表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
55/80

その54 英雄譚の裏側

ラミ教団の大司教ナディルから招待を受け、シュレンディア南端の宗教都市パマヤにやってきた特務隊とラージェ。ナディルの望みは“ラージェから魔族の伝承を聞き出す事”らしく、それを条件に秘伝術捜索の協力をすると言い…。

 砂漠がずっと続く地平線に、太陽が沈む。


 漣次郎達“特務隊”は今日、ラミ教団のトップである大司教ナディル・ヤショウの招待を受けてシュレンディア南部の宗教都市パマヤに来ていた。

 今は町の中央に位置するラミ教の大規模修行施設“太陽祈院”に居り、その最も高い場所にあるナディルの執務室に案内されていた。




「今日はわざわざありがとう。まさか父上の墓参りが出来る日が来るなんて、夢にも思っていなかったよ」

「いえいえ。ラージェさんの協力が必要なので、その見返りですから」

 夕日が良く見えるこの部屋、特務隊に同伴したラージェがナディルに謝意を示す。

 なにしろ…先程ナディルの厚意で、ここ太陽祈院の地下にある“魔族墓所”に案内されていたのだ。そこにはラージェの父だという魔族の古老ユゥランジェの墓もあり、ラージェとテルルが祈りを捧げていた。

 漣次郎達とラージェを招待した理由を全然口にしなかったナディルだったが、彼女は魔族墓所でようやくそれを語っていた。

「特務隊の皆様が求める秘伝術…その行方は、聖者の末裔である私ですら把握しておりません。そもそも聖者マルゲオスには謎が多く、私はそれを探る為にいろんな古文書を読み漁りました。しかしシュレンディアにはもうこれ以上の情報は無いようです」

 ナディルは慈愛の表情で…筋骨隆々な腕をそっとラージェに差し伸べる。

「デルゲオ島から来たラージェさんとテルルちゃん、貴女達に教えて欲しいのです…デルゲオ島に伝わる、魔族の歴史を。それがきっと聖者の謎を解く鍵となり、その先に秘伝術の行方もあると私は考えています」

(なるほどね…)

 漣次郎もようやく腑に落ちた。


 ナディルは自身の行っている聖者に関する調査について、デルゲオ島から来たラージェ達の協力を得ようという事だったらしい。











 日が完全に、砂の地平線へと沈む。


「ねえレンジロウさん、貴方は“三英傑の英雄譚”について…率直にどう思いますか?」

 最初ナディルは何故か、漣次郎にそう問う。

 漣次郎は思わず困惑する。

「え…“どう”って?」

「そのままの意味ですよ。貴方が異世界から来た存在というのは伺っています…そんなあなたから見て、あの英雄譚がどう見えるかを教えて下さい」

「うーん、そうですね…」

 急に言われて、漣次郎も悩む。

「まあ…“魔の侵攻”で活躍したのは事実ですよね?盛られている部分もあるんでしょうけど」

 漣次郎の返答に、ナディルが深く頷く。

「“三英傑の英雄譚”…あれは主に、当時の王だったイリューザ・アルデリアスの側近が残した手記が元になっていると言われています。イリューザ王や三英傑はあまりそういうものを残しておらず、彼等視点の記録は無いと言って良いです」

 ナディルは執務室の棚に歩み寄り、その中から本を一冊手に取る。

「では簡単に…“魔の侵攻”後の聖者の記録について、分かる範囲でお話ししますね」


「“魔の侵攻”当時の事についてはほぼ英雄譚の通りなので、その後辺りから始めましょう」

 そう言うとナディルは席に戻り、ゆっくりと本の頁を捲る。

「“魔の侵攻”末期…勇者アルヴァナの尊い犠牲を以て、シュレンディアはフィズン掃討戦に勝利し魔族を大陸から打ち払いました。その後イリューザ王は王都復興よりもフィズンの整備を急ぎ、デルゲオ島に逃げた魔族の逆襲に備えたそうです」

