未知へのチャレンジ
お待たせしました
テーン!
何かの音が響いた、織姫はとある箱の中からスープを持ち出した。
「これでよし!」
「お、織姫さん、本当にそれだけでできましたの?」
「確かに暖かくなった……火を使ってなかったのに、どんな魔法かよ⁉︎」
メローだけでなく、ライドも信じられない表情でそのスープを睨んでいる。
「これは電子レンジという、アースの科技を使って、中に置くものを暖かめる便利な道具よ。少々不味くなる可能性があるけど、その速さは取り柄だよ」
「ちなみに、金属製の物はレンジの中に置かないように、絶対だよ」
支援兵科のレイコが追加説明した。
「それは何故ですか?」
「詳しく説明してもあなたたちにはわかるはずもないからので、結論からで説明するわ。金属物をレンジの中に入って使ったら、爆発するわよ」
僕もよくわからないけど、レイコがとても真剣な顔でそれを言ったから、多分本当にいけない事だと思う。
「え?まさかこのレンジとは、実は危険な物ですか⁉︎」
爆発をすると聞いたから、メローは質問した。
「使い方が間違わないと大丈夫だよ」
それ以上の説明ができない事に困っているレイコを助けたのはカミトと一緒にやって来たえりなだ。
「えりな姉さん」
うん、織姫とレイコだけではなく、メローも自然にえりなの事を姉さんで呼んだ。
「まあ、レカーライヴズの事多分長くなるから、ゆっくり習っていい。問題があったらすぐ私たちに聞くように、ねえ」
「あ、はい!えりな姉さん」
どうやらえりなも揉める事が嫌いから、その姉さんの呼び方を受け入れた。
「カミト兄さん、レカーライヴズは大丈夫か?」
「今のところ、ライナーとリリズは領主として頑張っている。両者は全く違うのリーダースタイルを示してくれた」
「リーダー、スタイル?」
あのさ、カミトよ、今までの言語はともかく、いきなりうちの英語を喋るとは、ライドは理解できるはずもないだろ!
「まあ、統治の風格って事さ」
カミトの説明に、ライドは理解したの意味で頷いた。
「正直、俺……いや私はライナーとリリズを心配している」
「俺のままでも構わないよ」
カミトのその優しい微笑み、僕には違和感だけを感じられる。
「ところで、カミトさん」
どうやらライドはカミトをさんで呼ぶに決めたようだ。
「なんだ?」
「俺もカミトさんのような射撃をできるかな?」
おいおいおいおい!
「興味あるのか?」
「はい、実はアースに移居できる許可を貰ったけど、ただの居候にいられるわけがないので、ずっと俺ができる事を考えていた。その結果は、双剣があまり使えないアースには、俺が持つものは弓術からの射撃能力だけ」
さすが一国の王子であった、ライドはしっかり未来の事を考えているようだ。
「わかった、ならついて来い」
「あの、カミトさん、もうすぐお昼の時間ですよ?」
メローの話を聞いた同時に、僕もお腹空いたと気がする……
「なに、善は急げって事だけだ」
背中の姿を見せながら、カミトはライドを連れて行った。
「どうやらお昼の時間は遅れるなりそうですね」
織姫の言葉に同意。
「先ずは銃器の認識からだ、なんと言っても銃器は危険なものだからな」
そのまま食堂で待つのも退屈だから、僕たちも訓練場に来た。
「初めまして、赤城カミトの娘の桜と言います、これからよろしくお願いしますね、ライドさん」
銃器の認識は基礎すぎるの事だから、やっぱりカミト本人で教えるわけがないよね。
「初めまして、桜さん、私はライドの妻のメローと言います、よろしくお願いします」
「そうか。あなたはメローさんですか。私はこの部隊の通信兵科長の斎香です、桜ちゃんとは軍士訓練学校以来の戦友です」
なんか当然のように、斎香もここにいた。
「なるほど、これは導師様があの聖具の研究を禁止したわけか」
練習用銃で基本使い方を習いだライドは何かを呟いたようだ。
また使い始まったばかりだけと、ロティマスが言ったライドの弓術才能は嘘じゃなかった。銃と違うとは言え、その空間認識能力は通用できている。
「ライドは格好いいですね」
ライドのその一心不乱の射撃姿に見惚れているメローがいた。
「いや、まだまだだ。カミトさんの境界はまだ遠い」
メローに讃えられたライドは少し照れしながら、遠大の目標を口にした。
「正気か?その目標は俺でもまだ触れられてないぜ」
うん、斎香と桜、そしてカミトがここにいるから、ロックオンもいるのも当然な事だよね。
「カミトさんが容易い王弓の試煉を成功したから、そのようになりたくなった」
「そこでお前と気が合うようだな」
大笑いをするロックオンは桜の仕事を引き継いで、ライドに銃の捌きを教えている。
さすがカミトの弟子と言うべきか、ロックオンの実力は確実なものだ。まあ、その問題だらけの教え方を無視すれば……桜と斎香がいるから、ロックオンの話をライドが理解できるように説明をした。そしてライドは僕でも見えるほど上手くなって行く、天才だ!
