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revolution world    作者: renge
再びの異世界と邂逅
6/78

6 辿り着いた(落ちた)場所

 ■ ■ ■ ■

 

体が浮いている。 飛んでいる? ……否、この場合、<落ちている>というのが正しいだろう。


「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」


そう、俺---神薙恭平は、現在進行形で、落下中だった。もちろん、服は学校の制服、命綱などもない。所謂、<紐なしバンジージャンプ>というものだった。 ということはつまり、落下しきってしまう前になんらかの手を打たないと、世にも奇妙な落下死体が出来上がってしまうわけで───。


「───くそっ!!」


ようやく、落下場所が見え、そして、視界もクリアに、すると、


「お……おお~~。」


とても、きれいな光景だった。 それ以上の言葉が見当たらなかった。 俺は、しばし自分の状況も忘れ、その景色に見入ってしまった。 そのせいで───


「────あっ」


地面が、すぐそこまで迫っていることに、気が付かなかった。


「やべっ。俺、死ん───」


その瞬間、ふわりと、自分の体が浮くような感覚。 空中で止まったため、何とか死なないで済んだ。 どうやら、あの自称神(笑)が、どんな手段かはしらないが、助けてくれたらしい。……考えてみれば、異世界召喚一手目が落下死なんて、恥ずかしすぎる。


「でも、でもさぁ……何でこんなひっろい草原にポイ捨てするかねぇ……」


だがこの際、そんなことはどうでもいい。 とりあえず、持ち物の確認をしないと。


「木刀と、竹刀……か」


木刀はいつも竹刀袋に入れているからわかる。 けど、竹刀は普段剣道場に置きっぱなしのはずだけど……? 


「あ、そうか、手入れしようと思ってたんだっけ」


竹刀には、中結という部分があり、そこが緩むことが多々ある。手入れと言っても、竹を変えたり、なんてことはいまは必要ないらしい。 


「とりあえず、人のいる場所を探さないと……」


俺はそう言い、とりあえず木刀を上に放り投げ、落ちた時に指した方角に進むことにする。 そして、木刀が指した方角と、太陽の位置を確認して、


「東……か」 


夜じゃなくてよかった、とやや場違いなことを考えながら、俺はまず東へと向かうことにした。

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