「それは割と有名なお話ですね!そうしてフィズン騎士団が発足して、その記念日が“旭日祭”の日になったんですよね」

 その辺に詳しいココロンが、得意気に話す。

 その横で、ミューノが黙ってナディルの言葉を速記している。

「ええ、その通りですよココロンさん。そうしてフィズンの防衛体制を整えた後、イリューザ王は残された半魔族の子供達を収容する為の“ワルハラン特区”設立に手を付けました」

「なるほど」

「しかしその間、マルゲオスは常にデルメーに居たそうです。当時のデルメーはまだ田舎でしたが、聖者が銀嶺山を聖地と定めたことで徐々に発展していくことになります」

 ナディルの説明に、ココロンがちょっと首を傾げる。

「え、聖者ってフィズン復興やワルハラン特区設立に直接関わっていないんですか?」

「そのようです。一説によると、銀嶺山脈に残っていた魔族の残党を掃討する必要があったから、そちらに重きを置いた…とも言われています」

(ふーん…たぶんそれが“朧の箱庭”で聞いた話と繋がるのかな?)

 気になった漣次郎も口を挟む。

「…ちなみに、“魔の侵攻”以前の銀嶺山ってどういう扱いだったんですか?」

 漣次郎が聞いてみるが、ナディルはゆっくりと首を横に振る。

「残念ながら、“魔の侵攻”以前の記録の多くは失われています。“魔の侵攻”初期にシュレンディア軍が魔族に押されてパマヤまで後退している時期に、魔族によってすべて焼かれてしまったと言われています」

「そんな…」

「それも三英傑に謎が残る理由でもありますね。中でも賢者ロディエルに至っては、出自すら分かっていませんから」

 ナディルは視線を本に戻し、再び頁を追う。

「“秘伝術”が記録として確認できる最後は…フィズン騎士団設立の直後。聖者は、強大な力を持つ魔法陣を管理するための機関である“魔法院”の設立をイリューザ王に提言したそうです。そしてその準備として、全ての魔法陣原本が聖者の元に集められたと伝わっています」

「でも、現在の魔法院にそれは残っていない…そうですね?」

「ええ」

(ならば、調査すべきはデルメーなのかな?でも魔法院ももっと調べてみる価値はありそうだよね)

 ナディルの情報は、一応の手掛かりにはなりそうだった。




 ナディルは不意に本を閉じ、黙っていたラージェに語り掛ける。

「ではラージェさん、テルルちゃん…デルゲオ島の魔族が伝える“魔の侵攻”について、教えてもらう事は出来ますか?」

 しかしテルルは、キョトンとしている。

「テルル良く分かんない。聞いた事無いよ」

 ラージェは…難しい顔で黙っている。

「…」

「ラージェさん?」

「…正直に言って、聞いて面白い話じゃないよ?それに、恐らく魔族も話を盛っている…とても真実とは思えないしね」

「構いませんよ、両方の証言を合わせることで見えてくるものもあるでしょう」

「そう…なら話すよ。大した話じゃないけどね」

 そうして今度は、ラージェがゆっくりと話し出す。


「“魔の侵攻”は、全面的に人間が悪いっていうのが魔族の認識さ。元々魔族と人間は友好的だったのに、人間側が一方的にそれを破ったから…魔王様は魔族を守る為にシュレンディア打倒を決行したって言われている」

