そして、アースに
「ラエリエトの事はともかく、いきなりアースに二十人が一斉に移居する事はさすがに多すぎると思わない?」
こうやってカミトを質問しているのは熾炎天使戦隊の総隊長、凛であった。
みんなさん、こんにちは、ヴィクです。
僕たちはやっとアースに戻って来た。そして今カミトは凛たちに今回の遠征を報告するために熾炎天使の総隊長執務室にやって来た。
もちろんこの執務室にいるのは凛とカミトだけではない、兵科長の剣成、奈美、北上さん、そしてカミトの仕事を継承したの麻美までいる。もちろんこっち側にはえりなとシンもいる。えりながいる理由は言うまでもなくと思うけど、シンがここにいる理由はあの灼世邪剣らしい。
そしてカミトの報告を聞いた後、凛は眉を顰めてカミトを質問した。
『ギルガレッシュたちが承認したなら私たちは反対しないが、その後の面倒はちゃんと見るぞ、カミトよ』
「わかっています。その中には俺の身内もいるから」
AIのビデオ通信を通って報告を聞いているマーヴェレヴェス様と他の超神が短く意見を交換した後、同意した上でカミトに注意した。
「けどまさかお前はあの白龍族の姫まで娶ったとはな。しかもお前がレカーライヴズの王弓騎士団の団長でもなったと言ったのか?これはさすがにやりすぎだろ」
剣成はお前が一体何をやったの顔でカミトを質問した。
「他国の内政を干渉しすぎないのは我々ガーディアンスのルールのはずだな。まさか別世界ってノーカウントってわけがないよな」
北上さんまでカミトを責めた。みんなより年上のせいで、ここにいるの誰よりも威厳が感じられる。
「確かにそうですが、これもかの来るべき未来のためです」
みんなは一気にカミトを責めすぎると見たのかな?えりなはカミトをフォローするに発言した。
おそらく元熾炎天使の兵科長の一人だったから、えりなの発言誰も反対しようとしなかった。
「聞けば、シンもカノン帝国の男爵になったよね、つまり今のあなたは貴族って事?」
みんなはえりなの解釈を納得したそうだから、凛はシンに確認して声をかけた。
「はい、実権がないの名誉爵位だけですが」
「それだけでも接点が繋いだ。そこでロックオンと国光の冒険も加えたら、私たちはザッド最大の国と充分ツテが建てられたと言えるだろ」
凛は少し考えた後、肯定な発言をした。
『確かにもし次にあそこが戦場になったとしたら、これで私たちをもっと動きやすいだろ』
マーヴェレヴェス様たちと凛がそうやって発言したから、誰もこれ以上意見を言えなかった。
凛が言ってなかったけど、多分そのツテもカミトを含めているだろ。何せカミトはレカーライヴズの王弓騎士団団長だけではなく、ファランディナ様やロディヴァン様にも友人と言えるほどの仲を建てたからね。
「では次の問題……奈美、どうぞ」
凛は少し考えた後、主導権を奈美にパスした。
「な、なんて、あの子があんな不気味な姿になったのよ!」
奈美は少し深呼吸したから、思い切りシンに咆哮した。まあ、それは仕方ないのよね。自分が精一杯開発したものがああ様子になったら誰も奈美と同じ反応になるだろ。
今更なんだけど、奈美は機械マニアって事は初めて実感した。
「申し訳ありません。邪神ニンザスの巨体と戦った時、精神だけとは言え、俺は不意にあいつの口車を乗ってしまった」
「そして俺は貫雷魔剣でこいつを目覚めさせた後、こいつの思いと光子の力は邪神の力を吸い込んで、自分の力になった」
シンの説明を続いたのはカミト。そう言えば、あの時僕はカミトはシンを殺してしまうと心配したよね。
「私の苦労は一体……」
奈美の嘆きは遠くまで聞こえると思う。
「いいえ、大井さんが全身全霊であの機体が開発してくれたからこそ、あの場で俺は生きられて、そして勝てた。本当にありがとうございました」
「確かにそれもそうだな。あの機体でなければ、最初の一撃すら耐えられずだろ」
カミトがシンの言葉に賛成した後、シンは奈美に頭を下げて礼をした。
「それはよかったけど、あの子のメンテナンスはどうなるの?邪神の魔力が纏めているじゃない?」
「グレイドの報告によると、今のところ灼世邪剣は貫雷魔剣や守護聖剣と同じ、自己修復の能力を持ているけど、依然月光剣のパーツを流用できるらしいと」
