27. 第2章その18 パーティ結成
翌朝、将はとりあえずギルドに行く事にした。
もし、二人が来なかったら宿屋に行けば良いと考えたからだ。
ギルドに入ったが、まだ時間が早かったからか二人は居なかった。
「あら、ショウさん。おはようございます。」
ルカイヤが声をかけてきた。
「お二人とは正式パーティになれそうですか?最初の依頼は上手くいったようでしたが。」
「はい、正式に仲間になる事にしました。」
「えっ、もうですか?」
「はい、まあ、いろいろあって。」
「そうですか、確かにお二人ともお綺麗ですもんね。」
「いや、それは関係ない。ええと、そんなに関係ない。いや関係ないです。
役割分担や人柄やその他もろもろ考えて相性が良いかと考えて。」
なぜか、慌てながら答える。
「ふふ、そうですか。紹介した身としては嬉しいですが、ちょっと複雑かも。」
「えっ?」
「だって、女の子二人がいつもショウさんの近くにいる様になるってちょっと悔しいかも。」
何と言っていいかわからなくて黙り込む将。
「冗談ですよ。冗談。そんなに真剣にならないで下さい。
まあ、半分ぐらい本気ですが。」
(どっちなんですか・・・)
将は、さらに複雑な表情になると、後ろの方から声をかけられた。
「「おはよー。」」
「あ、おはよう。」
「昨日は大丈夫だった?私達は二日酔いで動けなかったわ。」
エミリアがシルフィを現れた。
「ああ、俺もそんな感じだったよ。」
「今日は、正式にパーティ登録しようと思っているんだけどいいわよね?」
「もちろん。」
「ところで、パーティ名はどうする?登録に必要だけど。
あっちで相談しない?」
「そうなんだ。わかった。」
「ルカイヤさん、ごめんね話の途中で、また。」
「いいえ、どうぞ。」
3人で喫茶店に場所を移して相談を始める。
「ショウはルカイヤさんと仲良いのね?」
「ああ、仲が良いというか担当だからね。」
「ん?担当、そんな制度ないけど。」
「え、そうなんだ。まあいつも受付やら報告を担当してもらってたんだ。」
「へぇー。」
ちょっとジト目でエミリーが、シルフィが冷たい目で将を見る。
「まあ、いいわ。パーティ名どうしよう?
“シルフィ一家”なんてどうかしら。」
「「却下」」
次はシルフィから意見が出た。
「エミリーとゆかいな仲間たち」
「「却下」」
将からも意見を出す。
「トライソード・・・は?」
「どういう意味なの?」
「三本の剣という事。三人だから。」
「うーん、まあまあだけど。私は剣って感じじゃないでしょ。
候補として取っておくけど、他も考えましょう。」
エミリアが意見をする。
それから30分ぐらい、ああでもない、これでもないと話し込んだ。
将がその時、また意見を出した。
「エラン・・・ってのはどうかな?」
シルフィが反応する。
「良い響きだな。どんな意味なんだ?」
「異国の言葉で、意味は“情熱” かな。」
「いいね。」
「いいな。」
「じゃあ、それでいこうか!!。」
ルカイヤが、3人の正式パーティ登録作業を受け持った。
「では、エミリアさん、シルフェディアさん、ショウさんの3人で登録致します。
パーティリーダーはどなたにしますか?」
「ショウでお願いします。」
「えっ、エミリーかシルフィでいいよ。」
「私達二人で話したのよ。
“ショウをリーダーにしよう”って、受けてもらえないかな?」
エミリアが上目使いで将を見つめる。
将はちょっとだけ考えたが、(まあ、精神年齢的には一番年上だしな)と思い。
「わかった、俺がやるよ。よろしくな。」
「「うん」」
「はい、それではショウさんがリーダーで、と・う・ろ・く と。
パーティランクは、メンバー平均と人数からCになりますね。
あと、えーと、ショウさんちょっとこっちに来て頂けます?」
リーダーの手続きでもあるのかなぁと、将が窓口に顔を出すと。
“チュ”
おもむろにルカイヤさんが将の頬にキスをした。
「な、なんですか?」
将は驚いて、あとずさる。
「いえ、パーティ結成の祝福ですわ。
はい、これで手続きは全て終了です。みなさんがんばってくださいね。」
最高の笑顔で絞めてくれたが、後ろから何かすごいプレッシャーを将は感じて振り向くと。
「よかったですわね。手続きが終わって。
いつも報告とか、担当でルカイヤさんが、されていらっしゃったのはそういう事だったのかしら。」
エミリアは氷点下の笑顔でコメントし、シルフィは無言。
「なに言ってるんだよ。
まあ、ほらホッペだし、大したことじゃないだろ。
今日は、手続きで時間とられてしまったから仕事は明日からにしよう。」
将は、いきなりリーダーらしきコメントをして逃れようとする。
「ふーん。まあ、いいですわ。
これから長いつきあいになるのですから、今度ゆっくり聞かせて頂きましょう。
それで、仕事を休むとしてこれからどうするのですか?」
「そうだな・・・」
「例えば、将来の目標とか近々のターゲットをどうするか、などを話しないか?
後は、まだ話していない自分のわかっておいてほしい事や聞きたいことを確認するなんてのはどうだろう?
今までと違って、これからは本当の仲間になるわけだから。
俺は、二人に話をしておいた方が良いと思う事はあるんだ。」
「そうね、それはとても有意義だと思うわ。賛成よ。」
エミリーは返事をし、シルフィは黙って頷いた。




