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白昼夢の
夕暮れの体育館
真っ暗なホーム
いつも少しだけ世界から離れたところにだけ
平日真昼の公園
オリオンの河原
危ういこころの狭間だけにあった
幻の中で生きていたんだ僕は
中途半端に優しく淡い幻の中で
今僕は君が最後にくれた現実の中
リアリティにすぎる白昼夢を見ている
シュールな景色
リアルな絵画
僕らの時間は何かを忘れた上にしかありえなかったから
幻の中で生きていたのさ僕ら
中途半端に冷たく輪郭のある幻の中で
今僕らはかわしあった現実の中
リアリティにすぎる白昼夢を見ている
君が手渡した淡い夏休み
君が教えた止まれない午睡
僕が抱きしめた夏のツララ
僕が読み上げた夢の台本
思い出は焼けたアスファルトの上に
モンシロチョウと一緒に舞い消えた
幻の中で生きていたかった
中途半端に美しく永遠な幻の中で
今僕は君が最後にくれた現実の中
リアリティにすぎる白昼夢を見ている