奈美の疑問を答えたのはえりなだった。
『聖女たちはどう考えるかがわからないが、あの機体は注意すべきだと思う』
「マーヴェレヴェス様の言う通り、カミト、責任はあなたにあるのよ」
「わかっている。もしこいつが邪悪の道に堕ちたら、俺は自らこいつを引導を渡す」
カミトは親指でシンを指してからもう一度あの日の台詞を言った。
「はい、わかっています」
シンはマーヴェレヴェス様と凛に頭を下げて敬礼した。
正直、もしデゥカラガン様がシンは邪神ニンザスの力を専用機につけた事を知ったら、どうなるがわからないけど、顔はきっと優れないだろ。
「あの、私から質問してもよろしいでしょうか?」
多分ここにいるメンバーの中には一番年下と経験が浅いだろ、麻美は恐れながら凛に発言の許可を求めた。
「どうぞ」
「はい、赤城兵科長を質問したいです」
麻美は依然カミトを兵科長で呼ぶ事から見ると、おそらく彼女の心の中には、カミトは依然彼女の上官であるだろ。つい、僕はそう考えた。
「麻美、しばらくぶりだったが、お前も成長したそうだな」
「はい、兵科長たちのお陰でです」
カミトはどうやってそう判断したのはさっぱりわからない。
「って、何を聞きたいのか?」
「もし今の私は例の試煉を達成できたら、光神信使に転入できますか?」
麻美の話を聞いた誰も驚いた。
いや、この中には二人が驚かなかった。
「確かにあなたの実力はシャザリンたちを指導しながら段々上達してるけど、私の予想ではもう少し先の事だと思ったけど」
一人は凛、さすが熾炎天使の総隊長と言うべきか?凛はちゃんと部隊メンバーの事をしっかり見ている。
「狙撃兵科ならそうやって考えても仕方ないだろ。何せ、こいつは狙撃で世界を救った英雄だからな」
もう一人は剣成であった。
「そちらの戦力は大丈夫か?」
「もちろん大丈夫なわけがないよ。大丈夫じゃないから、君の部隊と訓練したいところだ」
凛はカミトに答えた。
「剣成がいるのに?」
「俺ができるのもあくまで戦闘兵科だけだから。それに最強の狙撃兵と通信兵はお前の部隊にいるだろ」
えっと、剣成が言うのはカミトとえりなの事だよね?
「わかった。だがそれはこちらの事が安定できたからにしよう、さすがにみんなは疲れたぞ」
「もちろんさ。充分な休みを取らないと訓練しても意味がないだろ」
「麻美、もし本当に俺の部隊に来たいと言うなら、グレイドとの接触はしばらく禁止だ」
突然、カミトは訳がわからないの言葉を麻美に言った。
「おい、さすがにそこまでする必要がないだろ」
「あたしならグレイドと連絡しても大丈夫だろ」
「お前らは大丈夫が、麻美は禁止だ。グレイドを信じてないってわけではないけど、一応だ」
「わかりました」
カミトの要求にいろんな意見が出てきたけど、麻美はあっさりカミトの要求を呑んだ。
「ではもし他の問題がなかったら、俺は失礼するぞ」
『ああ、もう十分だから構わない。だが最近光子の流れが怪しいから、注意しろよ』
マーヴェレヴェス様の後ろにいる青年はマーヴェレヴェス様に何かを言った後、マーヴェレヴェス様はカミトに注意した。
その青年の振る舞いは僕にアルヴィス様を思い出させたから、多分彼はこのアースの星の巡行者だろ。
「光子の流れ、か……」
それを聞いた剣成も真剣な表情を出した。
「マーヴェレヴェス様、それはどう言う事?」
凛は誰よりも緊張な顔になってマーヴェレヴェス様に質問した。
『今はまだわからないが、いつでも出動できるの準備を取ってくれ』
「「ははっ!」」
全ての人は映像中のマーヴェレヴェス様に敬礼した。
「では俺とえりなは先に帰る。奈美は灼世邪剣を視察したいだろ?シン、付き合ってやってくれ」
「ああ、わかっている」
シンは奈美について、灼世邪剣が泊まっている格納庫へ行こうとしたから、僕も慌ててついて行くとした。
「一応言っておくけど、もしこの世に害があると判定したら、廃棄処分をするわよ」
奈美は歩きながらシンに怖い事を言った。
「はい、承知しております」
僕は別にそこまでする必要がないと思うけど、邪神の力を利用した機体だから、デゥカラガン様はきっと廃棄に賛成するだろ。
「やっぱりどう見ても邪気ばっかり溢れてるような不気味だね」
