不穏な空気
「これはロサナお嬢ではないか、お帰り」
……
みんなさん、こんにちは、ロサナです。
実家の領地だから、すぐ認め出されたのも仕方ない。ちょっと舐められるような気がするけど、ここで怒るのは上策ではない。
「あの、確かにロティマスの方の身分が上だよね?」
どうしてマドナさんはこんな天然なの⁉︎
でも彼女の話のお陰で、衛兵たちはやっとロティマス様の事を気づいた。
「公、公子閣下……⁉︎し、失礼致しました!どうかお許しを……!」
見事な土下座だ。でもこうなったら、ロティマス様の事を隠せなくなったよね。さすがにこの領地の領主である子爵より遥か上の公子がここに居たら、住民たちの視線がここに集中されてるのも避ける事ができなくなった。
「既に領主様に通報しますので、どうか領主様のお屋敷までお越しください」
そして衛兵は頭を低くしてロティマス様の言葉を待っている。
「良かろう、案内したまえ」
ロティマス様は珍しい高圧な態度をしている。
「ははい!」
サンタルシア家の威勢に耐えられなかったようで、衛兵は恐れながら案内してもらった。
正直、私がいるから、案内役は全く要らないけど、これも貴族の礼儀というものだ。今回のような突然の訪問、訪問された方にも準備の時間を与えるが必要だ。そうしないと両方とも失礼な状況になるから、なるべくそのような揉める状況を避けたい。
「ロティマス公子閣下、迎えに行かなかった事、謝罪させていただきたいと申します」
領主の屋敷に到着したら、現領主、つまり私のお父様は門の前で待っていた。
「私も突然やって来たから、君も準備の時間が要るであろ」
そして手は払って、お父様の謝罪を受けたと示した。
「お言葉をいただき、誠に感謝いたします」
私のお父様はもう五十以上、かなりの年になっている。それと反して、ロティマス様は二十歳未満、十分若い顔をしているのに、お父様の態度を見た人きっと変な気がするでしょう。
でもこれが貴族。ロティマス様は他の貴族の子とは違って、国皇陛下が承認された爵位「公子」であるから、これも仕方ないでしょう。
「我が娘であるロサナはお役に立てれば幸いですが、いかがでしょうか?」
「ああ、さすが大公爵が見込んだ人、十分に役に立てた」
それだけではなく、ロティマス様はさらに私を褒められた、それを聞いたら照れになるよ。
「ふん!」
ふっと、お父様の後ろから誰かの声を聞こえた。聞こえてしまった。
私の兄はそこで私を睨んでいる。
「これは失礼しました。どうか屋敷の中へお越しください」
お父様は先に歩き出して、次はロティマス様。そしてロックオンとクニミツはアリスたちを連れて行くとした。
「よくもそんな奴を連れて帰って来たとはな、恥ず知れず雑種め」
残っているのは私と兄だけの時、兄は私に悪言を送ってくれた。
そして私の反応を待たずに、屋敷に入った。
お父様が若い時、一つの過ちがあった。
正妻以外の女性と関係が発生し、子供ができた。
できる者なら伴侶が多くいるのは当然なこと、このカノン帝国の貴族であることは十分にできる者に見られる。しかしあの時のお父様は、使用人の女性との子ができてしまった。
そう、お察し通り、それは私です。
しかしお母さんが魔法の才能が秘めたらしかったのお陰で、私も魔法の才能を持つようにこの世に誕生された。
本来、私の継承権を取り消させればいい話だったけど、私の魔法才能が咲いて、家から独立して、軍制貴族になった。
つまり今私はお父様の跡取りである兄を超えて、身分は兄より高くなってしまった。
この世の魔法は誰でも使えるものだが、才能があるかどうかははっきり分別されている。そして兄は才能を持たないらしい。ファランディナ様も在学した帝国魔法学院の入学に断れた時から、兄は私に対する態度はさらに悪化、今のようになった。
まあ、その前の時は既にいい兄と言えないよ。
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「ロックオン、クニミツ、例の検査を」
「「了解」」
「公子閣下、これは⁉︎」
