表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
街の本屋の泥棒猫  作者: 蒼碧
Side:人

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/141

Dream:人&泥棒猫2

原案:クズハ  見守り:蒼風 雨静  文;碧 銀魚

 目が覚めると、修一は自分の部屋で寝ていた。

「……あれ?御船さんのところに泊まってなかったっけ?」

 起き上がると、猫用品はやはりなくなっていたが、唯一クロが気に入っている座布団だけは残っていた。

 その上に、黒装束姿の少女が座っていた。

「よう。」

「クロ!?」

 修一は慌ててベッドから飛び降り、クロの前で正座した。

「何で正座?」

「いや、何となく……」

 とりあえず、無駄なやり取りをしてしまった。

 修一は仕切り直すと、クロに向かって頭を下げた。

「えっと、とりあえずごめん。急に引っ越すことになっちゃって……」

 クロは溜息をついて頬杖をついた。

「あたしはリーンとここにいたかったけど、仕方ねぇ。」

 あれだけ抵抗した割には、殊勝な答えが返ってきた。

「その、リーンって何?俺のこと?」

 修一が尋ねると、クロは天井を見上げて何やら考え出した。

「まぁ……知らないなら、言わないほうがいいのかなぁ……じゃあ、綽名だと思ってくれ。」

「綽名……」

 何かあるらしいが、聞かないほうがいいようだ。

「まぁ、いいや。それじゃあ御船さんにも、もう少し懐いてくれないかな?」

「それは話が別。」

 クロはピシャリと言った。

「えー……何で御船さんのこと、そんなに嫌うの?」

 修一が困惑しながら尋ねると、クロは修一のほうを横目で見てきた。

「別にビアのことは嫌いじゃねぇよ。」

「ビア?」

「あー、御船結花の綽名。」

「はぁ。」

 いちいち、綽名があるらしい。

「ビアのことは嫌いじゃねぇし、リーンと一緒にいられるのもビアのおかげだから、あたしも感謝はしてるよ。でも、愛想よくするのはムリ。」

「どうして?」

「明らかにおまえのことを狙ってんじゃん。リーンはあたしのもんだ。」

 クロははっきり言い切った。

「え……」

 修一は思わず口が開いたまま、硬直してしまった。

「でもまぁ、もう脱走したりしねぇよ。リーンに迷惑かけちまうし、別にビアを泣かしたいわけじゃねぇしな。」

 硬直した修一に構わず、クロは話し続ける。

「ちょ、ちょっと……」

「それはそれとして、生活に行き詰ったら、あたしも困るから、手は貸してやるよ。」

 クロはそう言って、ニヤっと笑った。

「いや、それよりだな、御船さんは、別に俺のことはそういうふうには……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