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デジャブだらけのゲーマーライフ  作者: 霧ヶ峰シオン
2/10

ゲーム大会は唐突に幕を閉じる

少年は自分に謎を抱えたままゲーム大会へと進む。様々な種目をなんとか好成績で切り抜け最後の淳が出場する種目へと入っていった…。

僕は今野淳。今回の大会ではFPSのジャンルで出場する。この学校は有名校でお金もあるため、ホールも学年分、つまりは3つホールがあるのである。一年生は一番遠いホールに移動する。その移動には15分程度はかかり、当然暇なので誰かと話すのだがせっかく友達になれた英夜は喧嘩中のために1人でとぼとぼとみんなの後をついていっているのである。すると後ろからポンポンと肩を叩かれ振り向くとそこにはピンクの髪が特徴的な失礼ながら顔が少し幼めの少女が立っていた。


「ねえ、えっと淳くん。私と話しながら行かない?」


「えっと如月舞きさらぎまいさんだっけ?うん、いいよ。」


「舞でいいよ!私も淳って呼んでいい?」


「もちろん。」


彼女は友達が多く当然友達と一緒に行くものかと思っていたため動揺したが周りを見ると彼女の友達の2人が興味ありそうにこちらを見ている。僕がどういうつもりさと言わんばかりに睨むと目をそらすばかりである。


「淳はさ、そのどこから引っ越してきたの??」


「あ、僕は引っ越してきたわけじゃないんだ。なんていうか…」


「(ん?あれ?僕はどうしてこの時期に転入することになったんだっけ??確か転入テストの日は、いや親からも行ってらっしゃいしか覚えてないなぁ。)」


「まあ色々あったんだよ。ごめん。今詳しくは言えないんだ。」


「淳君が話してくれるの待つよ、私。」


そんなラブコメみたいなセリフ言ってもらってもこっちも知らないんだからなぁ。と心の中で呟いてありがとうとだけ言って話を変えた。


「そう言えば舞さんはパズルゲームが得意だったけどお気に入りのゲームはなに??」


「うーん、ベタなのが好きかなぁ。友達と一緒にやったりするのが楽しいんだよねえ。」


「友達と一緒にゲームするのって楽しいよね!僕も結構そのおかげでゲーム好きになったとこ…」


「ん?どうしたの?」


僕、今なんでそんなこと…。


「どうしたの?頭痛いの??ねえ淳君!?」


気がつくと僕は目を閉じ頭を抱え込んでいた。僕はゆっくりと目を開けるとクラスメイトが囲んでおりその中で舞さんが顔を覗き込んでいた。


「あ、もう大丈夫。治ったみたい。ありがとう。」


自分でもどうしてそうなったのかわからない。色々と考え込むとズキンと頭が痛むのだ。とりあえず大会に集中しようと大会のことについて舞さんと話しながら歩き出す。


「英夜に大会で一位取るなんて言っちゃったから心配だなぁ。今回はポイントとしてはFPSでの加点が一番多いから僕が稼げばいいんだけどそれでも5組だけは情報収集できなかったからさ。」


「私も全力で頑張るね!!」


「ありがとう!!英夜も流れでFPSにしちゃったけどちゃんと協力してくれるかなぁ。」


「彼も自分が2組になりたいんだし、優勝したらなれること知ってるだろうし協力してくれるよ!きっと!!」


「ウン、ソウダネー。」


「(彼が僕との勝負に負けることが嫌で協力してくれないかもしれないだろうに…。まあ彼女の言うことも一理あるし、とりあえず今はそういうことにしておこう)」


1組一同がホールについた。ホールにはたくさんのゲーム機が机の上に並べられ椅子が向かい合わせに置いてあった。所定の場所に敷いてあったレジャーシートの上に荷物を置いてクラスみんなで作戦会議を始める。他のクラスも同様である。とうとう一種目目のスタートである。僕は予定通り種目に準備しているクラスメイトに寄って行き作戦を伝える。伝え終わってぼっちで困った僕は周りをキョロキョロしてシートの空いた場所を探すとふとテレビスタッフが目に留まった。そこまで力を入れず全体を写してこんな感じで試合がスタートしましたとでも言ってそうな取材をぼーっと眺めるとまた見たような風景だなぁと僕はまたデジャブを感じたのだった。そこまで感じて僕は適当な場所に腰を落ち着け試合を見ると僕が思っていた通り試合が1組側の優位で進行していた。試合が1組の優勝もしくは2位、悪くて3位で幕を閉じては次の種目の選手にまた作戦を伝える。そうこうして最終種目のVRFPS種目がやってきた。メンバーは僕と英夜とあと3人。5対5で対決する。最初は1組対2組。その次に3組対4組。5組はシードといった具合で準決勝まで進むとくじで試合順が決まるのである。


