ロックオン
「つまりそいつらの弱点は火なのか?」
「はい、私が手伝いましょう」
「不要だ」
今私たちは樹の妖と対峙している。復帰できたばっかりのロックオンは私から相手の弱点を聞き出した後、鞄から何かを持ち出した。
「これを使いたくないんだが、生憎、俺らは暇じゃねえぞ」
その物の見た目はただの紙玉のようだし、ロックオンはそれを投げ出した後もなにも発生しない。
全く意味がわからない。
「待ってよ、先輩、そんなものはいつ用意した⁉︎」
え?クニミツの反応は変だよ⁉︎
ロックオンは答えてない、ただ邪険な微笑んで爆撃矢を弩に装填した。
ガガ、ガガ!
樹の妖もこの状況を理解できないだろ、いや、むしろ無視して私たちを襲えかかって来た。
「お二人、冷気の魔法を準備してください!」
クニミツの警告はちょっと焦ってる感じるから、私とロティマス様は魔法の発動態勢に入ったけど、その意図は全くわからない。
ガガ、ガガ!
樹の妖がもっと接近してしまった。
「見せてやろ、アースの炎魔法をな!」
「え?」
私とロティマス様が同じ疑問の顔になった時、ロックオンは爆撃矢を樹の妖の足元にある紙玉に射撃した。
バン!
爆発した後、火はものすごい勢いで燃え上がった。
えええええええええ⁉︎なんて⁉︎今まで何度でも爆撃矢の爆発を見たから、その威力の形はもう覚えていると思ったのに、今目の前が起きた火の暴風は記憶と全く違っている。一体……?
「い〜はははは!来いや!てめらはそんな程度だけか?」
こちらの疑問を完全無視して、ロックオンは樹の妖を確実殲滅している。しかし、ロックオンはこう言う性格だったっけ?
「多分傷が治るまで時間がかかり過ぎた、そして俺とロティマスの模擬戦を見たからずっと体が疼いていたんだろ。それより、全力で冷気魔法をお願いしたい。さっきの燃油弾のせいで、ここの温度は軽くても八百度以上を超えているぞ!」
「わかっている!」
正直、その爆炎の勢いを見れば、クニミツが言ったことは冗談ではないを理解したくなくても理解した。だって、ロティマス様と私は全力冷気魔法を展開しているのに、肌が依然やけどになりそう!
「よし、掃除完了だ」
しばらく後、ロックオンの宣言通り、ここにはもう樹の妖がいない。
「確かに樹の妖の弱点は火だけど、あいつらはそれを庇うために、常に体内が大量の水を貯えているから燃え難いのはずなのだが……」
ロティマス様は目の前の樹の妖だったの灰を見ながらロックオンに質問した。
「水と一緒に燃えればいい」
ロックオンからの答えは簡単かつ暴力すぎて、私とロティマス様は口を開けるほど呆れた。
「火の魔法を使う時、ほとんどの使用者は自身も燃えてしまわないために、火の温度を控えるって、ロティヴァン様から聞いた」
ロックオンは装備の手入れに入ったから、クニミツが代わって説明してくれた。
確かにロティヴァン様の言う通りだけど、水が多すぎると、燃えにくくなるよね。しかしさっきの景色はまるでそんな事はないのようだ。
「お前たちも、水を安心飲めるために、水を沸かすだろ?」
そうだけど?
「同じ事だ」
装備整理完了したロックオンが説明したけど、全くわからない。
「つまり、水が耐える熱量も限界があるから、それ以上の熱量を与えば、水も蒸発できる」
いや、その原理はわかるけど、一体どうやって?爆撃矢だけでは無理だよね!
あ!まさか!
「さっきも言った、これは燃油弾だ。カーナさんから許可をもらった前に、俺は退屈だったから、あの影たちに頼んで素材を集めて作った。まあ、いろんな使い状況を予想したが、まさかこんなに早く役に立てたとはな」
ロックオンは微笑んでいるけど、そんな危険なものを手で弄ばないてください!
「おい、まさか影たちもこの技術を習得できたと言うのか?」
私も同じ疑問を持っているけど、ロティマス様は私より先にロックオンに質問した。そして顔は少し焦っていると見える、うん、多分今の私も同じ顔だろ。
「先輩、そんな危険な技術をそう簡単に教えてしまって大丈夫か?」
「どのみち、魔機兵がもうすぐ開発完了の今、ただの燃油弾くらいは問題ないだろ」
それもそうだけど……待って、魔機兵はもうすぐ開発完了と言ったよね⁉︎
「ああ、既に動ける段階に至ったと聞いた」
「しかし戦えるにはまた程遠いから、魔機兵部隊の成立はまた時間がかかりそうだ」
ロックオンとクニミツの説明でわかった、ファランディナ様はやっぱり化け物だね。まさか短期間で動けるまでに至ったとは、さすが私たち魔導軍団の長だね!