 ラージェは無感情に、淡々と語る。

 皆は黙って聞いている。

「父上と魔王様は約200年前の“魔の侵攻”の頃から生きていた。2人とも口を揃えて“アルヴァナこそが元凶”って言っていたけど、アタシには正直良く分からない」

「勇者アルヴァナが元凶…?」

 思わずぼやく漣次郎の言葉を、ラージェが拾う。

「シュレンディアと魔族の友好を破ったのがアルヴァナなんだって。詳しい事はあまり話したくない…語るべきとは思えないし、それこそ作り話だとアタシは思っているから」

「えー…話して下さいよラジィさん」

「イヤ」

 微妙に渋るラージェ。

 しかし、唐突にナディルが驚くべき言葉を放つ。


「“賢者ロディエルは魔族もしくは半魔族”…デルゲオ島にはそう伝わっているのではありませんか?」


 その言葉に、皆がどよめく。

「ええっ!?」

「そんな…!何を言っているんです!?」

 ラージェも流石に驚いた表情を見せている。

「…何故、そう思ったのさ?」

「簡単な事です」

 ナディルは相変わらず…慈愛の笑みを崩さない。

「賢者が現れる以前の魔法は“原始魔法”と呼ばれ、魔法媒体が起こす僅かな現象のみでした。しかし賢者の魔法陣は誰にでも使え、強力な効果を持っています…そんなものが人間に生み出せると思いますか?」

 ナディルのその発言は…ラミ教団の大司教とはとても思えないものだった。











「そもそも私はラミ神の奇跡を信じていません」


 他言無用と前置きをして、ナディルはその立場らしからぬ発言を続けていた。三英傑を信奉するココロンはもちろん…漣次郎やミューノ、ラージェやテルルですら驚いている。

「元々ラミ教は、死の砂漠の向こうから伝わって来た異国の宗教です。“魔の侵攻”以前はパマヤで信仰されていただけで、元来シュレンディアに広く根付いたものでは無いんですよね」

「そ、そうなんですか…?」

「そもそも“あらゆる事象には理由があるべき”というのが私個人の考えです。賢者ロディエルが魔法陣を生み出したのも…“ラミ神の啓示”よりは“異能”だと考えたほうが、私は納得できます」

 ナディルは驚くべき持論を、涼しい表情で述べている。

「ラージェさんの言った“元々魔族と人間は友好的だった”という話、私は信じますよ。私の考える仮説と一致しますから」

「仮説…とは?」

「ふふふ…」

 大司教であるナディルは、本来ならこんな事口が裂けても言えない筈…誰にも言えず抱えていた持論を語る彼女は、実に楽しそうにも見える。

「私の考えでは…『半魔族ロディエルが異能で生んだ魔法陣…それを巡って人間と魔族が対立した』というのが“魔の侵攻”の発端だと思っています」




 一通りの話を聞いたラージェが…ふっと息を吐く。

「…凄いな、この国にある情報だけでそこまで辿り着いたんだ。貴女の仮説はデルゲオ島の伝承と近いよ」

 しかしラージェは、依然として難しい表情だ。

「でも、こんな事を話していいのか…」

「どんな話でも聞かせて下さい」

「…」

 まだまだ悩むラージェの手を、ナディルがそっと取る。

「…分かったよ、でも話半分に聞いてよね」

 そして観念したかのように、ラージェが溜息を吐いた。


「賢者ロディエルは、魔王様の息子だったそうだよ」


 ラージェの供述もまた、漣次郎には信じ難いものだった。

「え…賢者は魔王の血を引く存在だった…!?」

「うん、父上はそう言っていた。彼は異能で魔法陣を生み出したけれど…その力に目が眩んだアルヴァナに謀殺されて、それがきっかけで“魔の侵攻”が起きたって」

「…流石にそれは、どうなんだろう?」

 漣次郎は思わず、率直な意見を零してしまう。

 しかしラージェは特に気を悪くもせず、同調するように頷く。

「アタシも大陸に来るまでは半信半疑だったよ…だってどこを探してもそういう記録が無かったからね。魔王様が作らせたという“ローブル王の像”だって王都のどこにも見当たらなかったから、正直アタシ自身が魔族の伝承そのものを信じていなかったよ」

(でも箱庭の入口でヅェニワラさんが言っていた合言葉…“ローブルの加護”という一節があったな。島の魔族と離別した箱庭の魔族が同じ名前を出している以上、ラージェが言う事も本当なのかもしれない)