「いい?僕が最初に右からくる敵2人を相手にするから君達は左からくる残り3人を相手に持ちこたえてくれ。」


『わかった!』


試合が始まると相手の1人が最初にある一定の位置からくることは知っていたので待ち伏せしてからのナイフであっという間に倒した。もう1人も同じように。挟み撃ちで狙ってきたのを2人を倒したのだがあまりにあっという間で3人の方をやればよかったと後悔していると、仲間が1人やられている。同じように2人。僕が到着する頃には英夜しか残っていなかった英夜は隠れつつ撃ち合っている。相手の3人のうち1人はやられており、1人は場所がわかっているので僕がアサルトライフルで倒すと、残り1人はこちらめがけて撃ってきていた。そこで僕は傷を負い、僕ら2人はもう一発でも当たれば負けという絶体絶命に追い込まれていた…


「相手がここまで強いとは思っていなかった。僕のミスだ。ごめん。」


「謝ってる暇ねえだろうが。俺が反対側から出ていって撃つからそしたら敵は右を向く。そのうちにジャンプして相手を倒してくれ。一応俺も隠れながらこっちから撃つぞサインを出すだけにしておく。」


「了解!」


英夜は言葉通り反対から銃弾を飛ばしていた。僕は今だと思ったタイミングでジャンプで敵がいる上の通路に行くと敵をなんとかハンドガンで何発か撃ったが敵に照準を合わせられもうダメだと思った瞬間。英夜も上に来ていたらしく敵は英夜に打たれこちら側の勝利で幕を閉じた。


『やったー!』


そう言って英夜を取り囲む大会に出場した僕を含む4人。英夜は照れながらお、おいやめろよと言った具合だ。その光景をクラスは微笑ましそうに見ていた。僕らは結局くじでシードになり僅差で1位を争っている5組と対決することとなった…。


「2組はおそらく僕らの作戦も知っていたんだろう。唯一の誤算は2人で淳を倒せなかったこと。今回はお互いなにも知らないままの対決だ。気を引き締めて出過ぎた真似はするなよ。」


「ok!」


「わかった」


「うん!」


「了解」


英夜の言葉にそれぞれ承諾した時の英夜やみんなの顔は本当にいい顔をしていた。円陣を組み終え椅子に座ってVRの被り物に電源を入れる。そして全員が完全にゲームの中に入り込むとモニターにそれぞれ1組と2組の様子が映し出される。ゲーム内では無線通信のやりとりが可能でそれぞれがお互いの生存を確認しながら前進していく。しかし5組のFPSの学生グランプリ全国ナンバー2の実力を持つクラス代表が他に2人連れてよりにもよって淳の逆側から攻めて来た。あっという間に英夜と淳以外がやられてしまう。僕らはそれを無線で知り、端っこにある周りが広場で囲われた廃ビルの中の一階に隠れた。


「もう俺らは降参しちまった方が潔くて楽なんじゃねえか?このまま出て来て5人に滅多打ちにされるよりよ。なんせ敵ももう俺らの居場所掴んでるんだし絶対勝てっこねぇって。」


「そんなのわからない。僕は負けるならせめて今までやられたクラスメイトのみんなや2組の人たちに恥じない負け方をしたい!降参なんて絶対に嫌だ!」


「お前声でかかったからモニター見てるやつに聞こえてると思うぞ。」


僕が赤面して顔をカメラから背けると敵の様子を見る。もちろん敵も油断せず隠れている。


僕がモニターを見ている人にもバレない程度のひそひそ声で英夜に声をかけ少しの会話があったのち英夜は立ち上がった。


「あーもうやってらんねえぜ!おい!5組の奴ら俺はこんな奴とはもうやってられねえから降参することにした!!だからもう俺を撃ってくれても構わねえぞ!」


「だったら出てこい!」


そう言って英夜が俺を撃てぇ!と大声を上げて堂々と出た瞬間敵の1人が叫んだ


「タクムがやられたぁ!」


「な、何!?とりあえず俺がやつを撃つ。お前は周囲を警戒しろ!」


そう言って敵のクラス代表君がスコープを覗いた瞬間には彼の目の前にはyou are deadの文字が。彼らが騒いでいる間に英夜は隠れ、敵はどんどんと銃で倒され結果1組の大逆転勝利となった…。そしてここで1組の学年優勝が決定した…






今回で新キャラの如月舞が参戦しました!女の子はやはり外せないかなと思いましたがここからさらに色々な展開に入っていきます!頑張って投稿しますので次話もどうぞ宜しくお願いしますっ!

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