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街の本屋の泥棒猫  作者: 蒼碧
Side:人

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47/141

Side:人43

原案:クズハ  見守り:蒼風 雨静  文;碧 銀魚

「結花さん、交代するから、少し休みなよ。」

 明け方、修一が起き出してきて、クロの様子を見ていた結花に声をかけた。

「うん、ありがとう。」

 結花はクロの頭を撫でると、寝室のほうへ向かっていった。

 その姿には、明確に疲労が見て取れた。

「クロ、大丈夫か?」

 修一が声をかけると、クロはスッと目を開けた。

 それを確認して、頭を撫でてやる。

「ここ数日、いろんな人が来てくれたな。多分おまえ、俺より愛されてるぞ。」

 修一は自虐的なことを言って、頭から体にかけて撫でてあげた。

「ごめんな、不甲斐ない飼い主で。でも、俺はダメな奴だったけど、結花さんや莉愛や、たくさんの人がおまえのことを想って、協力してくれたよな。多分これって、幸せなことだったんだと思うよ。」

 小さくつぶやく修一を、クロはじっと見ている。

「なぁ、クロ。」

 修一は優しく微笑んだ。

「俺はおまえを幸せにすることができてたか?」

「みゃー」

 不意にクロが鳴いた。

 ここまでしっかりした鳴き声は、久々だった。

「……そうか。」

 修一は頷いた。

 その瞬間だった。

 クロがケホッと小さく咳をした。

 そして、それを最後にお腹の動きが止まった。

「クロ……」

 修一は一度だけ名前を呼んで、それきり何も言わなかった。

 そして、体にあてていた手をそっと離し、再び頭を撫でてやった。

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