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『Wonderful Mystery Marvel Planet』  作者: アマテン
公式イベント:デンジャーアイランド

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惑星開放イベント:デンジャーアイランド㉟10日目:DRDの復活 ヒミコの犠牲と錬金召喚発動

前線メンバーも到着してDRD・覚醒体との本格的な戦闘(アイテムやスキルの都合上リミットは13分)が始まった。


「横から腕の攻撃が来る」

「タンク隊受け止められる?」


 僕の警告に前線をまとめている小町がタンク隊(今までの戦闘で残り5人)に指示を出し溶岩の拳を受け止める。よし、攻撃は止めれるな。


「「ぐへぇ」」


 反対から振るわれた緑の蔓の拳に吹き飛ばされるタンク隊。そして僕に突っ込んでくる本体。ちょっとしつこすぎないか?


「僕ばっかりに集中しててもいいの?さっきみたいに横やりが入ってくるかもよ?」

「あら、女性の熱烈なお誘いには乗るものよ?それにたかが雑魚でしょ?増えたのは。ならほっといても余波でつぶれるでしょ?だから私はあなたに集中ってわけ?」

「それはそれはありがとう。でも死へ一直線アピールは願い下げかな?」


再び僕と本体の追いかけっこが始まる。DRD・覚醒体の言った通りその余波に巻き込まれた前線プレイヤー達は吹き飛ばされていく。


(本体は僕がひきつけるから、どうにかダメージを与えて)


そこから回避スキル込みで攻撃をかわし続けた結果倒す方法が分かった。


(全員きいてくれ!少しずつ背中の腕がひび割れたり小さくなっている。確実にダメージは通ってるぞ。それに数発本体にもダメージは与えられてるし、今回は自動回復は無いみたいだ。アイテムの残量も残りわずかでどこまで行けるかわからないが頑張るぞ)

((おおー))


 ガイウスの号令で指揮を上げる僕達。とりあえず切り札を切る前に腕だけは破壊したいんだけどな。


「あ?」

「ふふ、やっと捕らえたわよ」


 アイテム(速多牙無)の効果が切れた最悪のタイミングで地面から伸びてきた蔓につかまった僕。それを見たDRD・覚醒体は空中に飛ぶと背中の腕から各属性が付与された巨大な球を六つも生み出す。今までたまに一つずつ生み出してきた即死級の攻撃技。それを六つも。確実にりにきてる。


「ふふ、やっとこのイライラを解消できるわ。周りの雑魚ともども消え去りなさい」


 DRD・覚醒体のさっきマシマシの掛け声で放たれる6つの球。あ、死んだわこれ。


「お兄ちゃん、後は頑張って」


 隣をかけるヒミコから声を掛けられる。



 ケンが蔓に拘束されるのを見ていたヒミコはすぐにシズク達に連絡を飛ばす。


(私がお兄ちゃんを助けるから援護して。それとお兄ちゃんは任せたから、みんな)

(ヒミコ、何言ってるの?)

(ヒミコ、いいのね?)

(うん、距離もスキルも私が最適でしょ?吉報を待ってるわ)


 彼女たちはヒミコの決意を尊重し、道を切り開く。


(ありがとう、みんな)


お兄ちゃんに最後のエールを送った私は【影分身】を使い13体に分身。分身体で7球体に攻撃し6つの球体を1列に並べる。この球体は攻撃を当てると軌道とスピードが遅くなり一定以上ダメージを与えると爆破する。ただし爆破までのダメージは非常に多く今は狙えない。でも今回の目的は違う。装備している妖刀:紅波彼岸花べになみひがんばなの専用スキルを発動。


「⦅溶火大斬⦆」


 一本の巨大な溶岩の刃となった妖刀:紅波彼岸花で球体を串刺しにし、そのまま本体へと突っ込む。⦅溶火大斬⦆と6つの球体の爆破ダメージ、受けろ。


ドドドドドドドーン


いくつもの衝撃がDRD・覚醒体を包み込む。比較的近場にいた僕はその衝撃で拘束していた蔓が砕かれ後ろに吹き飛ばされる。


「いっ・・・あ!いったいどうなったの?ヒミコは?」


 僕がわずかなダメージを受けたあと目を開けると黒と白以外の腕が崩れ去り地面に膝をついているDRD・覚醒体の姿。そしてステータスバーには赤字(HP0)となったヒミコがあった。ありがとう、ヒミコ。絶対クリアするから。残り人数は40弱、見せてやるよ切り札を。


