2度雷が落ちる男
ゲームアナウンス『』
アイテム名〖〗
スキル名⦅⦆
職業【】
さてヒミコの能力を確認したので、せっかく浜辺に来たから海で貝を集めることにした。
「私も貝とる!」
ヒミコも僕の後を追って海に入って貝を採りだした。その姿を見て僕はあることが気になって急いでヒミコに近づいていく。
「ヒミコ、水の中に入っても大丈夫なの?」
「うん。力が強くなったからこの程度の水なら大丈夫」
詳しく話を聞くと進化により魔力が少ない水の中では普通に動けるらしい。しかし魔力の宿った水魔法やスキルには今まで通り弱いらしい。使う魔法に関してもプレイヤーと同じようにバトルスキル、火属性の魔法については威力が落ちるらしい。
ヒミコと二人で貝を採っていると海側の空から黒い雲が見えてきて
ゴロゴロゴロ
と音が聞こえてくる。
「お兄ちゃん、あれ何?」
「あれは雷雲っていってあれが見えたら雨が降るから安全な場所にいたほうがいいんだよ」
ヒミコの質問に答えていると今の状況を思い出す。
状態、僕、ヒミコ、ずぶ濡れ。
状況、海の水に脚をつけている、浜辺までは遠い、海の上に雷雲。
回想、『スローグ』の釣りをメインとするゲームで雷が海に落ちると釣り糸を伝って麻痺することがあった。
結果、ヤバくない?
僕は急いでヒミコに「後で説明するから」と伝え⦅送還⦆した。そして装備を外し身を軽くしてスピードを上げて砂浜に戻ろうとしたが
ドーーン
「くっ」
遠くで雷が見えた瞬間体に電撃が走り、状態異常【麻痺】になった。う、動けない。【麻痺】の時間は5分、遠くにあった黒い雲はゆっくり近づいてくる。【麻痺】の残り時間は10秒、そして頭上には稲光が見える黒雲がある。つまり
ド――――――ン
雷が直撃した。
次に目を覚ましたのは小屋のベッドの上だった。
「お兄ちゃん、大丈夫!」
転送したヒミコが近づいて来たので先ほどの説明をしてあげた。はあ~、まさか雷に直接撃たれるとは思わなかったな~。現実じゃ100万分の1とかの確率でしょ。それに何かのイベントかと思ったけどただの即死トラップじゃん。
でもおそらくあんな感じに雷が降り注ぐフィールドがあるかもしれない。さっきの雷の対策をするなら避雷針か耐電性の装備がいるよな。まあ今日はこれで休もう。
ザーザーザーザー
朝起きてみると水が打ち付ける音が聞こえた。外に出てみると雨が降っていた。『WMMP』で初めての天候:雨だよ。現実の雨みたいに冷たいや。少しミルキーフライ達がどうしてるか見てこよう。
まずはコッコ達。コッコ達は屋根のある場所で固まって暖まっていた。外じゃ寒すぎるよな。まだ小屋の中の方が雨風がしのげてましかもしれないよな。僕とヒミコはコッコ達を担ぎ小屋の中に連れて行った。でも今度ニワトリ小屋作ってあげよう。
次にミルキーフライ達を見に行ったら糸と木材で作られた家で幼虫たちと雨宿りしていた。ミルキーフライ達はいつもこんな感じに雨を防いでいたんだろうな。
さて雨ということはいつもと違う状況。だったら探索しなくちゃ。ヒミコと一緒に雨の中森を歩く。そして一つ気づいた。雨の中で移動していると状態異常【ずぶ濡れ】になる。【ずぶ濡れ】では移動速度低下、体温低下?するらしい。体温低下は初めて見る。ヘルプ先生にきいても
『長時間いると何かが起こります』
というよくわからない説明だった。何かって何?
気を取り直してとりあえず木の頂上まで登り周辺を見渡してみる。ん~特に変わったことは何もないかな。そして別の場所を見に行こうとすると
ドーン
突然、僕の登っていた隣の木に雷が落ちた。慌てて上空を見ると先ほど落ちてきた雷によりあけられた雨雲の穴から帯電している黒い雨雲が見えた。僕は何かを察するとすぐにヒミコを【転送】する。するとすぐに
ド―――――ン
僕の元に雷が降ってきた。
次に目を覚ましたのは小屋のベッドの上だった。僕は近寄ってくるヒミコとコッコ達を制して外に出て上を向くと
「このくそ雷雲どもがーーー」
大声をあげストレスを解消する。
『フラグを回収しました。新しく「降り注ぐ雷機精霊」が発生します』




