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詩全集3

悠久

作者: 那須茄子

白んだ朝に溶けゆく

昨日の残響を貪る

アスファルトの隙間から

命を繋ぐ雑草がのびる


錆びついた銀河を跨いで

消えそうなシグナルを辿る

置き去りの僕らの残骸

無機質な街の喧騒に紛れて

夢を見た報われない白鳥の話


どこまでも続く螺旋階段の途中で

小さい毒虫に噛まれた

叫んで助けを乞うても

風に攫われ届かぬまま

夢を見ているように

追いかけられているのだ

そう思いたい


悠久の果てに何がある?

空っぽになったパレードの跡

片手で拳を握りしめて

繰り返すデジャヴに溺れてく

終わりを告げるようで

始まりを急かしてる

狂おしいほどに


灰になった物語を吸い込んだ

肺いっぱいに広がる

消えてしまいそうな火

僕らはこんなにも脆弱で

それでいてこんなにも強欲

あいも変わらず

白んだ朝に溶けゆく

昨日の残響を貪る

アスファルトの隙間から

命を繋ぐ雑草がのびる


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― 新着の感想 ―
過ぎ行く間々に儘成らず  刹那刹那の罪重ね  喜怒哀楽も愛憎も  無常転変有為有情  すぎゆくままに ままならず  せつなせつなの つみかさね  きどあいらくも あいそうも  むじょうてんぺん う…
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