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『Wonderful Mystery Marvel Planet』  作者: アマテン
初のワールドイベント『戦艦ホエールとの激闘』
202/722

勉強会兼お泊り会⑥

 本来時間がかかりそうな針山やギロチンなどのいくつかのトラップをまさに(空中に)飛び越えて進んでいくと真ん中に豪華な棺が置かれた広間に着いた。僕達が中に入ると出口に不可視のバリアが貼られる。


「みんな、ボスエリアだ」


ギギギギ


 中央の棺が動き出しその中から金の鎧に黒い薙刀を装備したミイラが現れる。


---------------------

ザバン・ファラオ

ランク4(ボス)

カテゴリー:【死人】

解説:ザバン王国を統べた王のミイラ。生前は武力に優れていたが、死の世界をさまよったことにより魔法に目覚め、王の間に侵入するものを迎撃する

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「みんな、ボスだ。ランクは4、武術も魔法も得意らしい」


 ザバン・ファラオは黒い薙刀を振り下ろすと周囲に魔法陣が生まれ、その魔法陣からはピラミッドソルジャーが出てくる。そしてザバン・ファラオは僕に向かって突撃し薙刀を振ってくる。その攻撃を死神の大鎌で受けると


「ファラオの狙いは僕だ。他の敵の対応をお願い」


 みんなに指示を出すと僕はファラオの対応を始める。ファラオの攻撃は鋭いが大鎌でガードできる。しかし攻撃速度が速く中々反撃できない。更に薙刀に雷や火を纏わせた状態の攻撃は属性ダメージが追加され、大鎌で防ぐとダメージを受けるため避けるしかない。



「⦅ヒバチ一閃⦆」

「⦅フレイムスラッシュ⦆」


 僕がファラオのヘイトを一心に受けているとピラミッドソルジャーを倒してきたヒミコとシンタロウがファラオの背後から攻撃を加えていく。ピラミッドソルジャーは3体以下になると魔法陣から再び15体になるように出現する。でも他のメンバーで対応できているようでヒミコとシンタロウはファラオの対応に参加してくるようだ。


 ファラオだがヒミコとシンタロウが参戦したことにより、隙が多いが攻撃範囲の広い大払いが追加された。だが僕からヘイトが外れたからいろいろ試せそうだ。


「ヒミコ、シンタロウ!」


 二人に声を掛け毒ポーションを見せると、2人は僕の意図に気づきファラオから距離を取る。一人になったファラオに向けて⦅ダブルスロー⦆で2本の毒ポーションを投げる・・・うーん毒状態にはならないみたい。続いて麻痺ポーションを投げてみたが今度はファラオの身体がしびれ動かなくなった。


「⦅蛍火花風⦆」

「⦅サンダースラッシュ⦆」

「⦅魂撃斬波⦆」


からの


「⦅炎舞一嘴⦆」

「⦅プロミネンスバスター⦆」

「⦅ソウル・ロンド⦆」


⦅精霊化⦆と⦅ブレイブオーラ⦆で強化したヒミコ、シンタロウ、そして僕のスキルの連撃がファラオに直撃する。そのまま隙をつきつつ攻撃を加えていくとファラオは大きく後ろに飛ぶ。するとピラミッドソルジャーを召還していた魔法陣が消え新しく大きな魔法陣が描かれる。そこから出てきたのは


「ライオンね」


 ヘストの言う通り全長4メートルを超える巨大なライオンが現れた。


---------------------

ザバン・レオ

ランク4

カテゴリー:【獣】

解説:ザバン王国を統べた王に仕えたライオン。王の命令に従い敵をせん滅する。そして真の力は王と共に戦う時あらわれる

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 どうやらファラオのペットみたいだ。ザバン・レオは僕、ヒミコ、シンタロウを攻撃してくる。


「兄さんから離れろ ⦅アクアスプレッド⦆⦅ボルテックス⦆」

「⦅エアドライブ⦆」


 シズク、コハルがザバン・レオに魔法を当てるがヘイトはこちらに向いたままで攻撃を加えてくる。シズク達は続けてレオに攻撃しようとしているがファラオに邪魔をされる。


 ファラオはレオが参戦すると薙刀の攻撃以外に火の斬撃や火柱、稲妻などの魔法攻撃も加えてくる。僕達も参加したいがレオに邪魔されて近づけない。どうやらレオは先ほどまでファラオを攻撃していたプレイヤーを執拗に狙うようだ。


レオの攻撃だが


「くっ」


 レオが僕に向けて爪を振り下ろす。僕は爪の軌道を読み⦅ステップ⦆も組み合わせて大きく避ける。何故大きく避けるかというとあの爪攻撃は爪の直線状に衝撃波が生じるので少し躱すだけではダメージを受ける。