「なぁに、少し通常の検査してもらっただけだ。別にあなたを疑うわけではないぞ、一応だな」
「あ、はい!」
領主がロティマス様に頭を下げて、ロックオンたちの捜査行動を認めた。
「来い」
国光はトラコを連れて行ったから、ロックオンは僕を呼んでいる。
みんなさん、こんにちは、ヴィクです。
今はロックオンと国光の正体を晒したくないから、獣使いと偽装している。まあ、実際のところ、この二人は完全にできるからね。
「って、さっき聞いた何か聞いたか?」
ロティマス様たちに聞こえる範囲から出た後、ロックオンは極めて小さい声で僕に聞かれた。
多分さっきロサナさんの兄が言ったあれでしょう。少し距離があったけど、僕は犬だから、はっきり聞こえた。
えっとだね。
僕は聞いた内容をそのままロックオンに伝えた。少し言葉を飾りたかったけど、それじゃ情報を正確的に伝えられないから、事前でロックオンに禁止された。
「仲が悪いのは既に知ったとは言え、まさかここまでとはな」
うん、僕も驚いた。でもそれだけで、ロサナさんの兄はロサナさんに何かをしようとするの?
「そこはまだ確定できないけど、それを避けるために俺らはここにいる」
あ、そうだよね。まさか実家でもリラックスできない、さすがに残酷すぎるよね。
「よし、これで一通り確認できた、そろそろぼうずたちのところへ戻ろうとするか」
あ、はい。
「どうだった?」
僕とロックオンは国光たちと同時にロティマス様のところへ戻ったから、ロティマス様はロックオンと国光に聞いた。
「はい、大丈夫かと」
国光から答えた。実はこれも事前に話した事。ロックオンの態度はああだから、疑われるかもしれないから、対応は国光が控えるになった。
「公子閣下今回の目的について、伺ってもよろしいでしょうか」
「少し噂を聞いてな、それを確認するために、大公爵閣下の命令と、サンタルシア遊撃候爵閣下の情報によると、この領地の視察をしに来たわけだ」
「一体どのような噂、教えていただけないでしょうか?」
「反帝国の勢力は何かをしようとしているってな」
「け、決してそのような事……!」
「別に君の事を言ってるではないぞ」
「あ、はい」
でもなんだか怪しい。
「とにかく、しばらくの間でこの領地を調査させてもらおう」
「承知しました。微力ですが、協力させて致します」
「それは心強いな」
ロティマス様とロサナさんのお父さんである領主が間話のように相談する時、僕は領主の後ろに控えているロサナさんの兄、つまり次期領主予定の男を見ている。
それは、嫉妬してる男の顔だけではなく、欲張りの顔でもある。
むしろあの時、シンに頭を潰された悪会社の社長とちょっと似てる気がする。
「では今日はここの部屋を我全員に貸してもらおう、明日から本格の調査をするつもりだ」
「はい、部屋は人数分でよろしいでしょうか?もしくは我が娘は自分の部屋を使っても?」
領主の疑問に、もちろん人数分だろと答えたいけど、ロサナさん事を聞いたら、そうだよね、ここはロサナさんの部屋があるのも至極当然なことだね。
「ロティマス様、勝手な発言をお許しください。父上、私の部屋はまた使えますと?」
「何を言う?今あなたはこの家から独立して、新しいブリギット子爵になっても、ここはあなたの実家であることは忘れあるまいぞ」
「はい、ありがとうございます。ではロティマス様、私は自分の部屋を使ってもよろしいでしょうか?」
「ああ、いいぞ」
「感謝いたします」
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うう、寒い。
それからロティマス様は休みたいと言ったから、みんなはそのまま解散した。
晩御飯と浴びた後、僕は寝ようとする時、ロックオンに連れ出された。
さすが最高級戦闘兵と言うべきか?ロックオンは自分の部屋から外まで誰も気づかれなかった。
そしてロックオンと僕はそのままとある高い場所にやって来た。そこでロックオンはそのギターのバッグからいろんなパーツを持ち出した。
待って、そのパーツ、見覚えがあるぞ!それは……!
