14. 第2章その5 初依頼受託
次の日いつもより早く起きて朝ご飯を手早く済ますと、早速ギルドに向かった。
ギルドは、まだ開いたばかりなのか閑散としていた。
ルカイヤさんを見つけて聞いてみる。
「来ちゃいました。どうやって依頼を受ければいいですか?」
「あの壁に貼ってある依頼概要を見て、気に入った依頼があったら剥がしてこちらにお持ち下さい。
自分のランクの上下1ランクまで受託は可能ですが、下のランクは達成してもランクを上げるポイントは付きません。
上のランクは達成すれば倍のポイントが加算されますが、失敗した場合その後3回は上のランクの依頼を受ける事はできません。
良く考えて選らんで下さい。」
「わかりました。選んできます。」
壁の依頼を読むと、実に様々なものがある。
魔物討伐、人探し、護衛、素材入手、などなど。
Eランクの依頼は、ストライクラットの畑からの駆除、薬草採取などがあった。
名前から察するにネズミの様だが、やはり最初なので討伐系は避け薬草採取を詳しく読む。
依頼ランクE
【薬草採取依頼】
内容
街の西2kmほどの街道から200m位地にある丘で疲労回復効果をもたらす3級ポーション用の薬草「ジーヴァニヤ」を10株採取。
達成報酬1シュケル
ただし、合計30株まで買取します。(1株10セント)
期限:二日以内
注意:丘は比較的安全ですが、コボルト、ストライクラットなどが現れる事がありますので、特に採取中は周囲に気をつける事。
採取時、根は残して下さい。葉が薬材部分となります。
以上
(うん。コレにしよう。)
依頼書を剥がして、ルカイヤさんに渡す。
「はい、薬剤師さんからの依頼ですね。[ショウさんが本日受託]と、これで請負完了です。明日の夜までが期限になります。何かご質問ありますか?」
「その依頼あたりの地図はありますか?」
「ふふ、ありますよ。10セントです。」
ルカイヤさんが笑ったので不思議な顔をしていると、彼女が答える。
「いえ、初めての受託なのに、依頼をバカにせず、きちんと情報を集めようとされたので嬉しくなりまして。」
「嬉しい?」
「はい、優秀な冒険者が増えるのはギルドにとって嬉しい事です。
頑張って下さい。」
そう言いながら地図を手渡す。
「ちなみに、コボルトは動きは鈍いですが、噛み付きや引っ掻いて攻撃してきます。単独でも複数でも現れます。属性は地で風属性が弱点です。ストライクラットは、突撃攻撃をしてきます。当たると骨が折れる事もあります。噛み付きもします。このラットも単独でも複数でも現れます。属性は同じく地です。
気をつけてね。」
と、聞こうと思った情報を教えてくれた。
「ありがとうございます。助かります。」
お姉様はニッコリ微笑んだ。
必要な情報はそろった。
(よし、がんばるぞー)




