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マキとマサキの物語   作者: 森嶋直斗
6/10

マキとマサキの物語⑦あの星に会いに行く。 深まる二人の仲、年下、無職のマサキとの関係に、揺れ動く30前の女ごころ!だって好きなんだもん!

仕事も順調。マサキとの仲も深まて来た。先に進むしかない状況に、30歳前の女心は、揺れ動く。5歳も年下で、就活挫折の大学4年。マサキとの交際に反対する声の方が多い。ダメと言われると行きたくなるのが恋心。だってやっぱり・・好きなんだもん!

第7曲 あの星に会いに行く


少し遠慮がちに始まった二人の関係だったが、一緒にいる時間が長くなれば、少し

づつ距離感も縮まる。マキが5歳年上の29歳。マサキは、遊び盛り。

30前の女心は揺れ動く。


マキの仕事も安定してきて、何も言わなくてもマサキも予定を合わせてくる。

今日は、日曜日。生き物美容室カヨリーナが終われば、直帰っする日だ。

マキ:新都心で降りていつも通り氷川神社の参道を行って、・・・

   マサキが、追っかけて追いつくように小股で歩いて、最後の30mで、

   手をつなぐ・・・ってか・・・

今日は、いつもと違う道を選んだ。反対方向のけやき広場を抜けて・・

オープンテラスのあるピンクのカフェ。ちょっと、すました顔で、

マキ:すいません。カフェラテお願いします。


一人で座った。なかなか絵になる。


ここに小太りのマサキが並ぶと・・ちょっと残念な絵ずらになりそうだ。


マキ:背も私よりちょっとだけ低いし、お腹が、ポッコリ。優柔不断で、お人よし

   でも、優しいし、寝顔はちょっとだけイケメンで、まめで、気遣いできて、

   ハグすると、なんか良い匂いなんだなぁ・・・

結局好きになってしまった。

マキ:私、今年で、もう29歳だよ。マサキは24・・大学4年で、就活挫折。

   あいつが、いっぱしになるのを待ってたら35歳・・そこで、捨てられたら

   おばあちゃんになるまで、一人かも・・

   でも、マサキは大学生で、就職挫折で、結婚なんて考えられないだろうな・

考え出したら日が暮れた。


家に帰ろうと、歩き出した。吉敷ガードも越えて駅前に、マサキからLineだ。

(Line)

マサキ:遅いね?

マキ:ゴメン、友達と飲んでく。

マサキ:了解!

嘘をついた。


そのまま、駅前をぶらぶらと歩く。気が付くと一番街のボナペティーの前に来た。

まだ早いが電気は点いている。

ドアも開いた。ママのゆりさんが掃除をしていた。

ゆり:あら、いらっしゃい。

マキ:開店前にスイマセン・・・

ゆり:いいわよ。マキちゃんなら、すっぴんでも・・鍵かけといて。

マキが入り口に鍵をかけた。

ゆり:何食べようかな・・あんまり食欲無いな・・って、通りかかったら・・

   階段、上がってきちゃいました。

ゆり:30前の乙女の悩める恋心・・・人相に出てるな・・

ゆりは、占いもする。

ゆり:食べ物は、田さんが来ないと出せないけど、ビールぐらいなら出しますよ。

マキ:すいません。

ゆり:ちょっと聞いた。お隣さんと始まったみたいね。

マキ:まあ、そんな感じなんですけど・・

ゆり:大学生じゃね。都合のいい女でズルズル行って・・食えるようになったら、

   若い女ができて、おばさんは,ポイって捨てられる。よくある話ね。

マキ:ですよね。

ゆり:そんな、イケメンじゃ無いんでしょ。マキちゃんならITか証券マンの

   成り上がりが、いくらでも声かけてくるわよ。

マキ:イケメンじゃないですけど・・眼鏡取って・・寝顔は、・・・

田:おはよー、おっ、マキちゃん!お早いご出勤で。

マキ:・・・ちょっと、フライング・・・

田:鍵開けて入ってきたら・・占いの館になってましたね。

ゆり:田さん、よろしくね。今日のカラーを決めてくるから、マキちゃん後でね。

ママは、上層階の自宅に帰っていった。

田:なんか作りますか・・

マキ:お任せで・・それと・・

田:そっちもフライング気味で行きますか!

田さんがボンベイサファイヤをロックで作ると、青いビンをマキに見せて、

田:1本じゃ足らないな・・今日は・・

と、ボンベイサファイヤをもう1本持ってきてカウンターに2本並べた。

田:ほい!お任せ1品目!

と、カウンターに、コンビーフの缶詰をそのまま置いた。

マキ:??

田:マキちゃんぐらい若いと、この缶、知らないか?

  ここの出っ張りを付属の金具に指して・・ねじってみて。

マキ:ん、こうかな・・う・・ん・・あぁ・・ああ!面白いね!

田:最後は巻き付けてきた缶の帯ごと上の缶を上に抜くと・・そう

マキ:プリンみたいに出てきた!

田:で、カジって、ボンベイ!

マキ:カジって、ん・ん・・グビっ・ん!パンチありますね!。おいしい!

