表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
乙女ゲームの傍らで  作者: 適応障害の人
3章 3歳編
9/9

第3話 ローゼンフェルト公爵家

我が家は建国以来続く名門で筆頭公爵家だ。歴代当主は王の忠臣として仕え、一族そのものが王の忠臣として名高い。故に何度も王女の降嫁を賜り、正妃を輩出してきた。その血筋は、王に後継者が不在であれば代わりの王を出せるほどで、過去には実際に王を輩出したこともある。

現当主であるグレゴールもまた先王の娘であるロレーヌ王女を娶り、その子供や孫は王位継承権を保持している。

公爵継嗣であるテオドールもまた、王太子殿下とは幼年学校時代からの学友で、無二の絆で結ばれている。王太子殿下が即位した暁には要職に就くことになるのだろう。

そしてリィンジークはというと、やはり王太子殿下の長子と友誼を結ぶことが期待されていることは知っている。何せリィンジークとヴィルヘルム王子殿下は一つ違いだ。王子が茶会デビューした日には学友候補として召し出されるだろう。

王の忠臣であるが故に派閥としては国王派ということになる。




領地は王都から遠く離れた北東にあり、東は海に面している。いくつかの港を軍港として王室が買い上げており海軍が駐留している。領軍と海軍の関係性は可もなく不可もなくといったところ。一応連携は取れているので今のところ問題はない。

他国との貿易が盛んに行われており領地は富んでいる。自家所有の船がいくつもあるが、軍艦は王室が独占しているため少々面倒なこともある。例えば商船の護衛とか。

公爵一家は普段王都にある公爵邸で暮らしているので領地は代官が治めている。ただし、転移魔法が存在するので定期的に公爵領本邸にも戻っているのだが。

王都で生まれたリィンジークは、まだ幼いため領地に行ったことはない。茶会デビューが終われば連れていってもらえるとのことなのでその日がくるのが楽しみである。




そういえば、茶会デビューの前に重大な事が二つ待ち受けている。どちらも恐れ多くも親族という立場にあたる至高の方々にお会いするのだ。まず離宮で先王陛下ご夫妻と面会する。かねてより孫とひ孫に会いたいという打診がきていたそうだ。それが済んだら、今度は王宮で王族方と面会することになる。将来の側近候補の見定めということなのだろう。5歳になった子供が両親と共に国王陛下ご夫妻に謁見する慣例の儀式の前に行われるのは些か早すぎる気がするのだが。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