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水無月学園生徒会は、どんな世界でも最強なのです!  作者: 葉月 都
第四章 水無月学園生徒会は、平凡なる毎日を所望しています
46/68

47,掲示板の噂

遅れてすみません!


【デイリー・ファンツリ #10】

設立者:スカーレット


1、スカーレット

今日も今日とてVRMMO!だよ!

なんでもありのフリーな掲示板だから偽名おk!








121、バル

ちょっ、放送聞いた?!



122、たいくん

バル:聞いた聞いた!当たり前だろ!やばすぎるわ



123、すーちゃん

ストーリークエストやキークエストは知ってたけど、グランドクエストが発生してたとか初めてだよね!

誰がクリアしたんだろー?



124、たいくん

すーちゃん:やっぱ、高レベルプレイヤーだろ!



125、りずべっとー

すーちゃん:実は巷で噂の天使姫だったりしてw



126、ピンキーレモン

りずべっとー:あ!そのせんあるかもっすね!



127、すーちゃん

えっ!?あの天使姫がっ………あ、ありえるかも。



128、ピンキーレモン

すーちゃん:ですよねっ!



129、てぃりてぃり

いやいや、幻想騎士団だろーwww



130、ツオーク

てぃりてぃり:俺もその線に一票!



131、ねずみくん

てぃりてぃり:(^O^)/



132、ウズマキ先生

てぃりてぃり:(^O^)/



133、黒帯

うわw天使姫派と幻想騎士団派が対立してるw



134、すーちゃん

あのー、思ったんですけど。

天使姫と幻想騎士団が協力してグランドクエスト突破したとか?



135、黒帯

すーちゃん:あ



136、てぃりてぃり

すーちゃん:あ



137、ピンキーレモン

すーちゃん:あ



138、クオーツ

すーちゃん:確かに!



139、ウズマキ先生

一部の噂で、天使姫は幻想騎士団に入ってるとか…………



140、りずべっとー

ウズマキ先生:マジですか?!



141、くーくん

ウズマキ先生:俺もその噂聞いたことある…………



142、レム様愛

んんん?どうしたんですか?



143、バル

レム様愛:初見さんかな?ならば、状況をついでにまとめよう!


・グランドクエストの放送で、いったい誰がクリアしたのか議論していた

・そこで、今超絶話題の天使姫がクリアしたのではないかという結論が出た

・だが、幻想騎士団がクリアしたのではないかという説も上がってきた

・すると、「天使姫と幻想騎士団が協力してクリアしたのでは?」という説が上がった

・皆それに納得しかけてる


と言ったところかな(笑)



144、くーくん

バル:説明さんくす



145、レム様愛

バル:ありがとうごさいます<m(__)m>



146、てぃりてぃり

結局、だれがクエストクリアしたんだろーなー?



147、向日葵

何のお話してるんですか?



148、すーちゃん

向日葵:また初見さんだね!詳しくは上見て頂戴



149、ねずみさん

くぅーーー!めっちゃ気になるっ!



150、向日葵

すーちゃん:見てきました!グランドクエストのことですよねー



151、てぃりてぃり

いやー、気になるなー!結局どうなんだろうなぁ



152、ピンキーレモン

てぃりてぃり:さっきからそればっかりだねwww



153、ウィング

グランドクエストがどうしたの



154、クオーツ

なんか今日初見多いなww

上を見てくれ(笑)





ーーーーー



私は今、エルフェラにいる。

近場のギルドに立ち寄ってカウンターの一席を取る。

そして、見つけた掲示板に入った………ら。




「皆、グランドクエストの話題ばっかりだね………」




ぽつりと呟いてしまった。




『当たり前ですよー!グランドクエスト自体が激超レアなんですから!!』

『すごいよねー!私も、グランドクエストのボス倒したなんて……今でもドキドキしてるよー!!』




カウンターの上でティスイとじゃれていたウィルとララが私のつぶやきに反応して顔のそばまで飛んできた。ティスイはきょとんとした顔をして、黒いつぶらな瞳で私を見つめていた。


夢見心地なララをとりあえず放置して、私はウィルに問うことにした。




「ね、ウィル。ここから近いフィールドってどこかな?」

『そうですね………それならみ「あれ?ヒマリん?」………………』




ウィルが答えようと口を開いた時、私の背後で私を呼ぶ声がした。


……………この世で私のことを「ひまりん」って呼ぶのは二人だけ…………この声は。

私はゆっくりと後ろを振り返ると、苦々しい声でその人の名を呼んだ。




「ひ、ヒナタくん……………?」

「やっぱりヒマリんだー!やっほー」




にこにこと無邪気な笑顔で私に手を振るヒナタくんは、背中に大きな登山用のリュックをしょっていた。

な、なにあれ…………


私が呆然とそのリュックを見ていると、ヒナタくんは私の横の空いている席に腰かけるとにっこり微笑み私に言った。




「今日はエルフェラで野市をしよーかなって思ってさ!ちょうどいい素材がたくさん手に入ったんだ!」

「あ、そっか!ヒナタ君は商人だったもんね。何があるの~?」

「えっとねー、ダイヤモンドや精霊石とかのレア鉱石や妖精の粉や……毛皮や月の欠片や薬草かなー」




………うーん、あんまり聞いたことない素材ばっかりだな。

でも、きっとすごいんだろうね。


すると、少し考え込むような表情を浮かべていた私に茶色いリス耳をちょこちょこと動かして、ヒナタ君は茶目っ気たっぷりに笑いながら私に言った。




「ふふふ、もしかして買ってくれるの?ヒマリん。」

「へ?!あえ、違うよっ!………って言っちゃだめだよね……え、ええと、あと………」




どういったらいいのか迷い、あたふたとする私を見て、ヒナタ君は突然笑い出した。




「…………っく、あはははははははは!!!ちょっ、ヒマリん、笑わせないでッ………あっははははは!!!」

「えええ……………?な、なんで笑うの??」

『り、理解不能です…………』




笑い続けるヒナタ君を見て、私と他三匹達は不思議に思う。

ひとしきり笑うと、満足したようでおなかを押さえながらヒナタ君は私の方を向き直り、掠れた声で言った。




「ごめんねー…………だって真剣に考えるヒマリんがあまりにも面白くってさ………」

「~~~っ?もう!」

「いやー、面白かった!シノ君がヒマリんをからかってる理由がよくわかるよー」

「………へ?」

「ん~?なんでもなーい!」




どこか飄々とした態度を崩さないヒナタ君。








小さい頃、両親からひどい虐待を受けて、まもなく児童保護施設に入ったがたった一か月ほどで別の保護施設に移り変わり………そんな生活をずっと送ってきた蓮は、いつしか泣き顔を見せなくなりいつも笑っている、今の性格になってしまった。


悪戯っ子で小悪魔な少年。

皆のムードメーカー。









ウィルが横で苦笑いをする。

ララはもう「私は無関係だよー」と言わんばかりにティスイと遊んでいる。




「そーいえば、ヒマリんはなんでここにいるの?」

「えっと……エルフェラのフィールドでレベル上げしようかなって思って。」

「へええ!それイイね!もしかして、ヒマリんも経験値ダンジョン目当て?」




……経験値ダンジョン?

たぶん、むっちゃ経験値貰えるやつ……だよね?




「ふ、普通に潜ろうかなって思って……………」

「えええ!もったいなぁーい!絶対探したほうがいいって!」




ぐいっ、と私に迫るヒナタ君に私は若干後ずさりしながらとりあえず話を聞いてみることにした。



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