サーポトするぬい
「今日は、このボス倒すまで終わらない配信やります!」
らむが意気込んで言った。画面には、難しいと評判のボス戦が映っている。
「何時間かかるかわからないけど...頑張る!」
らむがコントローラーを握る。
らむぬいは、いつもの膝の上ではなく、机の端に座っていた。今日はサポート役だ。
「じゃあ、配信始めます!」
らむが配信を開始した。コメント欄が流れ始める。
「応援してる!」
「長丁場になりそう」
「頑張って!」
配信が始まって、1時間が経過した。
らむは何度もボスに挑戦しているけど、まだクリアできていない。
「うー、強い...」
らむが集中している。
その時、らむぬいの体で動く。机の端に置いてあったお菓子の袋を持ち上げて、らむの手元まで押して運ぶ。
らむが気づいて、そっとお菓子を一つ取った。食べる。
「ん...」
らむが小さく頷いた。ありがとう、という意味だ。
2時間経過。
らむの動きが少し鈍くなってきた。疲れてきている。
飲み物のペットボトルが、少し離れた場所にある。
らむぬいの体で、ペットボトルを押して転がす。らむの手元まで。
らむがまた気づいて、飲み物を飲んだ。
「ふー...」
少し元気になった顔だ。
3時間経過。
らむが休憩を取ろうとしている。でも、時間を気にしている様子だ。
らむぬいの体で、机の上の小さな時計を指差す。それから、指で「10」の形を作る。
らむが見て、微笑んだ。
「10分休憩、だね」
らむが椅子に深く座り直して、目を閉じた。
10分後。
らむぬいの体で、らむの肩を軽く叩く。
「あ...もう10分?ありがとう」
らむが目を開けて、また配信に戻った。
4時間経過。
らむはまだ諦めていない。何度も何度も挑戦している。
またお菓子を運ぶ。
また飲み物を近づける。
また休憩時間を管理する。
らむは、時々らむぬいの方を見て、小さく頷く。
5時間が経過した頃――
「来た...!」
らむの動きが良くなっている。集中力が戻ってきた。
ボスの体力がどんどん減っていく。
「いける...!」
最後の一撃。
「やった!!!」
らむが立ち上がって、両手を上げた。画面には、ボス撃破の文字。
「やった、やった!!」
コメント欄が祝福で埋まる。
「おめでとう!!」
「お疲れ様!!」
「5時間超えた!!」
らむが嬉しそうに配信を終了した。
「ありがとうございました!また明日ね!」
配信が終わった。
らむが椅子に座り直して、大きく息を吐いた。
「疲れた...でも、やり遂げた」
それから、らむぬいを抱き上げた。
「ありがとう」
らむが優しく言った。
「お菓子運んでくれたり、飲み物近づけてくれたり、休憩時間も教えてくれて」
らむが嬉しそうに微笑む。
「らむぬいがいなかったら、最後まで頑張れなかった」
らむが優しく頭を撫でてくれる。
「最高のサポーターだよ」
温かい気持ちになる。
サポートできた。らむの力になれた。
長時間配信、一緒に乗り越えられた。
らむが幸せそうに笑っている。
それが、何より嬉しい。
「これからも、一緒にいてね」
らむが優しく言った。
うん。ずっと一緒に。
これからも、らむをサポートしたい。
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ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
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そして、「らむぬいにこんな風に動いてほしい」「こんなシーンが見たい」といったリクエストも大歓迎です。ぬいぐるみができる範囲で、皆さんのアイデアを物語に取り入れていきたいと思っています。気軽にコメント欄でお聞かせください。
それでは、次回もよろしくお願いします。
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