びじゅつかんにいくぬい
「今日は美術館行こう」
らむが嬉しそうに言った。鞄を持って、てのりらむぬいをそっと中に入れる。意識をてのりらむぬいに移動させる。
「一緒に行こうね」
らむが小声で言った。
うん。一緒に行きたい。
外に出て、電車に乗る。揺れる鞄の中から、窓の外の景色が少し見える。
しばらくして、降りた。
「着いた」
らむが立ち止まった。目の前に、大きな建物。美術館だ。
「わー、久しぶり」
らむが嬉しそうにチケットを買って、中に入る。
静かだ。
足音だけが響く。
最初の展示室に入った。
壁に大きな絵画が並んでいる。
らむが鞄を少し開けて、中を覗き込んできた。
「見える?」
小声で聞いてくる。
頷く。見える。
鞄の隙間から、絵が見える。大きな風景画だ。
てのりサイズの目線だから、絵がすごく大きく見える。迫力がある。
らむがゆっくりと絵の前を歩く。
視点が動いて、絵の違う部分が見える。
次の絵。
今度は人物画だ。優しい表情の女性が描かれている。
らむが立ち止まって、じっと見ている。
「綺麗だね」
らむが小さくつぶやいた。
うん。綺麗だ。
らむが次の部屋に移動する。
今度は抽象画が並んでいる。カラフルな色彩。
「これ、好きかも」
らむが嬉しそうに言った。
鞄をもう少し開けて、てのりらむぬいの頭が出るくらいにする。周りに人がいないから。
「どう?」
らむが優しく聞いてくる。
綺麗だと思う。色がたくさんあって、楽しい。
らむが満足そうに微笑んで、次の絵へ。
しばらく歩いて、一つの絵の前でらむが止まった。
静かな風景画。
湖と山と空。シンプルだけど、美しい。
らむがじっと見つめている。
「...好きだな、この絵」
らむが静かに言った。
てのりらむぬいの体で、鞄の中から外を見る。
確かに、落ち着く絵だ。静かで、穏やかで。
らむがしばらくその絵の前にいた。
時々、鞄の中のてのりらむぬいを見て、微笑む。
「一緒に見られて良かった」
らむが小さく言った。
美術館を出た。
外の光が眩しい。
「楽しかったね」
らむが歩きながら言った。
「また来ようね。他の展示も見に」
うん。また来たい。
らむと一緒に、色んな絵を見たい。
帰りの電車の中で、らむが鞄を開けて、てのりらむぬいを手のひらに乗せた。周りに人がいないから。
「今日はありがとう。一緒に楽しんでくれて」
らむが優しく撫でてくれる。
こちらこそ、ありがとう。
美術館なんて、初めて来た。
美しい絵をたくさん見られた。
らむと一緒に、文化的な体験ができた。
それが、何より嬉しい。
「次はどこ行こうか」
らむが楽しそうに言った。
どこでもいい。
らむと一緒なら、どこでも楽しい。
家に着いて、らむがてのりらむぬいを机に置いた。
「今日の写真、SNSに上げようかな」
らむがスマホを操作している。
「美術館行ってきた!久しぶりのアート鑑賞、楽しかった♪」
投稿ボタンを押した。
コメントが流れてくる。
「いいね!」
「どこの美術館?」
「らむちゃん文化的!」
らむが笑顔でコメントを読んでいる。
充実した一日だった。
美術館。アート。静かな時間。
らむと一緒に過ごせた、特別な一日。
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ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
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そして、「らむぬいにこんな風に動いてほしい」「こんなシーンが見たい」といったリクエストも大歓迎です。ぬいぐるみができる範囲で、皆さんのアイデアを物語に取り入れていきたいと思っています。気軽にコメント欄でお聞かせください。
それでは、次回もよろしくお願いします。
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