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68. 第3章その32 リサイクル

 将は、サブリナと相談し1週に一度は休みをもらう事にした。

 休みの日は、体を休めるとともにポーションを作って道具屋に売ってお金を稼いだ。

 厳しい訓練を続け3週間ほど過ぎたある日の訓練中。


「ねぇ、私達さぁ、最近マンネリじゃないこと?」

「はい? どういう事ですか?」

 確かに、基本的には下半身の訓練をベースに剣術の訓練ばかりを行ってはいたが、修行なんてこんなものではないかと将は考えていた。

「だからぁ、つまらないのよ、刺激が足りないの。」

「いえ、強くなれれば刺激はいらないです。」

「そんなわけで、今日はちょっと特別訓練。」

 将のコメントはスルーされた。


 サブリナが、わずかに集中した表情を見せると前方の足元から、3mほどの人型の岩が現れた。

「はーい。

 以前あなたがマグマを作った跡の岩から、ちょーっと仕掛けしてマグマゴーレム(仮)を作ってみました。」

「(仮)ってなんでですか?」

「だって、初めて作ったから。

 じゃあ、今日はこのマグゴレ君を倒して下さい。

 真剣にやらないと、たぶん黒焦げになっちゃうので注意してね。」


 その言葉と同時に、マグゴレ君が将に殴りかかってきた。

 あわてて避けるが、地面に穿たれた穴は“ジュゥウー”という危険な音をたてる。

あねさん、これシャレにならないよ。」

「シャレじゃないもの、刺激的でしょ。」

 急いで離れ距離を取る。

「あ、そういえば。」

 サブリナが言葉を継ぐ。

「マグゴレ君は“ファイヤーボール”も使えるから注意してね。」

 という声とともに、離れたショウにファイアーボールが襲いかかる。


 油断していたため、転がってなんとか避ける事ができた。

 接近戦では、灼熱の近接攻撃、離れると魔法での攻撃とかなりやっかいな相手だ。

「すいません、ギブアップありですか?」

「死ねばね。」

 冷たい声が響く。

(いや、死んだらギブアップ関係ないし。)

 心でつぶやきながら、とにかく戦うしかないと切り替える。


「アブソリュートゼロ!!」

 とりあえず、灼熱だけでもなくせればと魔法を放つが体の赤味が減ったぐらいで大きな変化はみられなかった。

 マグゴレ君は、近づいてパンチを放ってきた。

 回避をしながら、腕に剣で攻撃を加えると手ごたえはあるが大きな効果が見られない。


「フライ!!」

 とりあえず、死角に回るために宙に浮かび、頭の上を通過してマグゴレ君に後ろに回った。

「エリアフリーズ」

 一定範囲を氷漬けにする魔法で、一時的に動きを鈍らせ、左足に強烈な一撃を加える事で、足の一部が破壊され体勢を崩し地面に倒した。

 先ほどのアブソリュートゼロと合わさって、急に冷やされたことで脆くなっている様だった。

 体を起こそうと、腕でもがいている状態を確認し、頭と胴体の付け根部分に攻撃を加えると、思ったよりあっけなく頭がもげて動かなくなった。


「あらー、思ったより簡単に倒されちゃったわ。

 でも、なかなか良い魔法と剣のコンビネーションだったわよ。

 今みたいに、相手の状態を見ながら弱点を作ったり、そこをさらに突いたりするのが大事よ。」


 サブリナは簡単と言ったが、将はかなり真剣に戦っていたので、それほど長時間ではなかったが、かなり疲弊していた。


「ね、そんなわけで続きをしましょうね。」

 サブリナはそう言うと、先ほどより少し小さいマグマゴーレム(仮)を2体と通常の土から作ったマッドゴーレムを1体作り出した。

「じゃ、今度はマグゴレ君1号2号とマッド君の3体と、どーぞ。」

「どーぞ、じゃないー!!」


 将の叫びもむなしく、その後ゴーレム3体の戦いが行われ、訓練は夕方近くまで続くのだった。


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