「それをさておく、今後、俺やお母さんの許可なしに技術の伝授は遠慮してもらいたい」
突然、ロティマス様は険しい顔でロックオンとクニミツに命令した。
「その理由、聞かせてもらおう」
「お母様が行う魔機兵の研究はこの世界の軍力平衡を変えてしまうになるが、それは高度な専門知識がないと話にならない。しかし、この燃油弾と言うもの、技術程度が高くない、簡単で作れるものなのに、それ以上の殺傷力がありすぎた」
「確かにそうだ」
クニミツはロティマス様の話に頷いた。しかし、兵器としてはいいものではなくて?
「入手や作りには容易すぎるからだ。考えてみよう、もし俺たちがやった賊党たちがこんなものを持っていたら、状況はどうなるだろ?」
あ!
ロティマス様の話に従って想像したら、鳥肌が立った。
「ぼうず、お前が言ってないのは、これでお前たち貴族は平民への統治は難くなる、それはお前たちの権力や利益を動揺してしまう」
え?ロックオン、何言って?
「先輩、それは誤解されやすい言い方だよ」
多分ロティマス様の顔はさらに険悪になったを見たから、クニミツはロックオンを庇うように、二人の間に介入した。
「どう言う事?」
私も一応貴族だけど、領地を持てない軍制貴族だから、そう言う事は全くわかってない。
「別にぼうずの考えを責めるつまりではない、むしろ統治者の立場としては誰もそう考えるだろ」
「俺も民たちを馬鹿にさせるつもりはない、今この時期はできる限り争いの火種を減りたい」
「かの来るべきの時、か」
ロックオンが言った来るべきの時、それは何の事、今はまだはっきりわからない。ただ一つ知った事は、それはこのザッドだけではなく、全ての世界への試煉だと。
「ここも長居してしまったな、そろそろ行くか」
どうやらロティマス様はロックオンとさっきの話で揉め続きたくないから、私たちの旅を続行とした。
「兄ちゃんたちはあの森を越えて来たのか⁉︎そこはとても強い樹の妖がいるんだぞ!よくご無事だな!」
樹の妖と出遭った森を越えた後、私たちはすぐとある村に到着した。幸いその後、強力な魔物が出でこなかった、ロックオンとクニミツだけで障害を片付けた。
かつてロックオンが「狙撃兵は狩人」と言ったけど、今私はようやくその言葉の意味を理解できた。
森を行進する方法は、専門の冒険者もそれなりできるが、狩人の方がよっぽど上手い。
だけどロックオンとクニミツはその狩人たちに決して劣らない、むしろそれ以上。
彼らは一体どのような訓練を受けたからそんな力を手に入れたの?前にロックオンが彼らの訓練を言ったけど、その内容は人が耐えられるものを全く考えられない。一体彼らがそんな残酷から支えてきたものは一体何⁉︎
「多分、それは彼らが言った『誓言』だろ」
一度、私はその疑いをロティマス様に語ったことがあった、ロティマス様は少し考えた後、そうやって答えてくれた。
誓言、か。確かにそれなら納得できるが、それだけではない気がする。
「ぼうず、今晩の宿所は決めたか?」
「確かに時間も遅かったな」
ロックオンの提議によって、クニミツも空を見た。
「しかしこの村の宿屋なんかより、野宿の方がましだろ」
ロティマス様は少しアリスちゃんを見た後、そう言った。
確かにロティマス様の言う通り、おそらくここも悪妖に蹂躙されたからようやく今の規模に復興できたと思う。
「だがそれでも屋根がある所で寝る方がいい。この数日も浴びてないだろ。俺たち男は大丈夫かもしれないが……」
ロックオンが少し話を止まって、私とアリスちゃんを見た。
おい!
思わず、私はロックオンを叩いた。
ほら、アリスちゃんも何か言ってよ!
「『これはロックオンさんが悪いです』って、確かにアリスちゃんの言う通り、俺も先輩が悪かったと思う」
「って、ぼうず、どうする?」
私とアリスちゃんの意見はロックオンに無視された、おい!
