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おでかけしたいぬい


「よし、ちょっと買い物行ってくるね」


らむが鞄を持って、玄関に向かう。

膝の上から、その背中を見送る。

いつものことだ。らむが外出して、僕は部屋で待っている。

でも、今日は違う。


一緒に行きたい。

外の世界を見てみたい。らむが歩く街を、一緒に見たい。


らむぬいの体で、必死に手を振る。

待って、待って!


「ん?どうしたの?」

らむが振り返った。


チャンスだ。

らむに駆け寄って、玄関のドアを指差す。

それから自分を指して、一緒に行くジェスチャー。


「一緒に...来たいの?」


らむが首を傾げる。

頷く。何度も頷く。


「でも...」


らむがらむぬいを持ち上げて、困ったように眉を下げた。


「持っていくのは難しいよね。大きいし、鞄にも入らないし...」


確かに。

らむぬいの体は、両手で抱えるくらいのサイズだ。持ち歩くには大きすぎる。

クマもVtuberぬいも同じくらいのサイズ。どれも部屋用だ。

でも、諦めたくない。


両手を広げて、それから少しずつ狭めていく。

小さい、もっと小さい。

手のひらに乗るくらいのサイズのジェスチャー。


「小さいぬい...?」


らむが考え込む。

もっと必死にアピールする。

小さいらむぬい。手のひらサイズ。てのりサイズ!


「あ...!」


らむの表情が明るくなった。


「てのりサイズのらむぬい!それなら持ち歩けるね」


そうだ、そうだ!


「小さいらむぬいを作れば、一緒におでかけできる...」


らむが笑顔になる。


「いいよ!作ってみようか」


外出からもどった夜。


らむは、部屋の棚から裁縫道具を取り出した。

それから、引き出しから布や綿、小さなボタンを出してくる。


「てのりサイズだから...このくらいかな」


らむが指で大きさを示す。

手のひらに乗るくらい。キーホルダーにもなりそうなサイズだ。


「よし、作ろう」


らむが机に材料を広げた。

布を切って、型紙を作って。

小さな針で、ちくちくと丁寧に縫っていく。


らむぬいの体で、その様子を見ている。

小さな体。

でも、らむの手作り。

それなら、きっと――


「できたら、一緒におでかけしようね」


らむが優しく微笑んだ。


針を動かす手元を見つめる。

少しずつ、小さならむぬいの形ができていく。

外の世界。

らむと一緒に。

楽しみで、胸が高鳴る。


「おでかけらむぬい作戦、スタート!」


らむが嬉しそうに宣言した。

楽しそうに針を動かしている。


小さな体が、少しずつ完成に近づいていく。

明日か、明後日か。

完成したら、初めての外出だ。

僕も、外の世界を見られる。

待ちきれない。

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ここまで読んでくださり、ありがとうございます。


もし楽しんでいただけましたら、評価やブックマークをしていただけると大変励みになります。また、感想やコメントもお待ちしています。あなたの推し活の記憶と重なる瞬間があったなら、ぜひ教えてください。


そして、「らむぬいにこんな風に動いてほしい」「こんなシーンが見たい」といったリクエストも大歓迎です。ぬいぐるみができる範囲で、皆さんのアイデアを物語に取り入れていきたいと思っています。気軽にコメント欄でお聞かせください。


それでは、次回もよろしくお願いします。

ほぼ毎日22:10更新中

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