ガイウス・刀心と共にスカーレットミスリルの捜索②
予想は大当たりで今回見つけたモグラの生息地には赤いモグラはいなかった(一応30分ほど待ったが)。ゲーム的に考えるとこのタイプのイベントだと
・赤いモグラはいくつかある生息地でランダムスポーン
・モグラ・ファミリーの撃退で出現
とりあえず2つ目の撃退は最終手段にしたいから、察知役プレイヤーを振って3つのパーティーを作ってここ以外にモグラの住処があるか確かめよう。モグラ・ファミリーはいたるところで確認されているので、それぞれに住処があるはずだ。チームわけは
・ケン(探知役)・ウィン
・ヒビキ・ウルル(探知役)・ガイウス
・レイ・ハク・刀心(探知役)
「ウィン、来たよ」
「こっちも見えたわ。エクレア準備して」
僕達のチームは察知系スキルを鍛えている僕がモグラ・ファミリーを察知して、エクレア(鷹のヌイグルミ)で空から追跡してもらってモグラの住処へと案内してもらう。
「ケン、乗って。結構エクレアが速いから私にしっかりと捕まって」
エクレアを追うためにガルムの背に飛び乗り、ウィンの腰にてを回すと一気にガルムは加速する。エクレアがたどり着いたのは大きな裂けめにある横穴。そのまま横穴に入るとモグラ・ファミリーがたくさんいた。だが目的の赤いモグラはいない。
「外れみたいね」
「ああ、次の場所に行くか」
ピピ
フレンドコールの通知が来た。相手はハクで内容は赤いモグラを見つけたそうだ。
「ウィン、急ごう」
「ええ」
僕達がハク達の下に向かうとすでに他のメンバーも集まっていた。みんなが見守る先には赤い体毛を持つモグラ:モグラ・ファミリー〚変異体・赤〛がいた。呼びにくいから赤モグラと呼ぶことにして、この赤モグラだけど僕達が合流する20分の間逃げ出すこともなく住処で過ごしていた。
「ケン、どうすればいい?」
「ちょっと待って」
『素材収集家の本』を開き魔物のページを開け、モグラ・ファミリー〚変異体・赤〛を入力し情報を確認する。これも〖素材収集家〗の職業クエストコンプリートにより使えるようになった⦅インスタント・アナライズ⦆。魔物の名前を入力することで1時間の間魔物の情報・体制・特性ドロップアイテムを確認できる。ただし魔物の名前だけでなく実際に目視しないと使ことはできない。
「赤モグラはHPが少なくなると秘密の休憩場所に逃げるんだって」
「OK。まずは周囲のモグラ・ファミリー20体を全滅させて慎重に削るぞ」
「モグググ」
HPが瀕死状態になると赤モグラは地面に潜りどこかへ逃げていく。
「ヒビキ、追跡お願い」
「イエス。マスター」
ヒビキは採掘装備に切り替え赤モグラを追いかけていく。赤モグラを追いかけると広い空間にたどり着く。この空間にはたくさんの鉱石の他に赤い鉱石の塊が点在している。僕達が洞窟にたどり着くと赤い鉱石を食べていた赤モグラは再びどこかに逃げていく。でも目的地はここだよね。
『制限時間1:00。制限時間を過ぎるとこのエリアは消滅し地上に飛ばされます』
「みんな、いそいで採掘を」
「「おう」」
まさかの制限時間ありのエリア。急いでツルハシを取り出しカンカン採掘を始める。1分後、
「ケンさん、壁から砂が」
周囲の壁から大量の砂が噴出し僕らは飲み込まれ・・・・
ド―――――ン
砂粒の噴水と共に地上に飛ばされた。でももくてきのアイテムであるスカーレットミスリルは採掘できた。スカーレットミスリルの他に、高品質のミスリルや赤鉄鉱石などの特殊な鉱石も入手できた。
「スカーレットミスリルは火の魔力が多く含まれ変質したミスリルなんだな。ということは火属性の武器とか作れそうだな」
「色もきれいだし次のイベントに使えそうだ」
それから一度ヒビキにさっきの洞窟に向かってもらったけど完全に崩れており中に入ることはできなくなっていた。あとこのスカーレットミスリルなんだけど、種類があって(ミスリル鉱石事態に高品質の魔力を吸収すると変異する特性がありこれらのミスリルはカラーミスリルと呼ばれるようになる)例えば青いモグラを追いかけると水の魔力を多く含んだネイビーミスリルなどがあり、ガイウス達は今回のノウハウを使い採掘を進めていった。ちなみに今回の報酬としてガイウス達が集めたカラーミスリルをもらえた。




