2 事の始まり
■ ■ ■ ■
「……平、恭平」
自分を呼ぶ声が聞こえる。 でも正直まだ眠たいのでまだ寝ていよう。
「おい! 起きろ恭平!!」
ダメだった。しぶしぶ目を開けると目の前には美人の女性。これだけなら憧れのシチュエーションだ。 だが、
「部活中に寝るとはずいぶんなご身分だな?」
「……おはようございます。凪先輩」
「あぁ、おはよう恭平。だが今の時間は午後5時だ。しかも剣道場で寝る大馬鹿者にはおはようすらいらないかな?」
彼女は我らが剣道部の部長、皆見凪茶先輩である。多くの部員は皆見先輩とか、主将と呼ぶのに対し、俺は彼女のことを凪先輩と呼んでいる。
別に交際関係にあるわけではないが、なぜか俺が皆と同じように彼女を呼ぶと怒られる。あまりに理不尽だ。
「もう後1時間しかないぞ。しっかり練習しておけ。大会まであと1週間なんだからな?」
「今日の俺の練習は寝るってことでっ!!」
言い終わる前に蹴られた。
「お前が強いのは知ってるが、そんな態度だと足下掬われるぞ?」
5分で準備と言い残して凪先輩は出ていった。仕方ない、本音を言うとまだ寝ていたいが今度は木刀が飛んできそうなので止めておこう。睡眠時間は宿題の時間を削って確保すればいいし、と思い俺は防具を着け始めた。
どうも皆さんrengeです。 プロローグでは挨拶しませんでしたが今回からrevolution world という題名で書いていきます。 あまりおもしろくはないかも知れませんがよろしくお願いします。