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大公爵の依頼

「リクペティアへ向かうと決めましたか」


「はい、お母様、そこで何かの痕跡が残っているかもしれませんので」


ファランディナ様が皇城から戻ってきたから、休めずにすぐロティマス様と私たちを召見させられた。


「すみませんね、スタウダマイヤ殿、リュウホウジ殿、今はまた貴殿たちの力が必要です、どうかもうしばらく、我が子に力を貸していただきたいです」


「大公爵様、俺たちは元々そのつもりでこの任務を引き受けたので」


「先の大戦で大きな功績を立ったスタウダマイヤ殿は言うまでもなく、リュウホウジ殿も赤城殿の言う通り、信頼に値す人で実に我が子の幸運です」


「恐縮です」


待って、先の大戦って、まさか落月戦争の事⁉︎


「そうか、お前たちはそう呼ぶのか?あの戦争を」


「しかし、あなたが参加した事は全く聞いてないのよ⁉︎」


「勲章はもらったが、教官と比べたらなにもならないから、問われなければ、俺は自らからその事を言わんぞ」


聖女たちから勲章までもらったの⁉︎それは凄いじゃない⁉︎


「ロサナ、あなたは戦史研修の時、『煌めき赤き鬼神』の記録を見たと思うよ」


ファランディナ様の話で、昔研修の時に本で読んだ記憶が蘇った。


「まさかあれは……!」


「そうですよ、それはスタウダマイヤ殿の事です」


「え?ロックオン先輩がそうやって呼ばれてますか?」


私より、クニミツの方が驚いた。


「俺は知らねえよ、そんな称号」


「確かに、聖殿騎士団本部近郊のルンバ谷の戦ですね。ただ一人で魔像を駆使して、そこで戦線を維持できた猛者、それは煌めき赤き鬼神です!」


まさかそれはロックオンだったなんて……


「魔像?ああ、雷光剣(ライトニングソード)の事か?まあ、確かにお前らから見れば、それは魔像だな」


「あの時俺はまだ熾炎天使(セラフィーブリンガース)に入ってなかったから、全然知らなかった」


「まあ、それほどの功績でもないよ」


ロックオンも謙虚と言う事を知ってるの?意外だね。


「それより、我が子ロティマスよ、出発の予定はいつ?」


「はい、明日の朝に出発しようとする予定ですが、お母様」


「前回あなたとライド王子の冒険、あなたはただの協力者でした。今回あなたは隊長ですから、考えるべきことと見るべき方向は全く違いますよ」


「はい、肝に銘じます、お母様」


「では私はここまで、ここからはあなたに任せます」


「はい!お母様」


ロティマス様はファランディナ様に綺麗な敬礼をした後、私たちを率いて、ファランディナ様の執務室から退室した。


いよいよ本格の冒険だよね!


私はそう考えている時、ロティマス様の妻、ティリンス様はロティマス様を迎えるに来た。


確かに、ティリンス様はあのエイル王国の姫だよね。とあるバカ貴族が勝手にエイル王国を侵攻したせいで、ファランディナ様に余計な仕事を増やした。


レカーライヴズの王家導師エド様は自ら国皇陛下に謁見して、そのバカ貴族を罰を与えて、エイル王国の復興を協力する言質まで取ったとは、さすがこのザッドの総司令官と言える人物だね。


「ロサナさん、使用人たちは客室を整理できましたので、今晩はゆっくり休んでください」


「はい、ティリンス様」


ティリンス様が使用人を呼んで、私に案内してくれた。


いつのまにか、さっきまで私の隣りにいたロックオンとクニミツは消えた。




大公爵執務室


「スタウダマイヤ殿、リュウホウジ殿」


「どうやらまたご用件がありそうだ」


ファランディナは離れそうとした二人を呼び止めた。そしてロックオンと国光は興味深いの目でファランディナを見ている。


もし二人は帝国の人民でならば、ファランディナの前では、ちゃんと立てる事すらできないだろ。帝国大公爵かつ最高位魔法使い、そして大戦英雄であるのファランディナ、今彼女の人望は、カノン帝国の国皇陛下より高くと言っても過言に過ぎない。


「はい、あなたたちはおそらく、なんて我が子、つまり次期大公爵のロティマスに、こんな任務を与えたのに、疑問が持っていると思いまして」


「別に?」

「えっと」


二人は同時にに頭を傾いた。


「それもそうですね、最高級戦闘兵(ランクレッド)のあなたたちにとって、これは普通って事ですね」


「その通りだ」

「はい、そうです」


何せ、最高級戦闘兵の二人にとって、訓練は実戦だけではなく、残酷な試煉でもあった。


「ならばこれは我が子への試煉の一環になる事もお察ししてると思います」


「あの、大公爵様よ、俺らに依頼したい用件だけを言ってください」

「先、先輩!」


少し無礼だったが、ロックオンはファランディナの話から、何かが隠してると気づいた。


「さすが赤城殿の弟子、理解し早いです」


「って?」


「我が子ロティマスは言うまでもありませんが、どうかあの子も守ってあげなさい」


「その言い方、どうやらこの冒険の間だけじゃなさそうだな、大公爵様」


「それは、あの子の実家はちょっと言いにくい状況になっていますから」


「なるほど」

「え⁉︎,先輩はもう理由を分かったのか⁉︎」


国光は少し理解遅いのようだ。


「そいつは魔導子爵だぞ。これで家庭に問題があると言ったら、原因は一つしか無かろう」


「なるほど、婚事の事か」


国光はようやく思考が追いつけた。


「先に言っとくが、俺や国光、どっちも伴侶を持っているぞ。特にこいつの妻の彩子、それはえりなさんと全く違って、第三者を許す可能性少しでも存在しない性格だぞ」


「なんていきなりそんな話を言うのかよ!先輩!それに先輩はまだ結婚してないだよね!」


ロックオンの話を聞いたファランディナは、浅い微笑んでいる。


「別にそこまで言ってませんよ、悲惨な終末を避けられるだけで、それは十分です」


「要するに、護衛案件だな」


「赤城殿から、あなたたち最高級戦闘兵も護衛の専門家だと聞いてますが」


「報酬は出るよな」

「な、先輩、なんか本当に冒険者っぽくなってない?」


「ご心配なく、ちゃんと用意しますので」


「よし、この任務、この俺、ロックオン=スタウダマイヤが引き受けた!」

「先、先輩⁉︎」


「お前も協力しろうよ、国光、これは先輩命令だ!」

「斎香さんに怒られたら、俺は知らないぞ」

「だからお前を混ぜたのだ!」

「おい!先輩!」


二人が冗談のように争っている時、ファランディナは微笑んで紅茶を飲んだ。


(あの子の事は、よろしくお願いしますぞ)

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