格納庫で、奈美は灼世邪剣の前で機体をよく見た後、酷い評価を下した。
シンはそれも仕方ないって顔で奈美の話を同意した。
「では、資料展開!」
奈美は自分のAIに命令して、灼世邪剣のシステムと繋いだ。技工兵科長の権限では、機体の資料を全て読めるらしい。
「ふんふん」
奈美はとても素早いの速度で機体の資料を一通り読んだ後、しばらく考えていた。
「今のところは大丈夫みたい。まあ、こっちには剣成の守護聖剣とカミトの貫雷魔剣があるから、万が一の時でもこの子を抑えられるだろ」
それもそうだけど……よく考えれば、あの両機は邪神の力を持つ灼世邪剣よりやばくない?今までずっと守護聖剣と貫雷魔剣に守ってもらったから気づかなかった。
シンは僕と同じ疑問があったから奈美に聞いてみた。
「あれは滅びたサタンの遺志で、そして剣成とカミトはその志を継承しているから心配はないさ」
つまり信頼って事だよね?今のシンはまだPAドライバーとして信頼されてない、せめて剣成とカミトほどがない事は確信できる。
まあ、このアースを何度も救って守ったあの二人は論外レベルと言えるよね。
「ご無沙汰しております、大井兵科長」
そして僕たちと一緒にこの基地に来たグレイドは奈美に声をかけて来た。
「グレイドか。この子のせいで相当苦労させたのようだね」
「いいえ、正直、システムウイングの方がよぼと面倒でした」
「そちらにはえりなと斎香がいるから楽でしょう?」
奈美はグレイドを否定したけど、システムウイングは本当に面倒すぎるの装備って事は変わらないことだからそこは否定してない。
「確かにプログラム面とドライバーの繋ぎは容易い完成できたけど、動作の調整は細くやらなければならないから完成できたのも桜隊長の一機だけでした」
グレイドはまた桜を隊長って呼んだ事誰もツッコミしなかった、おそらくもう慣れた事だろ。
「まあまあ、ロックオンと国光も任務があって長時間不在だったからね」
確かにファランディナ様の手伝い、いや、ロティマスのお供には数ヵ月かかったから、彼らの機体を桜のような調整はできるはずがないよね。
でもその代わりに、あの二人は誰よりもザッドでの戦闘経験を積める事ができた。きっとその経験を活かして、多い戦果を立てるだろ。
でも珍しいに奈美がグレイドを慰める事を見て、奈美もちゃんと兵科長の仕事をしてるなって実感した。
「おい、ヴィクちゃん、私はカミトや剣成のように君とのやり取り事はできないけど、さすがにその顔は私でも理解できるのよ」
おっと、奈美に睨まれた。
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「ご結婚及び菫ちゃんの誕生、おめでとう」
とあるバーで、剣成はカミトと酒で乾杯した。
「リジルを受け入れた原因は聞かないのか?」
「彼女が単独でザッドからこのアースまで来たことから見れば、なんとなく予感したからな。まさか子供までできたのは予想外だったけど」
「リジルがいてくれたから、えりな、織姫、そして俺自身が欠けていた事はようやく完成できた気がする」
「それはめでたい。そう言えば、菫ちゃんの教育はどうする?」
「何かお前は俺より熱心してるのような気がするけど……」
「お前の子とは言え、あの子は普通の人間ではないから」
「確かにエドも確定した、菫は巨龍に違いない」
「だから俺らはともかく、他の奴らと接触する前に、訓練と教育は必要だろ」
「そこはリジルに任せた。どうやら巨龍種の伝統はその辺の事も含めているそうだ」
「なるほど、そういう事か」
「それより、お前とシルベリアもそろそろだろ?やる事はやってたじゃない?」
「正直、俺は怖いんだ。もしこの目はシルベリアとの子が継承させられたらどうしようってな。剣心は多分母体のお陰でこの熾紅の瞳を継承しなかったけど、俺とシルベリアどちらもこの因子を持っているから……」
「その時はその時ってさ」
「え?」
いくら剣成が予知ほどの超限反応能力を持つとは言え、彼はカミトの反応を予想しなかった。それは、カミトと比べたら、剣成は極めて子育ての経験がないから。
「子供達はお前の考えより何倍も強いぞ」
「……」
剣成はカミトに答えてない、ただその話の意味を深く考えた。




