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終りの世界と

人の骨を描いたような模様。

彼はそんな刺青を自分の茶色い体に刻んでいました。

日は既に沈みそうで、赤い夕日がワタシとノイズの悪魔を照らします。

彼は腰を上げ、振り向きました。

彼の顔は、悲しみそのものでした。


「…よく来た。君を待っていた。この夕焼けが暮れるのと同時に、わたしはこの世界を終りにする。皆には感謝している。今まで待ってくれてありがとう。わたしのせいで自分の命を落とすのにそれに賛成してくれてありがとう。そして、君にも。ここに来てくれてありがとう」


彼は静かに微笑みました。


「ワタシは誰なんですか」


「そうだな。ここで終りにしよう。君は悪魔だ。人間が作った人間でもあり、悪魔が作った悪魔でもある」


ワタシは、多分なんとなく。予想していたのでしょう。

自分はロボットなのではないという事を。


「悲劇的であり、これは全てわたしの失態である。真実を語る。わたし達は人間には干渉できない。わたし達は自らの力で人間達の住む世界より高次元を住処にしているからだ。だが、君は違った。君は地球という美しい世界を見たかった。だから君は人間に接触を試みた。だがそれは失敗に終わる。まだ幼い君は力不足で地球に落とされて、意識を失った」


「…」


「その事件により、人間はわたし達悪魔の存在を知る。そして悪魔はこの地球を奪うつもりだという大きな誤解をした。君は人間の力によって研究され、悪魔の研究材料として使われた。だが、一人の男は違った。彼は君の産みの親だ。彼は君を悪魔に対抗する兵器にする事を反対し、君を研究施設から連れ出して逃亡した。そして彼は約5年の間、君を人間として作りあげた」


「人間として…」


「君はわたし達のような醜い姿ではなく、綺麗な人間の体になった。わたし達の憧れになった。君の産みの親はわたし達悪魔だ。だが、君を新しくしたのは、君の憎む人間だ。君はそれまでの記憶を失っていた。ある一定期間だけだ。ゆえに君は人間達の戯言である戦争の記憶と人間の知識だけが残っている。ずっと閉じ込められていた君は、人間を憎んだ」


夕焼けはもうほとんど見えなくなっていました。

彼の顔も見えません。ワタシは目をつぶりました。


「わたしは、悪魔の中でも特に強いと言えた。だからわたしは、君の産みの親として、人間を滅ぼした。その時は、感情は制御できなかった。わたしは子供を守って、わたし達が作りあげた望んだ世界を、滅ぼした」


そして

彼は言葉を続ける。


「わたし達は地球にやってきた。醜いわたし達には、この美しい世界は不釣り合いだ。わたし達はもうすぐ死ぬ。人間と同じように、わたしの音と共に、この地球から姿を消す。君は、人間を愛しているかい?」


ワタシは…


涙が溢れ出た。

ワタシがロボットではないという証拠。

頭に一人の人物が浮かんだ。

それは紛れもなく人間であった。

あぁ、彼がワタシの親なのであろう。

ワタシの勝手な都合で、悪魔は人間を滅ぼし、人間はワタシを作り上げた。


「そよならだ。君は、人間の最後の生き残りだ。君は、悪魔の頃も悪魔の中でも得に、人間を愛していた。君の愛したものを消してしまったことをすまないと思う」


一瞬だけ、ノイズの悪魔の顔が見えた気がした。

その表情はわからなかった。

でもワタシは、言いたかった。


「ありがとう。お父さん」


ワタシは、目の前に居る彼と心の中に居る彼に感謝の言葉をはなった。




夕焼けが落ちるのと共に、地球に綺麗な音が鳴った。



終り。



ここまで見てくださった方、ありがとうございます。

結局自分の自己満足小説みたいになってしまいました。

へんな伏線とかはってて話が矛盾してる部分も多々ありますが、どうか大目に見てください!

それではまたどこかで。

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