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刺客

草薙と決闘をした一週間後、一限目が終わって放課中にポケ〜……っと空を眺めていたら

背中をトントンと叩かれた

叩いた方へ顔を向けると、隣の席の水戸さんが少し困った顔をしながら俺の顔を見ていた


「どうかしたのか?」


俺がそう訊くと、水戸さんは俺にしか聞こえないような小さな声で話した


「あの……佳奈ちゃんが星乃君に話があるって……屋上で待ってるから……」


黒崎が?

一体なんの用事なのだろうか

疑問に思ったがとりあえず行ってみないと何も始まらない

そう思って立ち上がる

でもよくよく考えたら屋上の行き方を知らない

どうすれば良いのだろうか

……水戸さんについてきて貰うか

そう考えて、俺は水戸さんに言う


「俺屋上の場所分からないから、教えてもらってもいい?」

「うん、分かった。着いてきて」


快く承諾してくれたので、着いていくことにする












「よく来たわね、星乃」


屋上で待っていた彼女は本を読んでいた

何もない書いていないカバーがついていて、どんな内容なのかは分からない

まぁ、気にすることでもないのだが

早速本題に……


「聖奈ちゃんは分かるけど、なんで草薙君がいるの?」


……まぁ、流石にそこは指摘するだろうな

ちなみに俺も分からない

勝手についてきていたのだから


「あれ、居たらダメだったか?」

「良いわよ、居ても居なくても変わらないから」


黒崎が呆れながらそう言う

草薙が居ても居なくても変わらないなら、大した内容ではないのか?

そんなことを思っていると


「で、本題なのだけれど……私と決闘しなさい。星乃龍弥」

「え、嫌だけど?」


その場に居た俺以外の人間がズッコケる

そして、黒崎が俺に質問する


「い、一応理由を訊いてもいいかしら……?」

「異能都市3位にBランク能力者の俺が勝てる訳ないじゃん」


正論を言ったつもりなのだが……

黒崎は呆れていた

う〜ん、そんなに戦いたかったのか

俺は仲良しごっこをする為にここに来たのではないと、ここに来てから思っていたことをまた思うのだが

それを口に出しては質問攻めされそうなので言わないでおこう

実は勝てる訳ないというのは本心ではなく、勝てるとは思う

それくらいの自信はある

ただ単に面倒なのだ

いくら能力が効かないからって、流石の俺も黒崎相手はキツイのだ

よく分からない瞬間移動にはどうにも出来ないし

だからそう言ったのだ

理論的には合っているだろう

一ランクの壁はそれほどまでにデカいのだし


「……どうしたら戦ってくれるのかしら?」


どうしても戦いたいようで、俺にそう質問する


「どうしたら……か」


……どうしても戦わないけどな

戦いたくないのだから

俺の目的に協力してもらうか……?

いや、ダメだな

仮に目的に対する何かを知っていたとしても、それだけで解決するとは思えない

それだったら自分の力で目的を達成した方がいい

他人に迷惑をかけてまで、あいつは……


「あれ、この時間って屋上に人いるんだ。僕って運悪いな〜」


子どもの声が聞こえた

誰だと思い、そちらの方へ顔を向ける

他3人も同じように顔を向けた

少し長めの赤髪赤目、白い服を着ているその男の子は……

浮いていた

だが、それよりも危険視するモノがある

あの目……

……何人殺してやがる


「あなた、何者?」


一番最初に黒崎が口を開き、それを訊く


「何者……ね。僕は悪者だよ。この学園を壊しに来ました〜」

「じゃあ爆散しとけ」


草薙が能力を発動させる

決闘の後から聞いたことだが、〈収束爆発〉というらしい

その少年の周りに火の粉が漂い、爆発する


「一件落着ぅ!」

「なーんて甘いこと言わせないけどね、異能都市6位草薙渡」


なんと、無傷であった

確実に喰らったのが見えたのだが、無傷であった

そしてそいつは煙を払いながら屋上の地面に降りてくる


「にしても、一人だけ見ない顔がいるな。異能都市9位セーナこと水戸聖奈と、異能都市3位黒崎佳奈……」


どうやら、俺のことは知らないらしい

だが、マズイかもしれない

人を殺した奴は何人か見てきたが……こいつ並みにやばいやつは、一人くらいしか見たことがない


「みんな逃げなさい。あと京宮先生を呼んで」


黒崎がそう言って、一歩前に出る

こいつ一人で戦う気なのか?

おそらく、赤髪の少年はBランク以上だ

それなら4人で戦った方がいいと思うのだが……


「まぁ、6位はもう死にかけだしね」

「草薙君!危ない!」


水戸さんが叫ぶ

そして全員が草薙の方を見る……と


「がっ……はっ……」


赤髪の少年に腹をナイフで突き刺されていた

いや待て、なんで前に居た少年が草薙の目の前にいる

……俺が少年の方を見ると、少年はいた

少年が……二人いる!?


「まぁ、そういうことでとりあえず一人退場してもらうよ」


二人いる少年が同時に喋り……草薙をナイフで刺していた方が瞬きの間に消える


「早く逃げなさい、みんな。草薙君を連れて……」

「私は残るよ、佳奈ちゃん」


水戸さんが決意の籠った声で言った

今回は二人に任せた方が良さそうな気がする

そう考えて、草薙の方へ駆け寄り肩を貸す


「ったくお前……噛ませ犬になったな」


俺がそう言うと苦笑いしながら草薙は


「う、うるせ……さっさと運びやがれ……」


と腹を抑えながら言った

草薙を運ぶのもそうだが、京宮も呼ばないといけない

今回ばかりは頼るしかないだろう

そう考えながら俺は草薙に肩を貸しながら屋上から去った

どうも皆さん、わがまくです

読んで頂きありがとうございます

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