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人ならざる者の王

作者: 御坂秋樹

一つ、ヒロインは居ません。


一つ、戦闘もありません。


一つ、主人公はイケメンです。


以上のことを踏まえたうえでお読みください

今じゃないとき

ここじゃない場所

精霊が歌い

妖精が踊る

そんなステキな世界のお話




ある街外れの廃墟に一人の少年がいた。

くすんではいるが銀色と分かる髪をし、整った顔立ちをしている。

身長はまだ140ほどだろうか、色褪せした繕いの後が目立つ服を着こみ、その服から延びる手足は枯れ枝のように細い。

一見、普通の少年のように見えるが両目の間、眉間の少し上の額にある第三の目とその瞳に描かれた三種類の魔方陣が普通の子供であることを否定していた。

彼はミュータントと呼ばれる人間の突然変異種である。

この世界に満ちている魔力元素マナの影響でごく稀にこういった子供が生まれるのだ。

ミュータントはその外見が人間と異なるため、迫害の対象となる。

大概、小さい頃に捨てられたミュータントは五歳を迎えることなく死んでゆく。

この少年はまだ運が良かったと言える。


「ごちそうさまでした」


とても口に入れる物とは思えない泥水と何かの肉を生のまま食べ終えた少年は額にボロボロの布を巻きつけて街の中心へと向かった。




街のシンボルとも言える城、スバル城から扇状に広がった街の東通りを抜け少しわき道にそれたところにある大工の詰所にやってきた。


「おはようございます」


「よぉハク坊、相変わらずボロボロの服着てやがんなぁ。おれぁ働いた分の給料はしっかり出してるつもりだが、服も買えないほど困ってんのか?」


事務机に座った二メートル近い中年のおじさんが自分の格好を見て眉をひそめる


「いえ、あと少しで僕も13になるのでギルドに登録するためにお金を貯めておきたいんです」


返事を返した少年におじさんは「そうか」と短く返して再び机に向かった。

詰所の中に入り、始めにカップにお茶を注ぎ、おじさんが向かう机の端に乗せる。


「親方さん、お茶置いておきますね」


「おう、すまねぇな」


それが済んだら部屋にある机を拭いたり床を掃いたりしていると、次々とがたいのいい男たちが詰所に集まってきた。


「おっすハクヤ、いつもありがとな」


「おはようハク坊、いつも早いなぁ」


挨拶を交わしながらもお茶を淹れ、掃除をこなす。

掃除が終る頃になるといつものメンバーが揃うので建築の仕事に出かける。

ハクヤは見かけによらず、力が強い。

その理由はハクヤの右目に刻まれた十字星の魔方陣の影響だった。

十字星の魔方陣、別名を十字の魔眼クロスアイと言い身体能力を上昇させてくれる効果がある。

大体は元の身体能力の二倍ほどに跳ね上がるといわれている。

そのおかげでわずか12歳という年齢ながらもここに居る力自慢の男達と同等の力を出せるのだ。


「おし、それじゃ行くぞおめぇーら」


『うっす、親方!』


それぞれが工具を持ち詰所を出る。

目的地に向かう途中の道中でふと大工の一人であるウォルに話しかけられた。


「ハク坊が着てから早5年、13になったらここを出てくんだろ? 寂しくなるな~」


それを切っ掛けに次々と話しかけられる。


「そういやもうそんなに経つんだな」


「誕生日、明後日だろ? どうせならパーティーしようぜ!」


「そうなだ、13歳の誕生日とこれからの冒険の無事を祈ってな!」


わいわいがやがやと盛り上がる大工たちに混じって親方までもがその提案に乗ってきた。


「おし、それじゃぁさっさと仕事終らせなきゃな!」


『おう!』


そうして気合の入った大工たちと共に目的地に着いたハクヤは仕事に取り掛かった。




後五日はかかるだろう思われていた仕事は実質二日で終った。

