そうして新たなる世界の幕が開ける…
最終話です。遅れてすみません。仮想世界は外部からの介入により消滅した…
朝目が覚めるとそこには白い天井。壁の時計を見ると午前6:30を指していた。いつものように白衣に着替えて研究室へと向かう。自室から研究室までは通路一本その通路には様々なゲームや漫画、小説が綺麗に整理されて棚に入れられている。研究室の扉を開ける。そこは周りが本に囲まれ散らかっており、隣に実験室が添えられた狭い一つ机があるだけの少し散らかった部屋であった。少年はその中から一つ取り出してページをめくる。少年は突如として涙をこぼした。少年はポロポロと涙をこぼしながらページをめくる。そこには少年が5年間かけて作り上げたある機械の構造を事細かに記載されていた。そして最後には少年の夢の高校生活を描いたページ。少年はその場で本を抱えて座り込む。少しの間の後、少年はすっと立ち上がり研究室の出口のドアを開いた…
今は2132年。タイムトラベラー時代をタイムトラベル禁止法にて強引に幕が閉じられた今は100年前よりも少し進んだだけの普通の街の風景が少年の目に入る。大きな建物はほとんど地下に建てられ、空には人が手ぶらで飛んでいる。昔の世界が灰色ならばここはまさに白い世界であった。そんな中少年はある場所へと足を運ぶ。この時代はあらゆる場所の土地利用が盛んであったが自然を壊すまいと地上の自然はほとんどそのままに残して開発は地下で行われていた。そう、地形はほとんど変わっていないのだ。少年が目的の場所、海辺に着くと何故だかすごく懐かしい顔に見える4人も目的の場所へと歩き出す。海辺にそっと腰を下ろした5人は口を揃えてこう言った。
『あぁ。海が綺麗』
笑いがこぼれ彼らの時間が動き出す。彼らの間でしばらくの沈黙の後その沈黙を破ったのはやはり少年、今野淳である。
「やっぱり、海はこっちの方が綺麗だ。ねぇみんな、僕らはこの先どうなって行くんだろう。」
「そんなのはそれぞれだ。俺らはそれぞれ違う道を歩む。でも、俺らがここであった事実は変わんねぇ。」
「そっか。ならさ、事実をもっと刻もうよ。仮想世界での出来事は所詮仮想に過ぎない。いつ忘れてしまってもおかしくはない。それは現実世界でも同じだ。なら…僕らが事実を刻み続ければいい。僕らでシェアハウスしよう。もうあの日常は帰ってこない。それなら…新たな日常を作っていけばいい。僕らで……。」
「あぁそうだな。」
「そうね。」
「うん。」
「さしずめそこはGr同好会ね。」
ふっとこぼれた笑みの後、僕らの会話は途切れ全員で涙を共有した…。
「まず住むとこだな。俺と如月は大学、それ以外は就職か。家なんて買える資金俺にはねぇぞ。」
「それなら僕にある。僕が今まで研究した実績によるお金は僕がもらってたんだ。貯めてた…ていうか使い道がゲームとかしかなかったから嫌でも余っちゃってるし言い出しっぺの僕が出すよ。」
そんなこんなでシェアハウスの計画は順調に進んでいった。そうして長い冬は明け、桜が満開の春になる…。
「淳〜起きて〜!あんた今日から研究室に顔出さなきゃでしょ??」
「あっちゃ〜ん!起きて〜」
目を開くとそこには琴葉に舞の2人が顔を覗いている。
「あ、おはよう2人とも。」
「おはようじゃない!英夜くんも舞ちゃんももう学校行ってるのよ?早く起きて顔洗ってきて。」
「うん…。ところで2人とも仕事は大丈夫なの?」
「私は家事担当だし琴葉はあんたの助手って前に決めたでしょ??いいから琴葉と早く研究室行きなさい。」
「あまはなんか急にお母さんみたくなったなぁ…」
「なんか言った?」
「言ってないで〜す。」
そんなこんなで彼らの新たな日常が始まる。彼らの日常は終わりを知らない…
最後まで読んでいただきありがとうございます!どうだったでしょうか?少しでも楽しんでいただけたなら良かったです。これからも書いていきたいと思うのでぜひ読んでみてください。ありがとうございました




