責任
「とりあえず手を放しなさい!」
「別にあなたの地位を奪うつもりはないよ」
「……」
みんなさん、こんにちは、ヴィクです。
平和的にお互い理解したロックオン組と違って、国光組の当事者の女性二人は依然争っている。
「クニミツさん、これはどう収めますか?」
そう言えば、国光と一緒になったのはマドナさんだけではないよね。僕がそう考えてる時、アリスはトラコを抱いて前にやってきた。
「あなた、これどう言う事⁉︎まさかこんな子供も手出したのか⁉︎」
アリスを見た瞬間、彩子は更に激怒した。
「ま、待って彩子、説明を聞いてくれ!」
国光が初めて沈黙を解けて声を出したが、彩子の激怒に耐えそうにないようで、少し畏縮しているように見える。そんな状況なら、うまく説明できるはずもないよね。
「少し頭を冷やしてどうだ?」
彩子は国光を叩こうとした時、右手は誰かに握られて阻止された。しかしこの声は……!
「し、シンさん⁉︎どうしてここに⁉︎」
彩子を阻止した人を見たら、僕も国光と同じ驚いた。
何故シンはここに……⁉︎
扉の外からもう一人の男の声が聞こえた。そっちに見ると、この屋敷の使用人がとある貴族っぽい男と話している。その貴族っぽい男は.……ロディヴァン様⁉︎
おそらく僕の視線は気付かれて、その使用人は僕に向かって微笑んで手を振っている。あ、確かにその使用人はさっき事件を説明してくれたのロディヴァン様の血族だよね!
ま、まさかここの争いを止める為に、彼女はロディヴァン様に報告して、そしてロディヴァン様はシンを転移魔法で連れて来たのか⁉︎
「彩子、国光はお前を裏切るのような真似をする男じゃないはずだ。まずは彼の解釈を聞いてやれ」
「し、シンさんがそこまで言ったら……仕方ないわね!」
彩子の態度はやっと軟化して、国光に説明の機会を与えた。
「まずはこの子、彼女はアリスクリス、愛称はアリスだ。俺とロックオン先輩がとある山賊の本拠地を探索した時、そこの地下牢から救出した半精霊だ。両親も前回の戦争でいなくなったから、ロティマスと相談した結果と、彼女の選択で、俺が世話をすることになった」
「初めまして、私はアリスクリスです、よろしくお願いします」
国光が紹介した後、アリスは彩子に頭を低くして挨拶した。
「そ、その、その虎は大丈夫なのか⁉︎」
彩子はトラコは虎だと確認した瞬間、顔が変わった。
「大丈夫だ、この子はトラコ、俺がとある森の偵察に出て、そこでトラコと出会った時、彼女の母は既に誰かに殺されたから、俺が面倒を見ると約束したので、ついて来た。大丈夫、彼女はとてもいい子だぞ」
「か、の、じょ⁉︎どう言う事よ⁉︎」
キーワードを聞いた彩子はもう一度激怒したが、後ろにいるシンからの視線とプレジャーがあるから、彩子はすぐ冷静を取り戻した、一応。
「最初俺も気づかなかったから、男だと思ったから、考えた名前も男性の名ばっかりだったが、トラコに自分が女だって責められたから」
うん、あの時僕も驚いた。
がるるる!
そしてトラコはそう考えてる僕を睨まれた。すみませんでした!
「やっとあたしの紹介?」
国光の目はマドナさんに向いた時、マドナさんは国光の隣に来た。
「……彩子、彼女はマドナ。トラコがいたあの森、実は、そこは精霊の里で、しかもこのザッドの星の制裁者であるギルガレッシュ様が自ら族長を担任する場所であった。トラコの飯を用意しようとした時、俺は精霊族のテリトリーに入ってしまって、そこで彼女と対峙した」
「結局、クニミツは木の上に立ったあたしを弩で撃ち落とされた。あたしは偽装にそれなりの自信があったのに!」
マドナさんは国光の紹介を補足した同時に、少し国光に甘えているっぽい動きをしたから、彩子の怒りは爆発する!
って、僕はそう考えたけど、撃ち落とされたを聞いた彩子、僕の考えと逆に、怒りではなく、驚くの顔になっている。
「国光、つまりお前は彼女を殺そうとしたって事か?」
「はい、シンさん。あの時俺はトラコを守りたかったから、つい少し先後を考えなかった」
がるるる!
