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まさかの

授業中にお眠りとは感心しないね。星乃君


いや……鈴子ちゃんなんだっけ?


笑えちゃうよね。君が妹を助ける為に恥を忍んで……ぷぷっ


そんなに怒らなくてもいいじゃない、斎藤鈴子ちゃん


君のこれからの長い長い旅、私を殺す為の旅はまだ始まったばかりだと言うのに


そんなこと聞いてないって?前、僕言ったと思うけど


何人か殺して貰うって


……良い顔するじゃん


とはいえ、それを回避する為に君は俺を殺さなきゃいけない


安心してよ、僕に人権なんてない。私はカミサマだからね。安心して殺せるでしょ


それにカミサマと言えど万能って訳じゃない


ん?ゴッドチルドレン?


あぁ、君に異常体質をあげたの俺だし


ちなみに甲斐君も持ってるはずなんだけど……彼はなんか自由に動いてるね


私の傀儡なのに……ま、契約がないと確認出来ないしね〜


君に命令するにはもう少し時間がかかりそうだ……それに人を殺すのも


そう遠くない未来ではあるけど


あ、そういえば主人公の話してたよね……ってあ〜時間切れか


とりあえず、この都市異変編が終わったらまた話そっか。またね



「……子!鈴子!!」


「はっ、はい!!」


俺は飛び起きる。しまった……寝てしまっていた。今起こったこと説明してもどうせ意味ないだろうし……寝ないようにしなければ


「私の授業で眠るとは良い度胸だ。お前はもう我が校の生徒なのだから、もっと自覚を持つようにっ!」


「あぶっ……」


チョークが目の前に飛んでくるのを瞬時にキャッチしてしまった。


「……中々やるな。減点は無しにしてやる」


「あ、あざす……」


正直、雪先生は当てる気なかったんだろうな……と、俺は思いながら授業の話をちゃんと聞くことにするのだった。










チャイムが鳴って放課になる。俺が廊下に出ると檜山が待っていた


「檜山、ゾンは?」


「さぁ?とりあえず学園長の部屋に向かう?」


「そうするか」


それを言うと、檜山は「ついて来て」と一言言って進んで行く


「てか……人通りがあると目立つな……」


「君可愛いから」


いや確かにそれもあるかもしれないが……確実に……


「お前が異能都市5位だからだろ……で、どこら辺にあるんだ?」


「もうちょっと先の人通りが少ないとこ。ほら、昨日来たとこの奥」


「俺があのまま進んでたら学園長の部屋だったのか」


そのまま歩いて行くと、ゾンが学園長の部屋であろう場所の前に立っていた


「……お前ら」


「ゾン、どうだった?」


少し様子が変だったからそのように訊いたのだが……ゾンは顔をしかめる


「まともに取り合ってもらえなかった」


「マジ?異能都市1位なのに?」


檜山も驚いているようだ。この方法を立案したのは檜山だし……だが、一番驚いているのはゾンだろう。ゾンは少し考える素ぶりを見せる


「でも確実に何かを隠してるってのは分かる。失敗したが……」


「……納得出来ないね。どうしようか」


「気持ちは分かるが……手でも出したら……っておい!鈴子!!」


失敗したなら、何回でも挑戦したら良いじゃないか。俺はそう考えて、学園長の部屋の扉を開けた


「……なんだ、私の部屋に用か?転校生」


眼鏡をかけ、スーツを着ている生真面目そうな男が窓の外を見つめながらそう言った。一瞥もせずに俺のことが転校生だって分かるのか……


「率直に訊く。岩瀬努って男を知ってるか?」


「……あぁ、そういうことか。星乃龍弥」


俺の名前を……!?モンブランが偽造した俺の経歴の紙に気づいたって言うのか……!?


「なんで、知ってる」


「当たり前だろう。私が、この私が分かっててゾンの推薦を通したのだから。見事食いついてくれて助かったよ」


「……どういうことだ?」


見事食いついてくれたって……まさか……


「随分横柄な態度だが……いつまで自分が追い詰められていると気づくのだか……」


違和感を覚える。昨日の、あの話し合いの最後を思い出す。まさか、そんなわけ……


「元々の目的は……ゾンを学園に来させることだったんだよ」


俺の背後からそのような声が聞こえた。いつものそいつとは比べ物にならないくらいで冷徹な声で


「檜山……裏切ったのか……!!」


「鈴子ちゃん。いや……星乃。もうちょっと僕も潜入って奴やりたかったんだけど、学園長が早めに潰せって言うから……ごめんね」


……ここまで自然に、最初から裏切っていただなんて。昨日モンブランが居たら気付いてたか?いや、モンブランはそもそも1区の他の重要なことを調べている。それを分かって……昨日、笑っていたのか。


「逃げろ星乃。生憎、俺を殺そうとしているらしいからな。お前は逃げて師匠に伝えてくれ」


「いや、鴉がいるはず……あ」


もうそれは檜山にはバレている……檜山は俺の言葉に反応して


「ざーんねん、動物は入れないようにここの教師が結界の能力を使ってまーす」


と、煽るように言ってきた。でも、それなら雨翔先輩も……いや雨翔先輩も関係者が居ないと入れない。学園長が命令すれば、その関係者は雨翔と話すこともないだろう


「参ったな……全部手のひらの上か」


ゾンが頭を掻きながら言葉を吐き捨てる。完全に失敗した。会って1日の奴を簡単に信用してしまった。


「……俺が檜山を入れたせいで」


「気にするな……手段を間違えただけだ」


ゾンが俺をフォローしようとそう言ってくれたのだが……急に忽然と消えた。それも檜山と共に。この能力、どこかで……


「お喋りはそこまでだ」


「……小野田」


マスクをしたそいつが、俺の目の前に立っていた。学園長はニヤニヤと笑っている。……ここまで予測していたのか


「Bランク。会えて嬉しいよ」


「俺の名前は星乃龍弥だ……クソ野郎」

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