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街の本屋の泥棒猫  作者: 蒼碧
Side:猫

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Dream:泥棒猫&人2

原案:クズハ  見守り:蒼風 雨静  文;碧 銀魚

 気が付くと、リーンの部屋に戻ってきていた。

 でも、ビアの家に持って行ったはずの座布団とかいうクッションの上にいたので、戻ってきたわけではなく、これは例の夢だと気付いた。

 体を見てみると、懐かしの人間の体だ。

「……あれ?御船さんのところに泊まってなかったっけ?」

 不意にベッドのほうから声が聞こえてきた。

 リーンだ。

「よう。」

「クロ!?」

 リーンはベッドから飛び降りると、目の前に正座した。

「何で正座?」

「いや、何となく……」

 そんな無駄なやり取りの後、リーンが頭を下げた。

「えっと、とりあえずごめん。急に引っ越すことになっちゃって……」

「まぁ、リーンとここにいたかったけど、仕方ねぇ。」

 あたしが猫である以上、住めないものは住めないんだし、仕方ない。

 それに、あのビアを泣かしちゃったし。

「その、リーンって何?俺のこと?」

 ふと、リーンが尋ねてきた。

 そういえば、オブスタクルの時の記憶はないんだったな。

「まぁ……知らないなら、言わないほうがいいのかなぁ……じゃあ、綽名だと思ってくれ。」

「綽名……」

 前世の記憶なんて、多分あるほうが異常なんだろう。

 下手に話とかして、この生活がダメになったり、リーンとまた離れ離れになるのは嫌だ。

「まぁ、いいや。それじゃあ御船さんにも、もう少し懐いてくれないかな?」

「それは話が別。」

「えー……何で御船さんのこと、そんなに嫌うの?」

 リーンは本気で困惑している。

 仕方ねぇなぁ。

「別にビアのことは嫌いじゃねぇよ。」

「ビア?」

「あー、御船結花の綽名。」

「はぁ。」

「ビアのことは嫌いじゃねぇし、リーンと一緒にいられるのもビアのおかげだから、あたしも感謝はしてるよ。でも、愛想よくするのはムリ。」

「どうして?」

 相変わらず、女の機微には疎いなこいつは。

「おまえのこと、手に入れようとしてんじゃん。リーンはあたしのもんだ。」

「え……」

 リーンが硬直している。

 驚くと、必ずこの反応になるな。

「でもまぁ、もう脱走したりしねぇよ。リーンに迷惑かけちまうし、別にビアを泣かしたいわけじゃねぇしな。」

「ちょ、ちょっと……」

「それはそれとして、生活に行き詰ったら、あたしも困るから、手は貸してやるよ。」

「いや、それよりだな、御船さんは、別に俺のことはそういうふうには……」

 そこで、夢が途切れた。

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