 漣次郎は“朧の箱庭”の存在を知っているからラージェの話に納得も出来るが…流石にあそこの事は話せない。ラージェも同じ考えのようで、そこまで話す気配は無かった。




 しかし…耳慣れない言葉に反応したのはココロン。

「…ねえラージェさん、ローブル王って誰ですか??」

「さてね、アタシも良く知らない…魔王様曰く“シュレンディア史上最高の王”らしいけど。“魔の侵攻”で魔族が王都を支配していた時期に、魔王様が像を作らせたらしいけど…」

「そうですか、大司教である私もその名は聞いたことがありませんね。しかし魔族にとっての史上最高の王とは一体…」

 流石のナディルも、その名は知らないらしい。

 ラージェもあまり語りたがらない。

 しかし…漣次郎には引っ掛かるものがあった。

(王都…像…?何だろう、何かあったような…?)

「レン、どうしたの?」

「ちょっと待ってねテルル、何か思い出せそうな気がするんだ…」

 少し黙り込んで考え…漣次郎はようやく思い出す。

 王宮の庭園にあった、魔王と人間の石像の事を。


「あれ、そういえば何か王宮の庭に像があったような…?」


 漣次郎の言葉に、テルルを除く全員が反応する。

「ええっ?レンさんお城の庭に行ったことあるんですか?!」

「あ、まあ一度だけ“フェリア”だった頃に…」

「王族や貴族の一部しか入れないって言うのに…信じ難いです」

 驚くココロンとミューノ。

 ナディルはじっと漣次郎を見据える。

「王宮の庭園にある像…私が父やカイン様から聞かされた話だと、あれは英雄王イリューザの像の筈ですが。しかし今になって思えば、魔王と人間が一緒になった石像というのも不思議ですね」

 ラージェも腕を組んで深く頷いている。

「成程…アタシや真祖が散々探して見つからなかった理由がそれか。しかし魔王様や父上の話だと、王都のど真ん中に置いてあったって言ってたけど」

「…何か理由があったんだろうね」

 そうぼやきながらも、漣次郎は深く考え込む。


(僕が思った以上に、魔族と人間の関係は複雑だったのかもしれないな)











 寒い冬の夜、ミューノとココロンは太陽祈院の高所から景色を眺めている。


「パマヤの夜はやっぱり寒いねぇ。温かくしないと凍えちゃう!」

「そうだね。昼間は冬なのに結構温かかったんだけど」

 砂漠地帯にあるパマヤの町は、昼夜での温度差が激しい。冬である今は特に寒く、2人は揃って濃紺の上着を羽織っている。

 ココロンは遠くを見ながら、長い溜息を吐く。

「はぁ~…ナディル様の話、あたしには信じられないよ」

「…まあ、ココの気持ちはわかるよ」

 さっき聞いていた大司教の話、ミューノだってまるっきり信じられるものでは無かった。特に“賢者ロディエルが魔族の血族”なんてものは…立場的にももし知られたら大事の筈なのに。

 ココロンは…どこか上の空だ。

「なんか、あたしが今まで考えていた事がイロイロひっくり返っちゃってさ。フェリア隊長が敵で、ラージェさんがあんな人で、ナディル様の話も…」

「…」

「あはは…もう、何を信じて良いのか」

 ココロンらしくない表情を伺いながら…ミューノはその冷たい手をそっと取る。

「この世はそんなものだよ。わたしだって突然洪水で家族が皆居なくなっちゃって、生き方まで変わったし。いつ何が起こるか、何が本当で嘘か…それは自分で見極めて、どうするか決めて行かないと」

