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カノジョはオタク  作者: 凪
1/1

出会い

はじめての投稿です

誤字や変な文面があるかもしれません

何か意見や感想を書いてくださると嬉しいです








「ギャァァーー!なんで当たらないんだよぉーーー!!」




出会いは突然であった…








ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



「はぁ…」


学校を出るとすでに日は落ちていた

もう時期冬も終わるというのにまだまだ春の気配は感じられないほど空気は冷たく、大きく息を吐くと視界は薄らと白く霞んだ


ここ最近は生徒会の仕事により帰宅時間がかなり遅くなっている

今日は部活の予算について各クラブの部長及びキャプテンとの会議が行われた

…のだが中々まとまらず結局会議は終了予定時間より1時間長引いてしまったのだ


うちの高校は全国でも強豪のクラブが多く予算は活動に関わる重要事なのである



まぁそんな事よりも今は「夜ご飯どうしよかな…」


俺は一人暮らしをしているため家に帰ってもご飯がない

普段は自炊をしているが今日は最近の疲れが溜まっているせいか今から買い出しに行き帰って作る気力は残っていない


「はぁ…」


悩んだ末、俺は仕方なく近くのコンビニに入る事にした


う〜ん

この時間に入っても良い弁当が残っているかは分からんな


最悪はカップ麺でもいいか

別にカップ麺は割と好きだし



「いらっしゃいま「ウゲェェェーーーーーー!?」せー」



「なんだ!?」


コンビニに入ると店員さんの挨拶と共にこの世の終わりかのような嘆き声が聞こえてきた


何事かと思い声のする方向を見ると同じ高校の制服をきた女子生徒が女の子が見せては行けないような顔で泣いていた


「なんでぇー!?もう20回は引いてるよぉー!?」


恐らく同じ高校の2年生だろう

うちの高校は学年により男子はネクタイ、女子はリボンの色が違っている


1年生は赤

2年生は青

3年生は黒


そして彼女は俺と同じ青色なので2年生だ

同じ学年なら顔を見れば分かるだろと思うかもしれないが2年生だけで500人近くいるので流石に見覚えのない生徒もいる


よく見ると顔は整っており出るとこはかなり出ている

特におっぱ…いや、これ以上言うのはやめておこう

髪は肩ぐらまでと少し短く癖毛なのか毛先はかなりはねている


「D賞出すぎだよ〜 クリアファイルこんなにいらないよぉ〜」


どうやら何かの一番くじを引いてるようだ

20回と言うように彼女の手元には引いた後の残骸(クリアファイルやマグカップ)と対象商品の栄養ドリンクが山積みになっていた



「……。」


この人はバカだ

誰が見てもバカである



「くっ…もう1回…あと1回だけ」


床に崩れ落ちてしまった彼女は何かに取り憑かれたのようにブツブツと呟き重い足取りで対象商品を取りに歩いていった


あらら…こりゃダメだな

完全に沼にハマってるよ


「店員さん。うちの生徒が迷惑をかけてすいません…」


「いえいえ良いですよ 彼女がくじを引いているのを一緒に見てるとこっちも楽しくなってきますから」


幸い店員のお姉さんは優しい方で快く許して下さった


「お姉さん!これでもう1回お願いします!」


戻ってきた彼女はくじに必死で俺の存在に気付いていない

何がそんなに夢中にさせるかね

そう思いながら彼女がくじを引くのを眺めていた



箱の中に手を入れると子供のようにくじを選び始めた


「どれだ〜どれがA賞ちゃんなんだぁ」


くじを引く彼女の横顔はとても幸せそうだった


「これだー!!」


何を基準に選んだのか理解不能だが彼女の中で何か他とは違うものを感じたのだろう

選んだくじを箱から勢いよく取り出し天高く掲げた


俺はこんなバカ《彼女》を見て羨ましく感じた

こんなにも人生を楽しく全力で満喫している彼女が羨ましかった


キラキラとした子供のような目でくじを捲り


「ギャァァーーー!なんで当たらないんだよぉーーーー!!」


結果を見て心の底から悲しむ


彼女の表情は喜怒哀楽、一瞬ごとに変わり人間としての魅力が詰まっていた


「もう1回や…あ、あれ? 財布空っぽだ…。」


彼女は怒っていたかと思うとすぐに虚空を眺めるような何かを悟ってしまったかのように固まってしまった


この時、俺は確信した






"彼女といれば楽しくなる"






「俺が変わりに当ててやるよ」


「えっ?いいの!?」


彼女は悟りから目を覚ますと目を輝かせてた

そしてさっきから気になっているアホ毛がピンピンと元気に跳ねた


「5回だけな」


不格好な笑顔でそう言うと俺と彼女はくじに挑んだ












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