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9)惜敗
次の斡旋日。対戦相手はショーゴとタツヒロ。
「またショーゴか……厄介だな」
大勢の観客の前で戦うことの不安に押し潰されそうなタイトは、更なる厄介ごとに悩まされながらスタジアムへと向かった。
「ユーリカ、しょっぱなから攻撃呪文をショーゴに向けてぶっ放す。ビビらずにじっとしててくれ」
『わかった~』
「そのあとは任せた!」
『う~ん』
「どうした?」
『まだあんまり戦ったことないから、わかんな~い』
「あ、あぁ……まぁ、頑張ろうな、ユーリカ」
『うん~』
試合開始。またも何やらよくわからない呪文を詠唱し始めるショーゴより先に、タイトが単体相手だが強力な攻撃呪文の詠唱を始める。詠唱は間に合い、ショーゴに直撃。
が……同じことを考えていたらしいタツヒロの魔法は、タイトに直撃していた。
「タイトやるじゃねえか! 惜しいぜ! タツヒロの詠唱が速ければお前の勝ちだ!」
「ショーゴが失格じゃねえ試合なんて珍しいな!」
「タツヒロ~~~! お前のおかげで酒が飲めるぜ~~~!」





