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55. 第3章その19 待ち合わせ

 将とシルフィの二人が宿屋についた時間は夕食より早い時間だった。

 フロントで鍵を貰おうとするとすでにエミリアが帰っているとの事で、そのまま部屋に戻る。

 エミリアは部屋に居たのだが、ベッドの上でぐったりしていた。

「おいおい、大丈夫か?」

「だめ、少し休ませて。」

「訓練は午前中だけだったんだろ?」

「あれから午前中ずっと休みなしよ。

 そんなに簡単に言わないで。」

「そりゃあすまない。

 で、成果はどうだった?」

「うん、すっごく役に立った。

 ナシーム先生の教え方すごい分りやすくて実戦的だからありがたかったわ。」

「それは良かったね。」

「うん。

 私はしばらく彼女を先生にして戦闘技術を磨くわ。」

 どうやらエミリアは師匠を見つける事が出来た様だ。


「あのさあ、エミリーが訓練している間にシルフィと明日からの泊まる場所を探していたんだが。」

「泊まる場所?」

「ああ、ここ今夜1泊までだろ予約してるの、だから明日からどうするかってシルフィと話をしていて、宿に泊まるよりどこかアパートメントでも借りた方が良いんじゃないかって不動産屋行ってたんだ。」

「へぇ、確かにそうかも。」

「それで、良さそうな物件があったから明日一緒に確認に行くって事にしてある。」

「ふーん、わかったわ。」

 その後、条件が6ヵ月契約な事などをエミリアに説明したが、賃貸ならそのぐらいの期間でないとしょうがないと納得した様だった。


「でも、アパートメントになると、公衆浴場にいかないといけないから面倒だわね。」

「うむ、まあしかたないだろ。」

「えっ公衆浴場もあるの?」

「知らなかったの?

 この宿は高級だから風呂がついているけど、普通は公衆浴場を利用するのよ。」

 なんだかんだで、王都で将はこの宿しか宿泊していなかったため、知る機会がなかったが、水が豊富にあるこの街では公衆浴場は市民の憩いの場になっているのだった。


「そういえば、シルフィはあした訓練の予約入れていたと思うけど時間はどうなんだ?」

「ああ、アジーズ師も午前のみだったから午後は大丈夫だ。」

「あっ良かった、じゃあ私は午前中ゆっくりしてこの宿をでるわ。

 もう筋肉痛がひどくて、少し休みたかったの。」

「じゃあ、俺も便乗してゆっくりしてからギルドに顔を出して合流という段取りで良い?」

「ああ、いい。」


 明日の段取りが決まった頃、ちょうど夕食が取れる時間になったので、今日は食堂まで行って夕食を食べそのまま就寝した。


 次の日の朝、シルフィは朝ごはんを食べるとすぐにギルドに向かい、将とエミリアは部屋でくつろいでいた。

「ねえ、ショウところで、気に入った物件ってどんなところなの?」

「5階建てのアパートメントの4,5階部分で、4LDKのメゾネットタイプ。

 屋上も使えて5階の1室は換気口もついている調剤に向いた部屋があるから、俺はそこでポーションとかの作製もしようかなって考えてたんだ。」

「そういえば、あなた開拓村の近くの森で何か薬草っぽいもの採集してたわね。」

「いや、っぽいものじゃなくて、結構珍しい薬草だったんだよ。

 ドラゴンの血もちゃんと保管してあるから2級ポーションぐらい作れると思うぞ。

 あ、そういえば図書館に行きたいんだけど、午前中に行ってもいいかな?」

「ごめん、私はもう少し体を休めておきたいの。

 場所教えるから一人で行ってきて。」

「ああ、場所さえ教えてもらえれば行ってくるよ。」


 エミリアに簡単な地図を描いてもらい将が一人で図書館に行く事になった。

 お昼ごろにギルドに待ち合わせというのを約束にして、将は図書館に向かった。


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