「ロックオン、確かにお前が言った事も一理がある……しかしやっぱり心配になるな」
「なら俺と先輩が夜の見張りをしよう」
「いいのか?馬車のために森を道を切り開いてくれたのに、疲れたんだろ?いくら最高級戦闘兵と言っても、ちゃんとした休憩も必要だ」
「俺とクニミツが順番やれば大丈夫だ」
ロックオンはクニミツの提案を同意した。確かにそれならアリスちゃんは安心できるけど、さすがにあなたたちに丸投げするのは……
「私も見張りに参加しよう」
思わず、私はそう言い出した。
「いや、大丈夫だ。お前とぼうずは魔法使いだから、俺とクニミツより睡眠が必要だ」
「し、しかし!」
「なぁに、確かに一人だけならちょっときついが、二人がやるからちゃんとした睡眠は取れる」
ロックオンがそうやって言った後、クニミツも頷いた。
「わかった、そうしよう」
ロティマス様!
「なになに?『私も手伝いたい』って……だめだ。アリスちゃん、いい、子供には徹夜だめだぞ!」
せっかくアリスちゃんが手伝いたいの手話で見せてくれたけど、さすがにそれは無理だから、私もクニミツに賛成だよ、アリスちゃんはちゃんと寝てね。
「宿屋?そんなもんはねえよ!宿屋の主人が悪妖に殺したから、今残ってる俺らが生きるだけで精一杯だから、客をおもてなしなんて余裕がねえ!」
「ではよかったら、空け家を貸してもらえるか?」
「勝手にしろ、所詮そんなもんいくらでもあるから、気にするやつはねえよ!」
適当に村人っぽいの男性に声を掛けたけど、返事はあまり良くなさそうだ。
「まあ、それでも野外で宿るよりましだな、警備や防衛罠の用意も容易くなるぜ」
「では、ここの長に拝見しようと行くか」
ロティマス様が決めた。
アリスちゃんがいるから、長は少し変な目で私たちを見たけど、空け家の使用を承認してくれた。
「この大きさ……国光、お前ならどうする?」
「多分先輩の考えと同じだろ」
長の指示で、私たちは二階建ての家に連れられて来た。普通の二階建てで、少し傷だらけだけど、ロックオンとクニミツの検査で大丈夫そうだ。
「ぼうず、部屋の分配はどうする?」
「お前とクニミツに託そう」
ロティマス様の同意を得た後、ロックオンとクニミツがお互い頷いた。
「一階の部屋だけを使ってくれ」
「なら俺は二階で」
ロックオンとクニミツがそう言った後、何かを準備しようとしている。
えっと、どう言う事?
「二階は高所で戦術の要、そこは国光が陣地として利用しよう。そしてこれから俺は庭や窓のいくつかの箇所で警備用の罠を建てよう」
えっと、一晩だけなのに、そんな要塞化が必要なのか?
「油断は禁物だ、それにこんななんても欠けている場所には、俺らが持っている荷物や食料は狙われたのも怪しくない。俺は狩人、獲物になりたくねえぜ」
「では俺も警戒用の魔法を掛けようとするか」
「アリスちゃん、どうしたの?え?『私も何かを手伝いたい』って」
「ロサナさん、あなたはアリスと一緒に夕食を用意してくれ」
「はい!」
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『先輩、確かにえりなさんからもらった情報では、この世界にも爆竹があるよな』
「そうだがそれはにか?」
『ここの村民が扉に繋いだもの、どう見ても爆竹と似てる』
「わかった、こちらの準備が完了した後、少し情報を集めに行く」
『了解、なら俺はこのまま狙撃監視を続行する』
「頼んだぞ」
知らない人から見れば、きっとロックオンは独り言がしているだろ。しかしアースの技術を知った俺は知っている、それはその「エーアイ」と言うものを通っての通話だ、実に便利だな。
「では俺は行ってくる」
罠の設立が完了した後、さっき俺が聞いた通り、ロックオンが出て行くと言った。
それは構わないが、はっきり外地人の顔をしてるお前は上手く情報を聞き出せるのか?