あの時国光と一緒にあの場にいたトラコは国光に賛成の吠えを出した。
「確かにもしあなたが下手をしたら、私たち光神信使はこのザッドの精霊たちと全面敵対になるのも可能だったね」
国光とマドナさんの説明を聞いたえりなさんは自分の額を支えて嘆いた。
よく考えれば、確かにそう言う可能性があったよね!危なかった!
「だからクニミツには、私の面倒を見る責任があるの。それは私を殺しそうとした奴が背負うべきの責任だよね!」
「ま、まさかそんな理由だけでついて来たのか⁉︎」
マドナさんの言葉を聞いた一番驚いたのは国光であった。
「バカね、もちろんそれはただのきっかけに過ぎないよ。今はあなたたちと一緒にいたら、今までの退屈な生活より楽しそうだから。それにあんたは確実あたしより強い実力を持っている、伴侶としても申し分はないのよ!恋人くらいがいるのは予想したけど、まさか妻ね〜」
ギルガレッシュ様、あなた様はマドナさんをこっちに推してくれた理由、今僕ははっきり理解できたよ!だからお許してください、一度だけでいいですから、僕はあなた様を呪いたいです!
ヘックション!
遠い場所、とある老人がくしゃみをした。
「なるほど、そう言う事だったら、国光も受け入れるしかないだろ?」
国光とマドナさんの説明を聞いたシンは簡単な結論を下した。
もちろんシンも彩子に睨まれたけど、なんと言ってもシンは彩子の父親の親友だから、彩子はすぐ視線を収めた。
「シン様はわかっているよね!」
シンの言葉を聞いたマドナさんは笑ってシンの肩を叩いた。そして向こうのえりなさんから説明をどうぞのジェスチャーをシンに見せたから、シンは言い始めた。
「なぁに、そんな難しい事ではない。国光は彼女と殺し合ったの瞬間から、お互いのこれからの人生を背負う責任が生まれただけの事さ」
よくわからないけど、シンの言葉は国光を説得できた。
「シンさんもそうだったんですか?」
今更だけど、最高級戦闘兵の国光がシンに敬語を使うのは変な気がする。確かにこのザッドではシンは月の聖女軍団長であるが、光神信使ではロックオンが言った通り、ただの戦闘員Aに過ぎない。多分これも国光は元々シンと同じ部隊のメンバーだったなのだろう。
「そう言えば、確かにシンはよくとある孤児院に寄付金を送るよね」
シンの話に従って、えりなは国光に答えた。まあ、えりなは僕たちの副総隊長だから、隊員の金流まで把握できているのも不自然ではないよね。
ここまでの話から見ると、まさかその孤児院は……⁉︎
「ああ、俺がトワイライトレイベンにいた時、処決した奴らの子供たちがいる孤児院だ」
「シン様は見た目と違って、優しい人だったか?」
マドナさんの話は失礼だが、僕もそう思った。でもシンが僕を拾われたから、今僕はここにいられる。
シンの戦い方は暴力的だけど、本性はあの日僕が見たシンの過去と変わってない、優しい人だ。
だからお嬢様はシンに絶大な信頼をしている。もしシンがこんな人でなかったら当主とお嬢様からそんな厚い信頼を貰えるわけがない。
「でもシンさんの援助を得たあの子たちはシンさんの事を知ってないよね、それならこれはただの自己満足じゃない?」
「彩子!」
彩子はシンに無礼な言い方をしたから、国光は彩子を責めるに名前を呼んだ。
「なぁに?あなたもそっちの肩を持つなの?妻は私だよね!」
うわ!さすがヤクザの一人娘と言うのか⁉︎今彩子の迫力がありすぎる!
「もちろん俺の妻はあなただけで充分だ。だがアリスを見つけたのは俺、マドナもギルガレッシュ様が俺に託された人だから、面倒を見るの責任は俺にある」
今までずっとカミト、剣成、そしてロックオンの下に見えたが、国光は紛れもなく最高級戦闘兵の一員だ。彩子の迫力をそのまま向かって、ゆっくり交渉している。
「……アリスはまだまだ子供だから仕方ない、本当にあんたがそれで満足なの⁉︎」
アリスはまた小さいだから、彩子は受け入れた。そして多分これは初めて、彩子は冷静にマドナさんを質問した。
「最初から言ったじゃないか、別にあんたと争うことはしないよ。まあ、実力面は確かに魅力があるけど、あたしたち精霊は調和の種族だから、他人の夫を奪うことなんかはしないよ」
マドナさんはアリスを前に抱っこして、彩子に答えた。
(まあ、あたしはあんたより何倍も長く生けるから、待つだけでいいの)
うん、その小さい声での呟きは聞かなかった事にしよう。
「彩子、とりあえずまずは状況を見ようとするってどうだい?
