じゃ、じゃあ……」

「まぁそう警戒するな。魔王なんぞ、とっくに何度も倒されておる──そのたびにかの民は何度も滅びておる」

「……いや、生きてんじゃん」


 元気にチョコばくばく食ってたぞ?


「阿呆。滅びたとはいえ、最後の一人まで殺しつくすなどできるものか、血も混ざるしのー」

「あぁ、なるほど」


 つまり、混血ということだろう。


「まぁ、そういうわけで預かるのはできなくはないが……。この村の大人は歓迎せんだろうな。子供も最初は仲良くしていても──大人の空気には敏感じゃ」


 ちっ。


「……つまり、しばらくしたら、どこか追い出すと?」

「そうなるの……。おい、睨むな。ワシとて、そんなことはしたくはないが、村の意見には逆らえん」


 まぁ、そうだろうな。

 村長たって、独裁者の感じじゃない。ただの代表者ってだけだろう。


「すまんがそういうことじゃ──どうする? 一月くらいはかまわんが、そのあとは街に送ることになる」

「……そうかい」


 街、か。

 ……たった一人で、あの子を送り出す?


「はぁ」


 ままならんなー。


「すまんのー。まぁ、ワシの意見を言わせてもらうなら──……あの子に聞いてみてはどうじゃ?」

「ミールの意見?」


 そんなの聞いたってなー。

 答えは何となくわかるし……。


 だけど、それを聞いちゃまずいんだ。

 藤堂の旅路は復讐と帰還のための旅路。どう転んでも、最後は別れしかない……。



   ガシガシガシ。



「はぁ……」

「悩むほどのことか?」


 いや、どうだろうな。

 ミールに聞くという時点で悩むことはあるが────まぁ、本音ベースで話す、か。


「実は答えは決まってる」

「……じゃろうな。なら行け」


 あぁ。


「……そうする」


 背中を押された気分で藤堂はミールに近づく。

 村人からも、藤堂の戦車からも離れた位置。


 中途半端な場所でぼんやりとシャーマン戦車を眺めている。

 なにか、思いつめた表情で──。


「よぅ」

「あ……」


 ぽいっ。


「食うか?」

「くう」


 いつものやり取り。

 チョコと少女。


「なにしてる?」

「チョコ食べてる」


 うん、知ってる。


「なぁ、提案していいか?」

「チョコ?」


 いや、それはお前が食え。


「……そうじゃなくて。実はな──」


 ガシガシッ。


 頭を掻きつつ反省の藤堂。

 こんな小さい子に自分の意見を言わせること自体間違っているんだ。


 ……あの日、あの馬車でこの子を見つけた時から、もう決まっている。

 そして、二度三度と命を救われて以来、選択肢などない。


 そうさ。


「……新しいスキルを覚えた」

「スキル?」


 おうよ。


「──乗員補正って、スキルでな。乗員がのってるとシャーマンの性能があがるんだと」

「シャーマン、つよくなる?」


 そうそう。

 すでに強いシャーマンがさらに強くなるのが乗員補正のスキルだ。


「……だから、その──」

「むぅ?」


 ポリポリ。


「よかったら、隣に乗るか? その……装填手席があいてるなー……なんて──ごふっ!」


 何かが腹にぶつかって藤堂がうめく。

 何かが何なんて確認する必要はない──大切な存在だ。


「乗る! 隣──乗る!」

「うん、じゃあ決まりだな──ほれ」


 ポコンッ♪


 藤堂はあらかじめ購入(・・・・・・・)しておいた、戦車兵用のヘルメットを取り出した。


「戦車乗員用のヘルメットだ。コイツをかぶってたら戦車で通信できる」

「わー。お揃いのヘルメットだー」


 もちろん、藤堂も自分のサイズのヘルメットを手に持っていた。

 そうだ。最初から、これは二個準備していた。


 ……この子と──ミールと戦車にのるために。


「んじゃ、かぶったら──挨拶して出発するか!」

「うん! 乗る──行く! 出発する!」


 そういって満面の笑みを浮かべたミールを抱き上げると肩の上の載せた藤堂。

 ……保護者か。まぁ悪くない。


 この広い異世界でたった一人で旅をするのに比べて、食いしん坊で、無茶苦茶怪力で、時々アホのこだけど、まぁ……悪くない。

 だって、ミールは強くて、可愛くて、藤堂の相棒なのだから!


「よーし、装填手ミール!」

「アイサー!」


 びしぃ!


 見様見真似の敬礼のポーズ。

 うむ、それでは答礼してっと。


「総員乗車!」

「アイアイサー!」


 たたたた。


 楽し気に走る彼女の後ろ姿を見ていると、いつの間にか隣に来たルルが、うりうりと脇をついてきた。うっとうしい。


「素直じゃないのー」

「そういう世界出身だったの」


 子供を連れ歩くなんてもってのほかなのよ。

 ましてや、戦争だなんてな。


「……まぁ、いまさらだけどなー」

「そうそう、今更じゃ──カーッカッカッカ」


 ふん。

 まぁ、いいか。



  ──こうして、たくさんおエルフたちに見送られて藤堂は再び旅に出る。


 今度は、正式な相棒かつ装填手ミールをのせて。


「よーし、いくぞぉぉ!」

「いくー♪」


 ギアチェンジ、ロー!


「「戦車(タンク)前へ(マーチ)!!」」




 グォォォオオオオン!!


 頼もしいエンジンの音を吹かせて、シャーマン戦車は前へいく。

 異世界の地の力強いキャタピラの音を響かせて……。




~召喚編、完~


 次回、鋼鉄の冒険と商人編! こうご期待!!



あと、完全趣味作の新作も投稿しました。↓↓にリンクあるので是非とも!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