「そこはご心配なく、外地人でも信頼され、情報を聞き出せるこそ最高級戦闘兵だ。ぼうず、しばらくの間、ここは頼んだぞ」
「ああ」
本当になんてもありだな、その最高級戦闘兵と言うのは。
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俺の名はRockon Stoudmire。前も言った通り、アメリカニューヨークのとあるスラム出身だ。
今まで俺と国光の行動から見ると、多分俺たち最高級戦闘兵はなんてもありだと勘違いするかもしれん。
俺たちは全ての戦闘技術を叩き込まれたのは、ランクレッドは戦場を選ばないだけ。情報を聞き出す技術や要人護衛の技術のもその付いてのだ。
「へい、そこの綺麗な嬢ちゃん、もしよかったら、俺と一緒に飯に行くか?」
ランクレッドの人々は違うから、他の奴もこのようにやるとは限ってないぞ。例えば、教官のやり方は俺と全く違うのだ。
まあ、要するに、最初の一歩は、俺が無害だと感じさせることだ。一旦警戒心が立ててしまったら、情報を聞き出す困難度は一気に上がってしまうからだな。
「すみません、私の夫が家で待っている……」
「それは実に残念だね。あなたと一緒にこの愛の祭りで回ればきっと美しい思い出になるだろう」
この辺りメインで飾りに使って色は赤。アースでは、赤は危険な意味だけではなく、祝いと愛情の表現にもよく使っている色だ。
「いや〜あ、でもこれは愛の祭りではないよ、今年はもうすぐ終わるになるから、これは新年の祭りだよ」
ほら、情報がもらった。
「なるほど。しかしここは悪妖に襲撃されたばっかりだったと聞いた、こんな時でも新年の祭りを行うのか?」
「残ってる冒険者たちの探査によって、もう大丈夫みたいから。それにこの村もその悲しみから立ち上がるが必要なの。あら、大変!もうこんな時間だった!」
そうか、どうやら時間切りだな。相手の状況によって、深追いできない事もある、そう、この女性のように。
「教えてくれたありがとう、どうかよい年を」
「はい、あなたもよい年を、私は失礼します」
よし、表の情報ができた。あとは……
「おいてめ、外地人のくせに、うちの女を口説くじゃねえぞ!」
ビンゴだ!さすが俺!
「ど、何処へ連れて行くつもりなの⁉︎」
男たちに包まれる趣味はないが、これも情報のため仕方ない事だ。
予想通り俺はあいつらに無人の路地裏まで連れられてきた。
「ど、どうするつもりなの⁉︎」
弱気の俺は少し気持ち悪いんだが、これは仕方ないのだ。
「こうするんだよ!」
あいつらは俺を襲われてきた。全く、俺は実にラッキーだな。
「ではこれは正当防衛だぞ」
「え?」
大義名分をもらったから、俺はようやく本当の俺に戻れる。
「な、何だ、こいつは⁉︎」
てめらの動きは遅すぎる!コアラでもてめらより早いだぜ!
相手のストレートの力を利用して、そのまま投げ出して、他の奴も一気に撃ち倒せた。
「な、何者かよ⁉︎」
「死にたくないなら、俺の問題を答えろ」
俺はナイフをあいつらの首に指しているだけで、彼らはすぐはいって頷いた。おっと、そんなに絶望な顔しなくていいぞ、ちゃんと答えれたら、解放するから。
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全く、先輩はまたそんな無茶なやり方で……だから先輩は女誑しと言われているぞ!まあ、誰も先輩の前でそれを呼ぶ勇気がないから、先輩はまだそれを知ってなさそうだ。
ロックオン=スタウダマイヤと言ったら、ガーディアンスの狙撃兵であれば、誰もその名を知っている、いろんな狙撃記録の五位まで絶対出る名前だ。赤城総隊長の弟子としてもかなり有名だが、その実力は本物だ。まあ、その強さを持つので、時々慢心してしまう時もあったから、桜に負けてしまった。
あ、でも桜もそれなりの有名人だから、ロックオン=スタウダマイヤを舐める奴は存在しない。ランクレッドは強い、だがそれは絶対ではないからこそ、敗北の意味を知らなければならない。きっと赤城総隊長も先輩にそれを教えたと思うけど、桜に負けたから、先輩はようやく「敗北の意味」を理解できたと見える。
俺から見れば、斎香さんはこんな先輩を受け入れられて、本当に聖女と見える。あ、でも本当の聖女たちがいるから、俺はそんな考えを心の一隅に置くだけ。
え?なんて俺が先輩の行動を詳しく知っているのかって?それは俺は狙撃監視をしているからだ。二階だけとは言え、この世界の建築技術はアースよりかなり劣れているから、こんな村で二階建てもそれなり高くなる。
さらに俺はこっそりTAMARAをクーフーリンと通信して、この辺りの地図データをもらった。チートと言われてもいい、安全は一番重要だ。