大工たちが張り切りに張りきりまくったおかげでいつもの倍以上のペースで仕事をこなしたからだ。

そしてハクヤの誕生日である日がやってきた。

パーティーをするとは言っていたがいつも通りの時間に詰所にやってきた。

なんせ建築仕事は無いにせよ事務仕事は有るのだ。

扉を開け、挨拶をしようとした瞬間


『誕生日おめでとうハク坊!』


と合唱とクラッカーの音が響いた。

目の前の光景に唖然としてしまったハクヤを大工たちが引っ張り椅子に座らせた。

そこで、ようやく何が起こってるのか理解したハクヤは詰所に居る大工たちを見回した。


「え、皆さん仕事は?」


「おいおい、今日はパーティーするっつったろ?」


「何のために昨日で終らせたと思ってんだ」


そうだそうだと盛り上がってる大工たちに少し困惑したような顔をして親方を見た。


「主役はおめぁーだハク坊、今日くらい贅沢したって誰も文句いわねぇよ。なぁおめーら!」


『おうよ!』


その好意にハクヤは目から暖かい雫をこぼした。

日が暮れるまで騒いでいた大工たちは半分以上が酔いつぶれていた。

ハクヤはもちろん飲めないのでジュースだったが。


「おう、そうだハク坊。俺たちからの選別がこれ持ってけ」


そう言って渡されたのは一振りの剣だった。


「これは・・・・・・」


渡された剣はハクヤと同じくらいの長さがある剣で質素だが、その洗礼された創りに目を奪われた。


「部類は両手剣だそうだ。名をツヴァイハンダーと言うらしい」


「凄い・・・・・・」


剣を眺めながらそう呟く。

いや、それしか言いようが無かった。

重さも、切れ味も申し分ない。


「親方、皆、本当にありがとう・・・」


ふかぶかと頭を下げるハクヤの頭に親方の手が乗せられた。


「いつでも来いよ、おれたちゃいつでも歓迎してやらぁ」


「有名になれよ!」


「たまには顔見せろよ!」


大工たちの言葉に本日二回目の涙をこぼし、詰所を後にした。

ギルド登録を済ませ、ハクヤはスバル城のあるガルーナ王国を後にした。




それから数年後

ハクヤはガルーナ王国に戻ってきていた。


「懐かしいな・・・三年ぶりか」


街に着くとその足でまず宿を取り、続いて5年間毎日足を運んだ詰所に向かった。


「ここも変わらないな」


扉の前に立ち、二回ほど扉を叩く。

中から「はいよ~」と野太い声が聞こえ、扉が開く。


「どちらさんで?」


懐かしい声に緩む頬をそのままに


「お久しぶりですウォルさん」


扉を開けた大工はそこに立つ相手を見て飛び出さんばかりに目を見開いた。

そして、一拍の間を空けた後


「ハク坊じゃねぇか!!」


あらん限りの声で叫んだ。


「ハク坊だって!」


詰所の中に居た面々が一斉に扉のところに詰め掛けた。

混沌としたその状況を見ながらハクヤは相変わらずだなと苦笑すると置くから怒鳴り声が聞こえた。


「おめぇら! 詰所の入り口壊す気かぁ!」


その声で大工たちは渋々と言った感じで入り口から退く。

それに合わせて詰所内に入った。


「皆さん、お久しぶりです」


「ほんと、久しぶりだなハク坊!」


「随分と背が伸びたじゃねぇか!」


「冒険者はどうよ、ガッツリ稼げてるか?」


口々に言いたいことを言う大工たちに微笑みながら返事をする。

すると、そこで詰所の扉が開き見知らぬ女性が入ってきた。


「ただい・・・・・・あら、お客さ・・・」


女性が何かを言いかけて止まる。

そのせいで妙な沈黙が詰所内に流れた。

そして、その女性がぽつりとつぶやいた。


「銀狼のハクヤ?」





その噂話は有名だった。

長い銀の髪を靡かせて駆け抜ける様はまるで神秘的で、振るわれるその剣はまるで剣舞を踊っているかのように雄雄しく、天使に勝るあどけなさで女性の心を射止める一匹狼が居ると。