「総隊長、レカーライヴズ王弓騎士団団長の試煉を合格した事に、最高の敬意を表します」
「やめとけ、お前らしくねえぞ、シェルシン」
「あはは、先輩に敵わないな」
シェルシンとカミトの会話に、彼らの関係に興味があった。
「その顔から見れば、確かにシンさんの言う通り、好奇心深い奴だな、君は」
この声は……国光⁉︎お前も剣成のように僕の顔を読められるの?
「あのな、こう見ても、俺も狙撃兵だぞ」
あ、しかもランクレッドだよね、すみませんでした。
「まあ、確かに総隊長たちやロックオン先輩と比べると、俺は地味だからな」
あ、お嬢様の時のあれ?
「ああ、そう言う事だ」
しかしそれこそが国光の努力の証明だよね、今着ている服の色は何よりの証だよね!
「ああ、シンさんからもそう言われた事があったよ」
え?
そう言えば、短い間だったが、国光はシンの戦友だったよね。
「あの時はシンさんの部下だったけど。まあ、話を戻るぞ」
あ、あのシェルシンとカミトの関係は一体……?
「総隊長たちはラックレッドの奇跡世代と言われている事は知ってるよな」
ああ、赤城カミト、時雨剣成、日向清英、そして羽黒武だよね。
「そして俺の時まで、ただ一人があの四人と比肩できると聞いた」
それはシェルシンさんなの?
「ちょっとこの前のレイドと似てたから、シェルシンさんは教導しに来た剣成さんを挑戦した」
おい!あの剣成かよ⁉︎
「そして当然のように、実技とPAWS両方が剣成さんに見事にボコボコされてしまったと聞いた」
まあ、そうなるよね、あの剣成だからな。
「そしてシェルシンは当時の総隊長にも挑戦したようだけど、接近すら出来なかったと聞いた」
あのカミトだからな。今までの戦歴でよくわかった、あの化け物を接近できるのおそらく同じ化け物の剣成しかいないだろ。
「そしてあの二人に敗北の意味を教えられたシェルシンさんは、ここに立てるように一生懸命頑張ったと聞いた」
さっきから聞きたいけど、聞いたってのは誰からなの?
「あの二人だぞ。あの時からセラヴィーブリンガースも教導任務を取っていたから、ランクレッドの試験はよく彼らに任せるとなった」
あ、そうか。
「何を話してるの?」
僕と話してるの国光を見たから、彩子がやって来た。
「いや、ヴィクと間話をしただけ」
「そうか」
うん、彩子さんと知り合ったのも随分長い間だったな。もし僕が人間の女の子だったら、今国光はきっと彩子に連れて行くだろ。
「失礼な事を考えてないよね、ヴィクさん」
あ、トリー!お久しぶり!
「お久しぶりって、ヴィクさんがあのライド王子の冒険に参加したと聞いた時、私はどれほど心配したのはわかるの⁉︎」
す、すみませんでした!
トリーは明らかに怒っているから、僕は素直に頭を下げて謝った。
おおおおお!
なんだか射撃場から大きな歓声が上がったようだ。
「ほう、まさかもう百メートルの狙撃を把握したとは!半日もかかってないのは凄いな」
国光の話から、やっぱりライドは天才かな。
「俺はライドよりもうちょっと短い時間だったけど、ロックオン先輩は十分未満で百メートル狙撃を成功したと聞いた」
って事は、カミトは……!
「うん、初めての射撃で真ん中を命中できたとライラさんから聞いた」
やっぱりカミトは化け物だ。そして今気付いた、僕はいつになったら昼食を食べられるの?