「ミュー…」

 ミューノの言葉にも、ココロンの表情は晴れない。

「あたしは、元々普通の人だもん。ただ勇者アルヴァナに憧れて、格好良いなって思って、それで騎士を目指して…それだけ。こんな大事に付いて行けないよ」

 しかし、急にココロンは子供っぽい表情でミューノに向き合う。


「でも、ミューがあたしを支えてくれるんでしょ?」


 ココロンは握られた手を、強く握り返す。

「えへへ。ミューが居てくれれば、あたしはもう大丈夫!」

「…頼りにしてくれてありがとね」

「きっとこのまま進んだら、あたし達もっと凄い秘密に触れる…そんな予感がするの。もしその中であたしが立ち止まっちゃったりしたら、その時は背中を押してね」

「もちろん、任せて」

 ミューノは感慨深そうに、満面の笑みを零す。




 ミューノとココロンは寄り添いながら、パマヤの夜を眺める。

「…ねぇココ」

「何?ミュー」

「ついでにわたしの秘密も…聞く?」

 不意のミューノの言葉に、ココロンはキョトンとする。

「え、ミューにもまだ秘密があるの?」

「あるよ。ちょっとした…ね」

 ミューノは彼女らしくない悪戯っぽい顔で、ニヤリと笑う。

「わたしの本当の名前」

「え、ミューの名前『ミューノ』じゃないの?パルサレジア姓は“孤児院で貰った”って前に言ってたけど、名前もなの?」

「うん。孤児院に入る時に名前を聞かれたんだけど、わたしの名前そのままにパルサレジア姓を名乗りたくなかったの。お父さんとお母さんに貰った名前にパルサレジア姓を付けるのがどうしても嫌でね」

「そうなんだ…」

 ミューノは嬉しそうに、眼を細める。

「もう誰も知らない、わたしの本当の名前。ココにだけ教えるね」

「…そんな大事なモノ、あたしが聞いちゃっていいの?」

「ふふふ…ココにだから聞いて欲しいの」


 そうしてミューノは顔をココロンの耳元に寄せ、夜に消え入るような言葉を一息だけ囁く。











「レン、構ってー」

「はいはい、今日は退屈させちゃったかな?」

「んー…楽しかったよ?」

「そう?ならいいけど」




 夜、太陽祈院の一室で寛ぐ漣次郎。

 そんな彼に、パマヤに到着してからだいぶヒマしていたテルルがじゃれついている。胡坐をかく漣次郎の脇を鼻先でこじ開け、膝に頭を預けている。

「わふ…」

「あれ、眠いの?」

「んー…別に」

「そ、そっかぁ…」

 言葉とは裏腹に、ちょっと不満そうなテルルは漣次郎の腕を甘噛みして来る。漣次郎としても今日テルルには変装させっぱなしという事もあり、彼女の好きにさせている。


 そんな2人を、ラージェが半眼で見ている。


「テルル…漣次郎と仲が良いね」

 今日はナディルが特務隊の為、太陽祈院の中に各人1部屋用意してはくれたのだが…ミューノがココロンの部屋に、テルルが漣次郎の部屋に入り浸っている。そしてテルルの様子を気にしたらしいラージェまで漣次郎の部屋に来ていたのだ。

 テルルはラージェに振り向くと、さも当然に答える。

「仲が良いよ」

「全く…前にも言ったけど、君には危ない事をして欲しく無かったんだけどな。朧の箱庭に行って、静かに暮らしていく道もあったろうに」

「だってテルルはレンに付いて行くって決めたから」

「そうか…それが君の望みなら、アタシはもう何も言うまい」

 テルルを“実の家族のように思っている”と言ったラージェ…そんな彼女は少し寂しそうに、漣次郎にじゃれるテルルを見つめている。


 そしてラージェは、すっと静かに立ち上がる。

「漣次郎、貴方がこれからどうするかは知らないけど…アタシは協力しないからね」

「まあそれはいいよ。君達の事を教えてくれただけで十分さ」

「…テルルの事、頼んだよ」

「言われるまでも無い」


 漣次郎の答えを聞き…ラージェは黙って部屋を去る。


読んで下さる皆様に多大な感謝を。

当初はこんな長くなる予定では無かったのですが。

もう少しお付き合い下さいな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