田:俺には正直、きつすぎる。むかし面白いやつが居てね。

  結局、俺の親友になっちゃった。やつが、そうやってコンビーフをつまみに

  このカウンターでよく飲んでた。マキちゃんみたいに、フライングで来てね。

マキ:その人、私、会ってますかね。

田:死んじまったな・・食道ガンで、、

マキ:そーなんだ・・お酒強かったんですか?

田:生きてたらマキちゃんも脱帽だと、思うよ。一緒に飲ませたかったな。

  マキちゃんが、お持ち帰りされるとこ・・見れたかもな・・

マキ:ガブリっ・・グビグウビ、・・うまい!

田さんが、嬉しそうにタバスコを持ってきた。

田:そいつは、コンビーフにタバスコ、それで、ボンベイサファイヤのロック!

マキ:へー、直接かけるの・・? 

マキもコンビーフに直接タバスコをかけて、かじった。

マキ:ぐうぇー、・辛っっっ・・グビグビグビ・・げーっ、グビグビッ・ほおっ・

田:それで、ボトルがすぐに空く。はい! もう1本!

空になったボンベイのボトルを横に寝かしてマキの前にそのまま置いた。

マキ:たしかに・・これは、飲めますね。でも、よっぽど強くないと潰れますよ。

田:あいつより強いやつは見たことないな・・でもね。生きててこそですよ。

  大酒のみは、やっぱり早死にしますから、酒飲まない旦那を選びなさいよ。

マキ:マサキは、酒も付き合い程度だけど・・物足りないな。

田:マサキ君は、大学生だしね。仕事が安定してからだと5、6年先になるな。

  マキちゃん綺麗すぎるから。マサキ君もビビっちゃってるしな。

  二人で並んでも女優とバイトのADみたいだから・・(笑)

マキ:ママもそんな風に言うけど、マサキも、もうちょっとダイエットしたら、

   結構、イケメンだし、今でも眼鏡取って、、寝顔なんかキュンとするし、

田:大学4年の夏で仕事決まってないと、俺みたいになっちゃうかもね。定職無し

  で、一生アルバイト。

マキ:別に田さんみたいでも良いし、私が稼ぐから。

   ゴキブリとかクモとか退治してくれればそれでいいもん。

田:マサキ君は、ゴキブリ怖くないの?

マキ:マサキすごいよ。居酒屋とかで、ゴキブリが出てくると一瞬で、手づかみ、

   捕まえたゴキブリを他のお客さんに気づかれないようにトイレにポイって。

   カッコいいでしょ!

田:それわマネできんわ!

マキ:こないだなんか、無農薬の野菜使ってる新しくできたお店に二人で行ったの

田:そこの、シャレたイタ飯屋! 連日、すげー人気だな!

マキ:そこで、サラダに3mmぐらいの小さな幼虫が、むきピョンむきピョンって、

   歩いてて、そしたら、そーと、その幼虫をのってたレタスごと捕まえて、

   店員さんに、”この子は、紋白蝶の幼虫ですね。逃がしてあげて”って、

   そしたら店員が、ぎゃーっ、無理無理てなっちゃって、マサキが自分で

   逃がしたの。

田:カッコいいわ。

マキ:そのあとが、もっと素敵だったの。オーナーが、お会計の時に謝りに来て、

   サービスで高いワインくれようとしたら、あの虫は、無農薬の印ですから。

   謝る必要、無いですよ。おいしかったです。・・だって!

田:そりゃホレルるわ。・・・・お会計は?

マキ:わたし・・

田:高級ワインは?

マキ:かえした。

   もらっても良いよね!。   飲みたかったな、あのワイン。・グイbitっ

 田:もらっても良いよね!ハモった。

マキ:田さん! 氷、追加して。

田:俺も頂きます。結局、マキちゃんの方が惚れてるんだから。・・乾杯!

マキ:なのかな・・そうかな・・・・

          ・・・そうか・・・田さん、お会計。

田:あれ? 今日は、松村和子、天木越え・・なし?

マキ:帰る。

田:2本目口開けて、氷も追加しちゃったよ。

マキ:・・かえる。・・田さんにあげる。

田:なるほど、霧が晴れたようですね・・・ありがとうございました。

マキ:またきます!


ゆりが、上から下りてきた。

ゆり:田さん、もう、鍵開けるわよ。

   めんどくさいね。聞いてていらいら・・

                恋愛なんて。手がかかってしょうがない。

田:うらやましいな・・・

ガッチャ・・客が入ってきて、

客:あれ、時間になっても、鍵かかってるから今日は休みかと思ったよ!


めんどくさい女は、

    ♪あまぎーごーえー♬♫と、歌いながらご機嫌で、帰っていった。


ある日の居酒屋

マキ:あたし、夏休み、田舎に帰る。お父さんにも会ってないし。

マサキ:俺は、バイト次第だな。

マキ:10日の最終の新幹線。最終ならまだ空いてそうだよ。


マキは、直斗に報告に行こうと決めていた。直斗なら進めって言うにきまってる。

”後悔するなら進んでみて、後悔しろっ”直斗の口癖だった。


マキ:お父さんにも美沙さんにも言わないで帰ろう。帰るっていうとなんか、

   いっぱい準備しそうだからな。

                 (^^♪あの星に会いに行く♬♪













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