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ココロの願望  作者: melmo
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昔ばなし

このはに彼氏がいることを知ったのは、

この俺がこの目で見てしまったから!


このはとはじめて会ったのは、中学時代。

同じクラスに一回だけなって、その時よくからかってた。

後々、このはから好きだったこと聞いて、びっくりして、でも俺は付き合うとか全くわからんくて、だから中学卒業してから付き合おう!と提案した。

このははどんな気持ちやったんか知らんけど、それでもいいよ、って了解してくれた。

でも俺は好きなのかよくわからんくて、結局やっぱ辞めよ、の一言を自分勝手に切り出して、このはを振った。


高校なって、付き合うって何やろう?と思いながら、ゲイ疑惑が出てきたから焦って告白してくれた女の子と付き合うようになった。

だけど、好きじゃないから、どうしても「彼女」て存在を後回しにしてしまって、振られた。

それで良かった。

大学生になったら、合コン、紹介、なんやかんやで色々男女関係がめんどくさくなった。

その頃、急に思い出したこのはの存在。

会いたくなって、今でもこのはなら甘えられる気がして、メールしてみた。


返事は「え?ごめん、誰かな?」

期待はずれ。もーいい!と返すとすぐに

「こーすけ?」と返ってきた。


拗ねながらも、そう。と送ると


「こーすけの事好きすぎて、だけど諦めないとと思ってアドレス消しちゃってたんです。ホンマごめん!」と返ってきた。


期待以上の好感触に、すぐ会おう!となった。

このははあんまり変わってない。

お互い緊張してたから、全然話さなかったけど、そこから段々距離は近づいた。


「彼氏は?」と聞くと

「いるわけないやん!ずっとこーすけのこと好きやってんから!」と笑い飛ばす彼女。

俺はこのはと今ならうまくやっていけるかもと思った。でもちょっと想いが重いなと感じて

「はやく彼氏作りや!」と言ってしまった。


しばらくはダラダラと日常を話し合う関係になったけど、俺はまた「このはならいつでも待ってくれてる」って思い込んでほったらかしになった。


また昔みたいに会うようになったのは

同じ場所で働くことになったから。


俺はこの時からこのはが運命の人だと思い込みはじめた。


まだ本気じゃないけど、多分今はまだ遊ぶ時期なんだと思う。

そんなこと考えていた、仕事終わりの帰り道、

「このは、今日飲んで帰ろうや」

「ごめん、今日用事あるねん」

と初めて断られた。


このはのくせにーとかからかいながら、仕事場を出ると「じゃあこっちやからバイバイ!」とついてくるなオーラをかまされた。

気になって何秒後かに後をつけると、

めっちゃかっこいい奴の車に乗り込んでいくこのはが見えた。


今まで、俺の前で見せてた照れてる顔と、同じ。

違うのは明らかに、幸せそうな顔で目線がしっかり彼を捉えていること。





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