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街の本屋の泥棒猫  作者: 蒼碧
Side:人

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19/141

Side:人16

原案:クズハ  見守り:蒼風 雨静  文;碧 銀魚

 目が覚めると、今度は御船家のリビングで寝ていた。

 起き上がると、今日は足元でクロが丸まっていた。

「クロ、おはよう。」

 修一が話しかけると、クロはパチリと目を開けた。

「みゃー」

 いつものおはようの挨拶。

「クロ、おまえも今の夢、見てたか?」

 修一が尋ねると、クロは首を傾げた。

「みい?」

「見てたかわからないけど、御船さんは俺のことをそういう風に見てるわけじゃないと思うぞ。」

「みぃ」

「御船さんは、どちらかと言えば、クロのことが可愛いから、ここまでしてくれてるんだ。俺はおまけだよ、おまけ。」

 猫相手に、途轍もなく熱心に演説していた、その時だった。

「私がどうかしましたか?」

 突然、結花の声が、どこからともなく飛んできて、修一は飛び上がらんばかりに驚いた。

 見れば、廊下への扉がわずかに開いており、隙間から結花が覗き込んでいた。

「いや、別に何でもありません!」

 修一は大袈裟に首を横に振った。

 その様が面白かったのか、結花は少し悪戯っぽい笑みを浮かべた。

「……クロちゃんと、私の悪口でも言ってたんですか?」

「そんな!滅相もありません!なぁ、クロ!」

 修一がそう言うと、クロはスッと目を逸らした。

「あー、やっぱりよくないこと言ってましたね?」

「いやいやいや!クロ、そんな反応するなよ!それっぽくなるじゃないか!」

「クロちゃんは正直ですね~」

「いや、本当に悪口とか言ってませんからね!?」

 修一の謎の弁明は、それから三分ほど続いたのだった。


 その後、結花が朝食を用意してくれて、クロ共々ゆったりとした朝時間を迎えた。

 今まで通勤をしていた修一にとって、通勤時間ゼロは物凄く楽だったし、何より朝食を作ってもらえるのが、この上なくありがたかった。

「絶対に、御船さんの悪口とか言えないぞ……」

 朝食後、開店準備をしながら、修一はつぶやいた。

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