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こいつ...うごくぬい!?

ある日の午後、らむが外出していた。


「買い物行ってくるね」


と言って出かけてから、もう2時間くらい経っただろうか。


一人で部屋の中を歩き回っていた。

いつもはらむが配信している机の周辺を見て回ったり、本棚を眺めたりして時間を潰す。今日もそうやってのんびり過ごしていた。


「ん...」


足元に何かが転がっていた。

ボールペンだ。ラムがうっかり落としたままにしていたのだろう。


避けようとして――


「うわっ!」


つまずいた。


小さなぬいぐるみの体で派手に転んで、床に転がる。


「いてて...」


痛くは無いのだがつい言ってしまうよね。

そう思った瞬間、視界がぐらりと揺れた。

意識が一瞬、ふわりと浮くような感覚。


「......ん?」


気がつくと、景色が変わっていた。


いや、変わったというより――角度が違う?

見慣れたらむの部屋だ。机も、本棚も、配信機材も、全部同じ。

でも、さっきまで見ていた視点とは明らかに違う場所から部屋を見ている。


そして、床を見ると――


「え...?」


らむぬいが転がっていた。

自分と同じ姿のぬいぐるみが、ボールペンの横で倒れている。


「あれ...らむぬい?」


混乱する。

確かに「らむぬい」の体にいるはずだ。

でも、目の前に自分の体が転がっている。


ということは、今いるこの体は――


「別の...ぬい?」


視線を下ろすと、さっきまでいた体とは

別の体。


「意識が...移った?」


信じられない。

でも、これが現実なら――


「もしかして...」


集中してみた。

さっきの感覚を思い出す。ふわりと浮くような、意識が移動する感じ。


「...!」


視界がまた切り替わった。

今度は棚の上から部屋を見下ろしている。


「やっぱり...!」


3体目だ。らむの部屋には、らむぬい以外にもいくつかぬいぐるみが置いてある。

その中の一つ、棚の上に飾られていたぬいぐるみに意識が移っていた。


床には、最初に転んだ体と、2体目のぬいぐるみが見える。


「本当に移動できる...!」


驚きと興奮が入り混じる。


でも、待てよ。


他のぬいぐるみも試してみた。

らむの部屋には、らむぬい以外にもクマのぬいぐるみや、小さなウサギのぬいぐるみもある。


集中する。意識を向けてみる。


「...ダメだ」


何も起きない。

クマにもウサギにも、意識は移動しなかった。


もう一度、らむぬいに意識を向けてみる。


「...あ」


すぐに移動できた。

元の体に戻ってきた。床に転がったままの、最初の体。


起き上がって、部屋を見回した。


移動できるのは、あの3体だけ。

他のぬいぐるみには移動できない。


「この3体だけ...なんでだろう?」


何が特別なんだろう。

よく見ると微妙に縫い目の感じが違う気もする。


手作り感がある、というか――


「......」


首を傾げた。


答えは出ない。

でも、この能力――これは何かに使えるかもしれない。


そう思った時、玄関の鍵が開く音が聞こえた。


「ただいまー」


らむが帰ってきたようだ。


---


ここまで読んでくださり、ありがとうございます。


もし楽しんでいただけましたら、評価やブックマークをしていただけると大変励みになります。また、感想やコメントもお待ちしています。あなたの推し活の記憶と重なる瞬間があったなら、ぜひ教えてください。


そして、「らむぬいにこんな風に動いてほしい」「こんなシーンが見たい」といったリクエストも大歓迎です。ぬいぐるみができる範囲で、皆さんのアイデアを物語に取り入れていきたいと思っています。気軽にコメント欄でお聞かせください。


それでは、次回もよろしくお願いします。

ほぼ毎日22:10更新中

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