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月の聖女

「あの、デゥカラガン様」


「様はいらないよ、君はアイシュアの信徒ではないから、私を尊敬しなくてもいい」


いや、呼び捨てはそれはさすがに……


「そのアイシュアってのはなんですか?」


「私は異世界の神龍ってことを言ったな」


「はい」


「その世界の名前はザッド。この世界で例えば、そこは今でも剣と魔法の中世紀世界」


「そんな世界本当に存在しているんですか?」


「本当だ。その世界には六人の神がいる。それは宇宙と聖潔の神ー月蝕のアイシュア、エネルギーと再生の神ー融炎のブランカ、大地と剛毅の神、殛震のチャロサ、生命と死亡の神ー間隙のヤルティ、川流と光芒の神ー光洋のフェレッラって六人の神だ。でも神の力は強すぎて、本体は世界の外側から内側に入ることができない。その解決方案は一人の神が二人の神龍に分身して、世界の内側に入ることができた。私はそのアイシュアから分身した神龍、もう一頭は幻音龍ーシアンシャズ」


「では、お嬢様は聖女ってことはもしかして……」


「ああ、私たち神龍の力を制御する為に、異世界から十二人の聖女を召喚した。その中の一人は和歌奈様だ。色からの分別は紫の聖女、正式の名は月の聖女」


「そう言えば重月の意味はなんですか?」


「それは重ねている月の意味だ」


「そうですか。つまりその世界には二つの月があるってことですか?」


「その通りだ。そして私の吐息は火、特性は重力」


「吐息と特性は何ですか?」


初耳ばっかりだから、僕は聞く続いた。しかしデゥカラガン様はうんざりしてない、優しく僕に説明してくれた。


「うん、簡単で説明すれば、吐息は私たち神龍の口から出る攻撃、火、水、風、酸液、光線等色々なもの、これは他の神龍と同じ吐息の可能性がある。でも特性は自分だけ持っている能力。神龍の私たちなら、基本的に特性は自然現象の一つになる」


「それってデゥカラガン様は重力ですね」


「ああ、極端的言うと、君たちが言うブラックホールはとても強大な重力から作られたもの、私はそれを作れる」


「凄いですね」


確かに凄いけど、そんな危険なものを作れるなんて、怖いよ!


「だから力を制限する為の聖女がいる。聖女からの命令がない私たちはと全力を出せない」


おそらく僕の恐懼を気づいただろ、デゥカラガン様は説明続いた。


「もし聖女が命令したら、どうしますか?世界を滅ぼしますか?」


和歌奈お嬢様に限り、そんな事をするはずがないと思うけど。


「何と言っても私たちは世界を守る神から生まれた存在、世界に悪いことをしないのは基本規則だ」


「そうですね」


「それに聖女たち誰も神自ら選んだ良い女性、そんな事をするわけがないと思う」


「分かりました」


「ああ、ここは主屋、当主の一族が住んでいる所だ。そして右の屋は使用人の屋、シンと私はそこで住んでいる、おそらく君もだ」


「はい」


「そして左のは景観の庭、何かあっても入るなよ。そこは見ることだけのために存在する場所だ」


「はい」


「では続きの場所へ行こう」


「はい。あの、もし宜しければ、聖女の職務について教えてくれますか?」


「良かろう。実は聖女の仕事はあまり難しくないことだ。基本的には三つだけ:私たちの制御、神の代わりに信徒たちの言葉を聞く、そして祈り。それだけのことだ」


「それだけでも、どちらも難しいことだと思います」


「他の聖女様は知らんが、和歌奈様と風の聖女ー玲様はしっかりしている。私と幻音龍シアンシャズは同じアイシュアからの分身だから,ある程度の状況は知っている」


「そうですか」


「ああ、その通りだ。あ、ここは正門警備所、一般的には大切な客でしか正門を開くことはない。君も隣の小門から入ったではないか?」


正門に来た時,空が暗くなっている。


「はい、そうでした」


僕はこの暗くになったら家なんか言えない恐れを感じたから、ご主人の部屋に行きたい。


「ただいま、ヴィクちゃん!デゥカラガン、この子の世話ありがとう」


そしてその時お嬢様の声が響いた。


「お帰りなさい、聖女様」


デゥカラガンはお嬢様を見たら直ぐ礼をした。


「もう、デゥカラガンったら、アースは聖女って呼ばないって言ったでしょう!それより、ヴィク、こっちに来なさい」


ワーッ!


僕も礼をしている時,和歌奈様の後ろにいるシンは手で僕を招いているから、目でお嬢様が頷いたを見たので、私はシンの所に行った。そしてそこで見たのは、一つ綺麗な木製の小さな屋。これもしかして…


「ああ、君の部屋だ。俺の部屋の中で置く予定だったけど」


多分僕の考えを分かったから,シンが答えた。


僕の尻尾は喜んで揺れている。


「よかった、ヴィクが喜んでいるみたい」


和歌奈様は僕の反応を見たらも微笑みをした。


「はい、お嬢様のおかげで」


なるほど。お嬢様のおかげってことか。ありがとうございます!お嬢様。


「私はただうちの職人たちにお願いしただけです」


それは本当にただ一つの小さい生命を助けたい,何のためもない,ただ助けたい,それだけのことだ。


丁度今月が出た。そんな綺麗な月光の下で微笑んでいる和歌奈は誰か見ても聖女と言えるような美しい。




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