「ワイズ、レイ、オリジン・アルケミストポーション使うよ」

「ええ」

「はい」


レイが右上、ワイズが左上にそれぞれ浮き上がり、僕・レイ・ワイズの3点をなぞる様に巨大な透明な魔法陣が浮かび上がる。そして僕は何も入っていないオリジン・アルケミスト・ポーションを握りながら詠唱を始める


「人の無限の夢・果て無き欲望により生み出されし錬金術。その歴史は0から1を生み出す物語、1を0に戻す物語。時には神へと願い、時に神に背く物語」

「0から1を生み出す物語は創成の歴史。夢をかなえ、欲望をかなえるため錬金術師は創造を止めない。探求心という罪を背負い神の領域に迫る。まさに開闢の力。しかし生み出すということは壊す未来を作るということ」

「1を0に戻す物語は破壊の歴史。夢に固執し、欲望に固執した錬金術師が陥る理想。自制心という制限を超え終幕の道をたどる。まさに終焉の力。しかし壊すということは生まれる未来を作るということ」

「ここに〖開闢と終焉の錬金術師〗ケンと」

「〖始まりの錬金術師〗レイと」

「〖終わりの錬金術師〗ワイズの名のもとに」

「「「古き錬金術と進化し続ける錬金術の奇跡を生み出さん⦅開闢と終焉の錬金召喚⦆」」」


 僕が白・黒・灰色に光り輝く魔法陣の中心にオリジン・アルケミスト・ポーションを投げると、オリジン・アルケミスト・ポーションを吸い込んだ魔法陣から白銀と黒色の二つの球が現れ姿を変える。白銀の球からは北銀に輝く(たてがみ)に2本のしっぽをもった獅子と黒色の球からは大きな2本の牙を生やした虎が現れた。


白銀の獅子にはレイが、漆黒の虎にはワイズが乗りそれぞれスキルの指示を出します。


「ソラール⦅開闢の獅子天爆破レオル・エグゼフレア⦆」

「ノワール⦅終焉の黒曜雷電牙オブシディ・ブリッツ⦆」


 白銀の獅子から放たれた地面をも溶かす超超高温度の火炎弾がDRD・覚醒体に放たれ、壁となった腕ごと爆破し飲み込む。爆発が止み黒い腕が消滅したDRD・覚醒体に向けて漆黒の獅子が雷を帯びながら突撃し牙で食いちぎり白い腕も消滅させる。


「ソラール!」

「ノワール!」


レイ・ワイズはソワールとノワールを球体モードに変えそれぞれのアルケミスト・ウェポンに取り込みます。始まりのアルケミスト・ウェポンは獅子の頭を模した白銀の大きな弓に、終わりのアルケミスト・ウェポンは紫と黄色の配色の虎の口を模した巨大な戦斧に。


「あああああああ」


ワイズは地面を踏み抜き雄たけびを上げながら黒い電流を纏い飛び上がる。


「⦅錬金秘技:ブラック・ベル・バーミリオン⦆」


 そしてDRD・覚醒体の頭上で自ら生み出した黒い電流を全て巨大な戦斧に取り込み一筋の黒い稲光いなびかりとなり強力な一撃を与える。


「があああ」


 背中の腕も消滅し防ぐすべを失ったDRD・覚醒体は大ダメージをうけ絶叫を上げる。


「⦅錬金秘技:プロミネンス・レオリオン⦆」


 レイは白銀の矢を弓につがえ魔力を流し射る。射出された矢は炎を纏い巨大な獅子を作り出しDRD・覚醒体を焼き尽くす。だがDRD・覚醒体を倒さずには至らず、背中の腕を破壊したことにより


「コロス コロス コロス」


 狂乱モードに突入した。

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