「ケン、尻尾!」


 シンタロウの叫び声でレオのおしり部分を振り向くと巨大な尻尾が横薙ぎにこちらに迫っている。僕は大鎌を構えつつ⦅パリィ⦆ではじく。この尻尾は地面すれすれで襲ってくるため⦅大跳躍⦆込みで躱せばいいがそれはできない。なぜなら


「がおおおおォォォ」


 レオはこちらを向き放射状に火炎のブレスを放ってくる。僕は⦅大跳躍⦆で大きく後ろに飛ぶ。だけどレオの火炎ブレスは攻撃範囲が広いのでわずかに足先にあたりダメージを受ける。だけど直撃よりはまし。もしあの尻尾の一撃を武器でガードしていると少し動けなくなり火炎のブレスの直撃を、飛んで躱していたら次の火炎ブレスの直撃を受ける。


 こんな時タンク役がいれば楽なんだけどウィンのメイは向こうにいるからな。どうしよう。このままじゃポーションだけじゃ回復が間に合わない。そんなことを考えていると


「⦅エリアヒール⦆」


 僕達の足元に魔法陣が出現しHPが回復していく。後ろを向くとアーシャが駆け付けてくれた。どうやらファラオの方にはへストが残ってくれたようだ。よし、これならいけそう。僕は皆から離れつつポーションで回復役に回りつつ【影魔法】で攻撃していく。レオの特性から僕が近付かなければ回復役のアーシャは狙われないから。アーシャ(樹精霊)にとってレオの火炎ブレスは大ダメージだし。



 アーシャの参戦で安定した僕達はレオのHPを削っていく。そして


「ガオオオオオ」


 レオが突然顔を上に向けて吠えるとファラオがレオに飛び乗った(この間僕達は動けないでいる)。ファラオは黒い火を纏った薙刀と黒い雷を纏った薙刀を両手に装備している。さらにレオの方は茶色だった皮膚に黒い模様が追加される。


「みんな、おそらくあれが最終形態だ。頑張ろう」


 僕の激励を皮切りにザバン・ファラオとの最終決戦が始まる。



「くっ」

「マスター、下がってください⦅ドリル・スマッシャー⦆」


 騎乗状態のレオの黒い炎を宿した爪の一撃で怯んで隙ができた僕に向けてファラオが攻撃モーションに入った時、ヒビキが機構螺旋:尖突の専用スキル⦅ドリル・スマッシャー⦆で攻撃を弾いてくれる。


「ありがとう、ヒビキ」

「マスターは下がってHPを回復してください⦅機構換装⦆」


 ヒビキは右手に機構連射銃:ハリネズミを、左手に新武器である機構散弾銃:ゼロショットを装備して、僕を後ろに下がらせる。機構散弾銃:ゼロショットはショットガンタイプの銃で接近戦で強さを発揮する。


ドドドドドド


バンッ  バンッ   バンッ


 ヒビキが銃で攻撃しているのを見ながら後ろに下がりつつアーシャの回復魔法でHPを回復する。ファラオだが騎乗状態になると強さが格段にヤバくなる。まずレオだが通常の爪に黒い炎が、噛みつきに爆発が追加され、ブレスは黒炎と黒雷のブレスに変わり、さらにその場で両足を振り上げ振り下ろすことで周囲に火柱を発生させる。


 さらにレオに乗っているファラオは両手に持った薙刀を振って攻撃してきたり、斬撃を飛ばしたり、火と雷の魔法を飛ばしたり、薙刀を投擲してくる。この薙刀の投擲だが事前に薙刀を振り回すという予備動作があるが、炎を纏った薙刀の場合着弾箇所の周囲に爆発を、雷の場合投擲スピードが3倍ほど速くなる。


 今までにない猛攻撃にダメージを受けつつどうにか対応しファラオにもダメージを与えていく。そして


 重点的なレオの足に対する攻撃でとうとう倒れる。そこへヒミコとシズクの連携秘技が炸裂する。


 ヒミコとシズクは並び立ち同時に詠唱を始める。すると二人の周りにフルートとバイオリンが浮かび上がる。あの楽器はシズクのスキル【オーケストラ】のレベルアップにより効果が強くなったからだ。そしてヒミコからは炎の魔力が、シズクからは氷の魔力が溢れ、二人の背後に吹雪と火を纏った巨大な青白い竜が現れる。


「連携秘技:ブリザードプロミネンスドラグーン」


 そしてその竜の口から吹雪と炎が混じったブレスが放たれファラオを襲う。だが


「まだ動くのかよ」


 シズク達の連携秘技をうけてもまだファラオは倒れない。そこへ


「⦅魔闘手:牡丹⦆」

「⦅魂撃斬波⦆」


 へストの黒い手刀がレオに、僕の⦅魂撃斬波⦆がファラオに当たりとどめを刺した。


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― 新着の感想 ―
[気になる点] ヘストとヘレナを行ったり来たり。 暫くヘレナのままかと思えば、忘れた頃にヘストに戻る。 いい加減、混乱します。
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