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水無月学園生徒会は、どんな世界でも最強なのです!  作者: 葉月 都
第四章 水無月学園生徒会は、平凡なる毎日を所望しています
31/68

31,アップデートが終了しました!

帰ってきましたファンツリ!


翔とのデートの次の日。

日葵はヘッドギアを手に、深呼吸を繰り返していた。


つい5分前に、Fantastic Tree運営のSNSに上がっていた超大型アップデート終了の告知を見て、彼女は急いでヘッドギアを取り出したのだ。


現在、AM8:34。


日葵は、もう一度大きく深呼吸してから、異世界への鍵をかざした。


ーーーーー


二日ぶりのファンツリの世界。ログインした後も少し変わっていた。

いつもなら、Fantastic Treeのタイトルが流れ、お知らせを混ぜながらLoadingが始まる……のだが、少し長めのダイジェスト映像が流れ、タイトルが現れる。

そして、続いてLoadingに移るかと思いきや、メッセージが私の目の前に表示された。




【アップデート終了後のお知らせ】

この度は、Fantastic Treeをご利用いただき、ありがとうございます。

超大型アップデートにより、多くのプレイヤーの皆さんにご迷惑をおかけしました。

今回のアップデートで、システムの幅を広げ、新エリアなどの追加を行いました。

ステータス画面、メニュー画面も変え、より見やすく改良致しました。


また、この度のアップデートで、ログイン時本人証明のため音声パスコードを導入いたしました。お手数とは思いますが、ネットワーク犯罪防止のため、ご協力をお願いします。



次の画面でパスコード設定を行います。

そのままでお待ち下さい。




………パスコード?

あー、そういえば、今日のニュース速報で、ネット犯罪が多発しているって言ってたっけ。


私は、脳内で今朝のニュースを思い出しながら、黙って言われた通りに黙って待っていた。



【それでは、パスコード設定を行います。

マイクボタンを押してから、音声コマンドを入力してください。】



20秒後、そんなメッセージが現れ、マイクの形をしたキーと、決定キーがメッセージの下に表示される。

どうせなら、覚えやすいものがいいよね。


そんなことを考えながら、私は思いついた音声パスコードを口に出した。



「向日葵!」



…………決して自分のこと意識した訳じゃないから!!!


ーー


無事パスコード設定を終えた私が、水色の光とともにログイン転送された場所は、リョウ先輩のテイルの中にある、自分の部屋のベットの上だった。

横たわった体を起こして、私は檜の床に足を着く。


なんだか、ものすごい久しぶりな気がする。

そう思いながら、私は目の前の空間をダブルタップしてメニュー画面を呼び出す。




さっきのメッセージにあったように、確かにメニュー画面の仕様が変わっている。

前のメニュー画面は、背景が水色で、【アイテムボックス】、【装備】、【マップ・検索】、【フレンド】、【設定】の五項目が正五角形を作るように並んでいた。ステータスは、装備の中にあった。そして、時刻が右端に日付とともに表示されていた。


でも、今度のメニュー画面は、左と右で大きく半分にわかれていた。

左半分には、今まで装備の欄にあったステータス。このステータスも若干仕様が変わっていた。

また、ステータスの下にはお金の残金が表示されていた


今度は右半分。

五つの青いウィンドウが一列に並んでいて、上から【アイテムボックス】・【マップ】・【装備品】・【フレンド】・【設定】の見慣れたウィンドウだった。

中身も、いくら機械オンチの人でも動かしやすいようにユニバーサルデザイン化されて使いやすくなっていた。

時刻表示は、相変わらず右端だったけど。





一通り確認し終えると、私は静かに立ち上がり、ドアへ向かう。

………と、その前に。



「サモンズ、ウィル!ララ!」

『もう!呼んでくれなくて寂しかったよー!!』

『まったくヒマリ様はぁ…………』

「あはは……ごめんごめん。」



少しすね気味な二匹の精霊達に謝り、私は今度こそドアノブをひねった。







一階には、誰もいないようだった。

すかさずメニュー画面を呼び、フレンド欄を見つける。

ここは前と同じようで、フレンド一覧からプレイヤー名の横のマークでログインしているかログアウトしたかが分かるよう。ちなみに、ログインしていれば赤星で、ログアウトしていれば黒星がつく。


結果、シノとナイト先輩とエン先輩はログインしていて、他のみんなはまだログアウト中みたいだった。

って事は、街に繰り出しているか、フィールドで狩りしてるのかな?


そういえば、湊が「明後日は久々に実家に帰らないといけないんだよね~」って言ってた気がするから、あいつは今日はログインしてこないだろう。

湊の家は、うちとはちがって友好的なご両親で、能力を高めるためにミナガクに湊を預けている。まあ、湊の両親は元々共働きで忙しいしねー。たまには帰ってきてほしいだろうし。



『ヒマリ様?今日はどうされますか?』

「うーん………特に予定もないし、クエストでも探しに行こうかな?」

『分かった!じゃあ今日はお散歩だねっ♪』



前から思ってたけど、ウィルとララの精神年齢が違いすぎる気がするんだよね。

ウィルは大人っぽいけど、ララはすごく子供っぽい気がする。



『………ヒマリ様、今ものすごーく失礼なことを思ってたよね。』

「……ハハハ、キノセイジャナイノカナー?」



私は笑ってごまかすと、ギルドに行く前に、ステータスを改めて見ることにした。



ーーーーー

ヒマリ   Lv13


種族   ガブリエル、水精霊ウィンディーネ


職業   精霊術師


属性   光、水


HP 270

MP 200

SP 185


ATK 460

DEF 180

INT 180

DEX 110

AGL 200


称号   逆転・精霊姫


スキル

魔法:水魔法≪Lv1≫ 光魔法≪Lv1≫ 精霊魔法≪Lv3≫

支援:光の神ライト・ライティアの加護

特殊:水操作ウォーターコントロール≪Lv-≫ 殺気≪Lv-≫ 非表示



光精霊ライテイリア水精霊ウィンディーネとの契約


ーーーーー


おおお!

すごい、スキルがなんか分かれてる!

そして、備考が消えた!


確かに前よりも見やすくなったね。


私は右手でメニューウィンドウを払い、削除すると、再びウィルとララとの会話に入った。



ステータス情報の変更点

・HP~AGLの並びを変えました。(SP欄が上に行っただけです。)

・スキルの表示が変わりました。(魔法、打撃攻撃、支援、生産、特殊に分けました。)

・備考を消しました。(カッコ悪いからです。数行改行して下ろしました)

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