「シンさんがそこまで言ったら……」
シンがこの場面を収めような言葉を言い出したから、彩子はようやく受け入れた。
「いい?変な挙動をしたら、すぐ追い出すからね!」
「了解〜」
(ふふふ、これから楽しそうになりそうだね)
うん、これも聞かなかったとしよう。
「やっと収めたのか?」
こっちの事情が一段落になった時、ロディヴァン様は入って来た。
「ブレイド候爵閣下、今度はうちの隊員たちのために、お手お煩わせて本当に申し訳ありませんでした」
「なぁに、これも我が国の国民のために過ぎん。それにファランディナからも頼まれたからだ」
「ファ、ファランディナ様も私の事⁉︎」
「ああ、そうでないと、俺とファランディナはここまで自らでお前たちと関わるとしたわけがないだろ」
「親父……」
「えりなさん、あと俺はお前たちをまとめてお前たちの母艦まで送りたいが、ロサナは今の家で荷物の準備が必要だと思うから、まずはそこ、それからはクーフーリンって良いだろ」
「選帝候爵の意のままに」
えりなはロディヴァン様に敬礼したけど、ロディヴァン様の表情から見れば、あまり気分が食えそうにないようだ。
「あのな、えりなよ、あなたはカミトの妻にして、光神信使の副総隊長でもあるから、俺にそんなに丁寧な言い方しなくていいぞ?」
「だからこそです、候爵閣下」
えりなはロディヴァン様に答えた同時に、ここにいるみんなが一通り見た。
「あの、ロディヴァン様、人妻を口説くのはよろしくないと考えますが」
どうやらロックオンと斎香に受け入れてもらったから、ロサナさんはようやくさっきの悲しみから回復したようだ。
「そう言う事じゃねえよ!」
ロサナさんの話、ロディヴァン様は慌てて否定した。それを聞いたシンは少し微笑んだ。
「とりあえず俺はまずロサナをお家に送るから、ロックオンと斎香も一緒に来てもらいたい」
「はい」
ロディヴァン様の指令を先に答えたのは斎香であった。
「斎香さん……」
「大丈夫だよ、荷造りくらい私たちも手伝いよ」
「ああ、もちろんだ」
斎香の視線を耐えられず、ロックオンもロサナさんを手伝い事を同意した。
本当に大丈夫か?ロックオン、お前は斎香の前に完全に頭を上げられないよ。
まさかそれは斎香の策⁉︎ロックオンと斎香はどんなきっかけから始まったのは知らないが、カミトとえりなを見ると、なんとなく理解できそうだ。
「では行こうか」
ロディヴァン様は三人を接近して、足下に四人を包囲する魔法陣が閃いた後、四人が共に消えた。
「そう言えば、公子はその転移魔法とあらを使えないの?」
マドナさんはロディヴァン様の転移魔法を見たら、ロティマス様に質問した。
そしてロティマス様は嘆いて答えた。
「転移魔法は最高難度の魔法の一つだ、今の俺にはまたまた遠いからな」
最高難度?ファランディナ様とロディヴァン様は容易い使ったじゃない?
「あの二人はこの世界の最高位魔法使いだから」
僕の疑問について、僕の疑問を気づいた国光が答えてくれた。
あ、それもそうだよね!
「ヴィク」
シンが僕を呼んでいるから、僕は思わずシンの肩まで登った。
「今回の旅行は短いがどうだった?」
ワーン!
うん、桜は僕を責めるかな?ロックオンの監視は完全失敗だね。
「いや、斎香もここまでロサナの事を受け入れたから、さすがに我が娘も文句を言えないだろ」
僕の言葉はロティマス様に通ってみんなに通訳したから、えりなは僕に答えた。
「桜さんはヴィクにそんな事まで頼んだの?」
彩子は初耳だそうだ。
うん、僕は失敗したから、そんな「私も頼んだ方がよかったかな」っての顔で僕を見るな!