「なるほど、それで銀狼か」


どうやら本人も知らない噂話だったらしい。

ついでに言うと親方とその他大工たちはその話を聞いて大爆笑していた。


「がっはははははは、ひー、腹が捩れる」


「まさかハク坊が誑しになって帰って来るとはな」


「有名人じゃないか、誑し王子」


既に言いたい放題の大工たちには目もくれず、噂話を教えてくれた女性に尋ねる。


「今更ですが、貴方は何者ですか? 僕が働いていたときには居ませんでしたよね?」


その問いに答えたのは笑い転げている大工の一人であるウォルだった。


「あぁ、ハク坊がしらねーのも無理ねーよ。その人はマブカさんっつってな、親方の奥さんさ。半年前に結婚したんだぜ」


今度はハクヤが驚かされる番だった。


「親方、随分とまぁ高嶺の花を・・・・・・」


ハクヤの言うことはもっともである。

マブカと呼ばれた親方の奥さんは、ハクヤが旅してきた中で出会った女性たちでは比べ物にならないほどに美しかった。


「下手をしたらナハトの薔薇姫よりも美しいかもしれませんね」


「お前、見たことあんのか?」


「えぇ、パレードの時にチラっとですが」


ナハトの薔薇姫とは、ガルーナ王国から西に一月ほど行った所にあるナハト王国の王の娘で、美しさの代名詞として使われるほどに美しい姫と言われていた。


「それはいくらなんでも言いすぎだよ」


見た目とは裏腹に随分とがさつな言葉を使うマブカに、ハクヤは少しもったいない気がした。

夕飯を一緒にどうかと、誘われたハクヤだったが流石に遠慮した。

新婚夫婦の晩酌に余計なのが居れば気を使わせるだろう理由から。


「それでは皆さん、おやすみなさい」


そう挨拶をして大工の詰所を後にしたハクヤは適当な通りにある飲食店に立ち寄った。


「いらっしゃいませー・・・」


元気のよい挨拶がしぼむように消える。

どうしたのだろうか?