ロックオンは言葉ではなく、完成した物を僕に見せてくれた。
やっぱりスナイパーライフルだ!!!!
「さすがシンの奴の友か。喜べ、お前の予想は当たったぞ」
いやいや、喜ぶ場合じゃないだろ⁉︎って言うか、そんなもので何をするつもりかよ⁉︎
あまり光がない深夜だからロックオンの表情はあまり見えないけど、なんだかにやりをした気がする。
「こちらはR、予定ポイントに到着、監視スタート」
ロックオンは僕を撫で撫でをした後、射撃の準備姿に入って、誰かと連絡している。
『こちらはD、予定ポイントに到着しました。監視スタート』
国光の声を聞こえた。声はわざわざ小さくしているけど、こんな静かな夜の中で、僕の耳にしてはかなりの音量だ。
ちなみに、本来二人も名前の頭文字でコードにしようとしたけど、ロックオンと龍宝寺の頭文字は同じRだから、国光は龍のDにした。
どうやら国光もそのバスのバッグにスナイパーライフルのパーツを隠したな。
「そんな事より、ヴィク、お前はあれを見えるか?」
変な眼鏡のような装備を掛けているロックオンは僕に質問してくれた。えっと、何を?
ロックオンの指で指してくれた方向へ向いたら……
なにそれ⁉︎映画で見たようなレーザーの光線のようなものが交差している⁉︎
「RよりDへ、そちらの状況は?」
『DよりRへ、こちらも似たような光線を見えた』
「確かにファランディナ様によると、これは伯爵以上の貴族や皇族の居所だけに施した警報魔法だよな」
『はい、なんて子爵の屋敷に設置している実に興味深い』
しかしもしそんなものがあったら、すぐ気づかれたはず?
「お前はデゥカラガンの加護がある、そして俺たちはこの装備のお陰で見えただけだ」
ロックオンはその変な眼鏡装備を指で軽く叩いたら、僕は理解した。なるほど、つまり一般人には見えないものだよね!
『警報類の魔法だから、普段は隠したのも当然だ』
それもそうだよね。
でもまさかロティマス様が言った反帝国組織が襲撃すると言うの?
「あんなものは既にファランシスナ様に消滅した。あの方はあんな性格だが、腕は一流以上のものだ」
さすがだね、ファランシスナ様。口で仕事を嫌いとかよく言っているけど、仕事をちゃんとこなすタイプだったか。
なら何故ファランシスナ様はロティマス様にそんな情報を送ったの?
『どうやらサンタルシア姉妹が共謀したそうだな』
……!
ならーー
僕は僕の考えを話そうとする瞬間、ロックオンにジェスチャーで止めさせられた。
「RよりDへ、Lのポイントに怪しい影を発見した」
『了解、こちらは監視を続く』
瞬間、僕も緊張になって来た。
ロックオンが構えた位置は屋敷から見つけられるはずがない。僕は国光を見えないから、おそらく国光も何処で自分の姿を確実隠しているだろ。
『DよりRへ、屋敷の衛兵が動いた』
「ちっ。こりゃ、面倒な状況になったぞ」
舌打ち⁉︎
『だから俺たちはここにいる』
「そうだな」
機嫌が悪くなったロックオンは国光の言葉に頷いた。
「RよりDへ、これから潜入作戦をスタート」
ロックオンはなんの音も出してない、スナイパーライフルを持つままに立ち上がった。
ヴィク、お前も来い!
そして手で僕を招いている。
ええええええ⁉︎僕も一緒に潜入するの⁉︎
当たり前だろ、お前は勝利のヴィクだからな。
そこまで言われたら、僕も行くしかないじゃない!




