破片
これは、作者の架空パンク曰く、僕・村雨が書いた「ほどいた線の先」に触発されて書いたとのこと。
街灯の光だけが点々とある
田舎町田んぼの真ん中の道
週に一度だけ君と歩いた道
君になんとかして
笑って欲しかった
僕をわかって欲しかった
君の前でだけは
ひねくれた嫌なやつではいたくなかった
幸せそうな君の笑顔が
僕のために流してくれた涙が
僕は嬉しかったんだ
寂しいリアルが
積み上げた失敗が
弱い僕には重すぎて
君に頼った幸せは
酷く心地よかった
壊れた心を
壊れた表情を
君に本物だと思って欲しかった
どこかに置いてきた僕は
もうもどれないと諦めたかった
今僕は 君を傷つけてしまった僕は
たった一人で圧倒的なリアルに呑まれて
掴みかけた白昼夢をまだ追いかけてる
君と一緒にいたい
君と一緒に笑いたい
君のために涙を流してあげたい
そんな願いは僕には不相応でしょうか
一言答えてください
僕は君が好きなんだ
間違いなく好きなんだ
情けないことはもう言わないから
君に縋り付くことはもうしないから
僕はリアルの中で白昼夢を見るんだ
君がくれたリアル
君がくれた白昼夢
だから頼むよ
一言答えてくれよ
あと一つだけ欠けたリアルは
君だけなんだ