「席は空いてるかな?」


ハクヤがウェイトレスに尋ねると、顔を真っ赤にして「コチラデス」とがちがちになりながらも案内してくれた。


「そ、それでは、ご注文がお決まりになりましたら及びください」


言い終えると、物凄い勢いで厨房の方へ消えてしまった。

本当にどうしたのだろうか・・・



食事を済ませ、宿に戻り剣の手入れをする。

その剣はあの時親方たちにもらったツヴァイハンダーで何度も修羅場を共にした相棒である。

未だ刃こぼれ一つないその剣を丁寧に磨きながら窓から見える月を見上げた。


「そろそろいい時間だし、寝るか」


ベッドに潜り、目を瞑ると直ぐに睡魔が襲ってきて意識を手放した。



不意に、人の気配を感じて目を覚ます。

窓の外を見るとまだ日が昇ったばかりなのか太陽の位置が低い。

とりあえず額の目を隠すために布を巻く。

その後、愛剣ツヴァイハンダーを背中に背負ったところで扉がノックされた。


「はい」


短く返事をして扉を開けると、王国特有の鎧を着た兵士が二人立っていた。


「早朝に申し訳ないが、お前が『銀狼のハクヤ』だな?」


「そうですが・・・僕になにか?」


眉をひそめて兵士に聞き返す。


「王女様が一度あって見たいとの仰せだ、一緒に来てもらおう」


こちらの意志をまったく無視した申し出にため息をつきながら応じた。

荷物をまとめ、宿を出ると直ぐ目の前に馬車が用意されていた。

その馬車に乗り、お城へ着くと兵士たちの嫌悪な視線にさらされた。


「・・・随分なお出迎えで」


嫌味の一つを言って案内されるがままに謁見の間につれてこられた。


「・・・・・・一つ聞いていいか?」


「なんだ」


「僕はたしか、王女さまに合うためにつれてこられたんだよね?」


「そうだが、それがどうかしたのか」


「じゃあなんで謁見の間に案内されてるのさ。ここは国王陛下に会うための場所だろ?」


「・・・・・・国王陛下が王女様に合わせる前につれて来いと仰せだからだ」


なにやら兵士の言葉に披露の色が混じっていたのはこの際気づかなかったことにしよう。

僕を案内してきた兵士が扉の前に立つ兵士に何かを話すと、扉が開かれ、入るように言われた。


「失礼します。『銀狼のハクヤ』をお連れしました」


扉の中は想像通りで、赤い絨毯が真直ぐに引かれ、その脇には大臣や貴族たちが並ぶであろうスペースがあり、正面には10段ほどの階段と玉座があって、その玉座に座した人が僕らを見下ろす。


「ご苦労、して、お主があの『銀狼』か?」


肩膝を着いて頭を下げる。


「は、お呼びいただき光栄にございます」


「面を上げよ」


王に言われたとおりに顔を上げる。


「ふむ、噂に違わぬ美貌の持ち主だな。よし帰れ」


「・・・・・・は?」


素で声が出てしまったのは仕方ないことだと思う。

半強制的に呼びつけておいて帰れは無いだろう。


「お主のような美貌の持ち主にエリザがあったら惚れるに決まっておる! そのようなことなど、わしは絶対に許さん!」


王の言葉に隣で膝を着いたままの兵士は深いため息と着いている。

どうやら、ガルーナ王はとんでもない親バカらしい。

そんな中、扉をぶち破らんばかりの勢いで開け放った存在がいた。


「お・と・う・さ・ま、余計なことはしないでくださいと、あれほど言いましたのに一体なにをなさっておいでですのかしら」


どうやら呼びつけたご本人の登場らしい。

黒い笑み以外にも黒いオーラを発する王女さまは相当ご立腹の様子だ。


「い、いや、これはだな、そう、危険、危険が無いかを取り調べるためにだな」


「じゃあ帰れと言ったのはどうしてですの?」


もう国王に言い逃れは出来ないだろう。

シュンとした顔で俯く国王をそのままに王女さまはカツカツと謁見の間を出て行った。

しかも去り際に


「カルウェン、その方をあたくしの私室までお連れして」


などと言っていたため、国王の視線が痛い。

そりゃもう親の敵どころか世界の敵と言わんばかりの勢いで睨まれる。

王女さまに言われた手前、行くことを邪魔するのは出来ないが「ちょっとでも何かしたらどうなるか分かってるだろうな?」というプレッシャーをひしひしと受ける。

正直、もう帰ってもいいですか。




「へ~・・・それじゃああの時、ガナート国に居たんだ」


「はい、あの時は大変でした。でも、おかげであたくしは貴方と会うことが出来ましたのよ」


現在、ガルーナ王の娘である第一王女エリザ・ランフォルト・ベル・ガルーナ様と私室にてお話中だったりする。

どうやら彼女、エリザ姫は僕のことを知っていたらしく、メイドたちの噂でガルーナ国に僕が着ていることを知って呼びつけたらしい。


「それにしても一年前のことなんてよく覚えてたね」


「当たり前です、美しいものを忘れてしまうなど愚の骨頂ですわ!」


力説するエリザ姫に苦笑してちらりと壁に掛けられた一枚の絵を見る。

そこには、一年前のとある事件の際にエリザ姫とメイド数人が見たで有ろうハクヤが描かれていた。

国家転覆を狙う貴族派によるクーデターの真っ只中を駆け抜けながら剣を振るうその姿は確かに、雄雄しさが感じられる。

というか、この絵を描いたであろうメイドさんの表現力にびっくりだよ。

目撃しなきゃ描けないだろうし、この時エリザ姫と一緒に居たのはメイドさん二人と騎士一人だけだと言っていた。だから描いたのはメイドさんだろう。


「そうそう、貴方のことを詠った詩がありますのよ」


「僕のことを?」


「はい、では一つ『長く流れる銀の髪 なびかせ駆ける少年よ 太陽かみの光りをその身に受けて 手に持つ剣にて舞を踊る 猛る戦士をとむらいて 天に使えし女神のごとく 正しき道へと導かん』」


