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放課後は異能都市3位と

「考えてみたら、初めて二人きりかしら?」


放課後、俺は黒崎と二人でそこまで車が通らない、歩行者しかいないような道を歩いていた。勿論、水戸さんの家に行く為にだ。そうやって歩いているなか、黒崎はそんなことを言った


「いや、転校の手続きの時は二人だったろ」


「そうね。でも、あの時はあまり話せなかったじゃない」


俺は少し記憶を遡って黒崎と二人きりだった時を思い出すが、黒崎はあまり話せなかったことに対して少し残念に思っているらしい。それに対して俺は話を早く切り上げた理由をサラッと伝える


「早く帰りたかったんだ。面倒だから」


「でも意外と居心地いいでしょう?清院学園も」


「……そんなことねぇよ」


そもそも、京宮がいるのが一番嫌だ。……でもまぁ悪いか良いかで言えば良いなんだが、俺は言葉を濁した。黒崎はそれを聞いてもなんとも思ってないようで、すぐに話題を変えた


「あと気になったんだけど、なんで私だけ呼び捨てなの?」


「え?あ〜……なんとなく?」


まさかそれを訊かれると思っていなかった。でも本当になんとなくだからしょうがないだろう。とはいえ先輩だしな……と、思っていると黒崎も同じことを思っていて、俺に言った


「……私一応先輩なんだけど」


「俺に先輩って呼ばれたいか?」


食い気味に俺は言葉を返した。それを聞いた黒崎は少し立ち止まる。釣られて俺も立ち止まるが、黒崎はすぐに歩き出して、俺に言った


「……やっぱ呼び捨てでいいわ、そっちの方が似合ってる」


「そうかよ」


なんか扱いが酷くね?いや、酷くないか。……ん?どっちだ?


「あと少しで聖奈ちゃんの家ね」


俺が自分の扱いに対して考えている時に、黒崎は俺を一瞥して言った


「お、そこまで遠くはないんだな」


「そうね……よし、着いたわ」


一軒家……か。なんか異能都市上位はみんな立派な家を持ってるのか?めっちゃ金持ちって訳ではないだろうが、それなりにお金がかかってそうな……まぁ、そうでなくても家には金がかかるが……


「この家か……」


俺がそう呟いた時、黒崎は既にインターホンを鳴らしていた。すると、すぐに声が聞こえた


『佳奈ちゃん?』


水戸さんの声だ。黒崎はそれに対して心配そうな声で訊いた


「聖奈ちゃん、体調は大丈夫?」


『うん!平気だよ!他に誰かいる?』


……なんか元気じゃないか?気のせい……だろうか。というか俺が映る位置にいないのになんで気づいたんだよ。いや気づいてないのか?訊いただけだし……


「星乃が今日配られたプリントとか持って来てくれてるわ」


黒崎がその問いに嘘偽りなく答える。嘘偽りありだったらそれはそれでやばいのだが


『そっか!じゃあポストの中に入れておいてくれる?』


「あぁ、分かった」


俺に対して言ったのかは分からないが、一応俺が頷いて答える。まぁ、頷いているのは見えないかもしれないけれど


「……聖奈ちゃん元気そうだけど、こっち来ないの?」


『ごめん!風邪移しちゃうといけないから……!』


……黒崎が少し黙ってから言ったが、至ってまともな理由でその言葉を返される。元気でも、一応気をつけているのだろう。


「そ、そうね……それじゃ、学校から配られたものはポストのところに入れておくから」


『うん!ありがと!また明日ね!」


そう言われて、一方的にインターホンの通話が切られた





「あんな性格だったか?水戸さんって」


俺と黒崎は帰り道を歩いていた。俺は先程のことを思い出しながら黒崎に訊く


「……分からないわ。でもまた明日って言ってたし……」


黒崎は複雑な表情をしながら呟くくらいの小さな声で言った


「風邪ってそんな早く治るもんか?普通に一週間はかかる気がするが……あぁ、でも元気だったし大丈夫か」


「…………」


俺はそう言うと、黒崎は黙る。何かあったのかと訊いてみる


「どうした?」


「いや、何でもないわ。多分学校で会うと思う」


「そうか……」


黒崎の表情は元に戻っていた。……大丈夫だろうか。いや心配している訳ではない。断じて。俺が自分にそう言い聞かせていると、黒崎は突拍子もないことを俺に訊く


「そういえば、雨翔さんこの前と今日で学校に来てるけどあなた何かしたの?」


「俺が何かしたっていうか……なんつーか……」


中々返答に困る質問である。どう返答しようか迷っていると、黒崎が更に訊いてきた


「雨翔さんのこと好きなの?」


「なんでそうなる!!」


思わず叫んでいた。本当になんでそうなった!?俺は雨翔先輩のことは……嫌いではないが、そういう感情は持っていない……はずだ。黒崎は俺の叫んだ声に全く狼狽えないで続けて俺に言う


「お似合いだと思うわ、勿論いい意味でよ?」


「……俺は仲良しごっこはしねぇよ。雨翔先輩は……利用してるだけだ。目的の為に」


そうだ、俺は雨翔先輩を利用してるだけだ。明日だって、二人で王義学園に行くし……。そう思って言ったのだが、黒崎はムスッとした顔になる。そして言った。


「最低ね、死んだ方がいいわ。女の敵よ」


「直球すぎるだろ」


流石にビビった。が、黒崎はムスッとした顔からいつもの真顔に戻って……


「冗談よ。で、本当に利用してるつもり?」


と、訊いてきた。俺はあくまで平静を装って返答する


「だったらなんだよ」


「嘘つくの下手ね。雨翔さんのこと守ってあげたいなんてこと考えてるんじゃないの?」


「………」


エスパーかよ。……いや別にそんなことを……まぁいいか。


「あの子もあの子で力を持ってるのに……いや、力を持ってるからこそ独りぼっちで……あなたと少し似てるわね」


「……そうかよ」


俺がそう吐き捨てると、黒崎は失笑して俺に伝える


「あなた分かりやすすぎるから、もう少しポーカーフェイスって奴学んだ方がいいわ」


「余計なお世話だ。ってかポーカーフェイスって無表情だろ」


俺は一応ツッコミを入れるが……そんな分かりやすいのか。俺。


「まぁ、この場合感情を隠すって意味よ。じゃあ私はここら辺で。また今度会いましょ」


黒崎はそう言って、別れ道の俺が進む道とは違う方へ向かった。そんな黒崎の背中に俺は言った


「……あぁ、またな」

どうも皆さん、わがまくです

読んで頂きありがとうございます

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異能都市の小ネタ9

黒崎佳奈は容姿端麗で、よく告白されたりするが全部断っている。20人は振っているのだとか

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