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ランキング上位勢

俺の名前は草薙渡……

能力練習場の冷たい地面の上に大の字で仰向けになっている


「……Bランクに……負けた」


そう、負けたのだ

戦いに負けた、一騎打ちで負けた

自分より下のランクの奴に負けた

これから、どうすればいいのだろうか


「珍しくお悩みね、草薙くん」


声が響き渡る

何度も何度も聞いたことのある声


「黒崎佳奈……先輩……どっから来たんですか」

「それはどこからでも、ね」


そうだ、この人はそういうことが出来る能力だ

この学園で俺のことを上回れる一人目の人

異能都市3位であり限りなくSランクに近く、この学園で教師を抜いたら……恐らく最強

俺も一回挑んだことがあるのだが……コテンパンにやられてしまった


「で、なんで悩んでるのかしら?見たところ、誰かに負けたみたいだけど」

「負けましたよ、Bランクの奴に」


そう言うと、黒崎先輩は驚いた顔をして……


「……私、あなたのことかなり強いと思ってたんだけど」


と言ってくれた

かなり嬉しい言葉なのだが……それでもBランクに負けたという事実がある


「Bランクの人の名前は?」


そう聞かれたので勿体ぶらずに教えることにする


「星乃龍弥……銀髪で目つきが悪いんで、すぐに分かると思います」

「あぁ、あの転校生……そんな強かったんだ」


……何で知ってるんだ?


「何で知ってるんですか?」


思った疑問が口に出てしまう

俺は転校生なんて一言も言っていないのだが……黒崎先輩は転校生だと知っている


「京宮先生に誘われて、会ってみたのよ昨日」


まさか、そんなことがあったとは……


「兎に角、あいつには気をつけたほうがいいです。俺の〈収束爆発〉が効かなかったんで」

「そんなこと……あるのね」


黒崎先輩はやはり驚いているようだった


「能力って感じはしなかったんですけどね……けどあいつにはそういう力があると思います」


能力を何かで相殺したのか……能力をそもそも無効化してしまうとか

そういう異常な何かがあいつには働いている気がする


「覚えておくわ、教えてくれてありがとう」


黒崎先輩が悪い顔をしている……絶対何か企んでる顔だ

黒崎先輩なら、あいつに負ける気はしないのだが

……分からない。あいつは本気じゃなかった

見てみたい、黒崎先輩相手ならあの転校生の本気が見れるのか


「あ、そうそう。あなた聖奈ちゃんをいじめてたんだって?」

「え……あ……はい……」


唐突にそう訊かれて吃りながら肯定する

いや待て……聖奈ちゃんだと?

まさか……


「明日聖奈ちゃんに謝らなかったら星乃龍弥の前にあなたを相手することになるかもね」


圧倒的な圧を感じた

殺意が凄くて直視出来ない程には


「あ……謝ります……そもそも星乃にも言われたので……」

「そう、ならいいわ」


そう言って、黒崎はその場を立ち去った


「ふぅ……俺も帰るか……」











草薙と決闘した翌日

俺は学園に来ていた

それも、かなり早くに

早くに起きていたから早く来たが、流石に教室には誰もいないだろうと

そう思って教室の扉を開けたのだが……


「……水戸さん」

「あっ……星乃君、おはよう……」


水戸さんが一人で教室にいた。なんだか元気がないようだが……

それにしても驚いた。今は朝の8時なのにもう学校に来ているだなんて

でも好都合だ。丁度、訊きたいことがあったのだから


「水戸さんって、Dランクじゃないでしょ?」


俺は水戸さんの隣の席……まぁ自分の席なのだが、そこに座ってその質問をする

その質問を訊かれた水戸さんは……驚いた顔をする

どうやら当たりのようだ

俺の予想なら恐らく……Aランクか、Bランクの中でも強力な能力を持っている


「何で……分かったの?」

「なんとなく」


分かった理由は色々あるのだが……一番大きいのが京宮だ

あいつが興味のない人間に虐められ役を頼む筈がない

少なくとも、興味を持っている人間に頼む筈だ

そしてそれなら……Dランクじゃあおかしい

自分より確実に弱い奴に、あいつは興味を持たないのだから

逆にいえば、自分を超える可能性がある人間には興味を持つ

だから水戸さんは、Dランクじゃない

でもこんなことを言って京宮に知られたら殺される気がするので、なんとなくと言った


「……あれ、何で星乃もいるんだ?」


教室の扉の方から声がする

草薙が来ていたようだ

早く学校来るような奴にも見えないが……

と、そんなことを思っていたら


「すまん水戸!俺が悪かった!!」


こっちにダッシュで近づいて来て水戸さんに向かって土下座した

水戸さんは呆気に取られた顔をしている

そういえば俺、俺に負けたら土下座して水戸さんに謝れってこいつに言ってたな

俺はすっかり忘れてたが、今はそれを実行しているって訳か


「えっと……私は……」

「京宮先生に頼まれてしてたんだよな、でもそれでも俺は許されないことをした」


意外だ、ちゃんと謝っている

この瞬間、俺は草薙渡という男を見直したのだった


「も、もう私は大丈夫だから……顔を上げて……!」


申し訳なさそうに水戸さんがそう言う

草薙は素直に顔を上げた

その瞬間聞いたことのある声が響き渡る


「ちゃんと謝ったのね、偉いわ」


いつの間にか、黒崎が俺の机の上に座っていた


「おい、黒崎。ここは俺の机だ」

「あら、悪かったわね」


そう言って、俺の机の上から退いて俺の前の席に座る


「佳奈ちゃん……なんでここに……」


水戸さんが黒崎になんでここにいるのかを問う

というか……佳奈ちゃんだと?

もしかしてこの二人は……


「一応見に来たのよ、草薙がちゃんと謝ってるのか」

「……それはそれとして、水戸さんと黒崎は友達なのか?」


そっちの方が気になってしまい思わず訊いてしまった


「そうよ、親友と言っても差し支えないわ」


草薙が青い顔をしている……

……黒崎……どっかで聞いたことがあるのだが……


「異能都市、3位と9位だからね」


黒崎がそう言った

黒崎佳奈……異能都市3位か!

だから、草薙が青い顔をしているのか

というか、ここに10位以内のランキング上位3人がいるの凄いな

流石エリート学園、清院学園だ

……水戸さんは9位か、一体どんな能力なんだろうか

そういえば、黒崎の能力も知らないな

それも疑問に思ったのだが、訊くのはまた今度でもいいだろう


「なぁ、この学園にいるランキング上位ってこの3人だけか?」


それも気になったので訊いてみた

草薙が言い辛そうに、しかし口にする


「いや……いるな。4位……」


いるのか、一回会ってみたいな


「でもあの人は……異能都市最凶って言われてるけど……」


水戸さんもオドオドしながら口にする

異能都市最凶か……


「異能都市4位は雨翔心って人ね。一回会ったら星乃でもドン引きするんじゃないかしら?」


そこまで言われたら何がなんでも会ってみたくなるのだが

いや待て……よくよく考えてみたら何でこんな仲良く話しているんだ?

まぁ、いいか……

どうも皆さん、わがまくです

読んで頂きありがとうございます

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