エリザ姫の詠う詩を聞いてハクヤは思った。

どこの英雄を詠った詩だよ

しかもその詩が原因で僕の二つ名が銀狼になったんじゃ・・・・・・


「どうでした? 素晴らしい詩だとは思いませんか!」


「ははは・・・、僕には過ぎた詩だよ」


「そんなことないですわ~」と一人うっとりしているエリザ姫に苦笑しつつ冷めてしまった紅茶を飲み干す。


「すまないけど、僕はそろそろ行かないと」


ハクヤがそう言って立ち上がると、エリザ姫は悲しそうな顔で聞いてくる。


「僕の帰りを待ってる偽弟妹きょうだいたちが居るんでね」


「それなら、その兄弟たちをガルーナに呼べばいいだけの話ですわ!」


どう言っても帰してはくれそうにないエリザ姫に、ハクヤはそっと額に巻いている布を取った。


「僕は・・・・・・ミュータントなんだよ」


額にある第三の目を見せながらエリザ姫に言った。

エリザ姫は驚いた表情をして固まっていた。

それも無理からぬことだろう。

ミュータントは例外なく、五歳を迎えることなく命を落とすと言われて育ってきた中で、目の前の少年はミュータントだという。

しかもその証拠として常人ではありえぬ第三の目を曝しながら。

長い沈黙を破ったのはエリザ姫だった。


「それが・・・・・・それが何だというのです。あたくしはそんなことで差別をするように育てられた覚えはありませんわ!」


強い意志の篭った声を上げるエリザ姫に、悲しそうな笑顔を返すハクヤ。


「エリザ姫の気持ちは確かにありがたいのですが、この国に住む全ての人がそうだと言えるのでしょうか? 僕はまだ額に目があるというだけですが、僕の偽弟妹きょうだいにはコウモリのような翼をもつ子や尻尾のはえた子、さらには成長するにしたがって木に体を侵食されていく子まで居る。そんな異形な姿をした者たちを果たして受け入れることが出来るのでしょうか?」


ハクヤの言葉にエリザ姫は返すことが出来なかった。

なぜなら、ハクヤがミュータントと言って第三の目を見せられたときに体中を駆け巡った恐怖感は疑いようのないものだった。


「今はガナート王国のはずれにある森の中に小さな小屋を作って住んでいます。もし、もしも、この国がミュータントを人として接することが出来る国になったときはそこに使いをください」


そう告げて、ハクヤはスバル城を後にした。




それから半年後、ガナート国は貴族派の国王暗殺によって国家転覆がなされ、ガナート国は衰退の一途を辿った。税率は7割に引き上げられ、貴族や兵が国民から物を奪う暗黒の時代がやってきた。

しかし、それも長くは続かなかった。

国家転覆から一年が経ったある日のこと。

悪政を行なう貴族たちを打ち倒したミュータントの少年がいるという噂がガルーナ王国を駆け巡った。

それからしばらくして、名を改めたガナート国の王が名乗りを上げた。


『私の名はハクヤ、ミュータントにして新国家ミューテーション王国を統べるものなり!』


それは瞬く間に大陸全土に伝わり、いつしか人々は彼の国を魔国と呼び、その王を魔王と呼んだ。

この物語は作者である気ま猫が、名の通り気まぐれで書いた短編作品です。



人気があるようでしたら続編考えます。

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